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蓄積を侮る

2012年07月09日
最初、見出しをみてててっきり、虚構新聞のネタなのかと思いましたよ。
<引用開始>
雇用流動化へ「40歳定年を」 政府が長期ビジョン
国家戦略会議(議長・野田佳彦首相)の分科会は6日、国の長期ビジョン「フロンティア構想」の報告書をまとめた。国家の衰退を防ぎ、個人や企業が能力を最大限生かして新たな価値を生む国家像を2050年に実現するための政策を提言。「40歳定年」で雇用を流動化するなど労働生産性を高める改革案を盛り込んだ。

学識者や企業人らで構成するフロンティア分科会(座長・大西隆東大大学院教授)が野田首相に報告した。首相は「社会全体で国づくりの議論が喚起されることを期待する」と述べ、近くまとめる日本再生戦略にも反映する意向を示した。

改革案の柱は雇用分野だ。60歳定年制では企業内に人材が固定化し、産業の新陳代謝を阻害していると指摘。労使が合意すれば、管理職に変わる人が増える40歳での定年制もできる柔軟な雇用ルールを求めた。早期定年を選んだ企業には退職者への定年後1~2年間の所得補償を義務付ける。社員の再教育の支援制度も作る。雇用契約は原則、有期とし、正社員と非正規の区分もなくす。

もっとも定年制の前倒しには労働者の強い反発が必至だ。社内教育で従業員に先行投資する企業側の抵抗も予想される。改革の実現には転職市場や年功型の退職金制度、人材育成などと一体的な検討が必要だ。改革案は長期的な指針で、全て早期に実現を目指すという位置づけではない。

報告書は現状のままでは日本は新興国との競争に敗れ、少子高齢化も進んで50年に「坂を転げ落ちる」と予測。将来の理想は付加価値の高い産業が立地する「共創の国」とした。時間や場所を選んで働けるようになれば仕事と育児を両立できる人が増え、出生率は改善すると見込んでいる。
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO43478440X00C12A7EA2000/
<引用終了>
最近、労働条件の悪化が気になって仕方ありません。もともとあった権利を知らず、行使しないでいるところを、悪用されているという印象です。働く側の権利が後退させられている。40歳定年などと日経は調子に乗って書いている。

読んでてやっぱり気分が悪くなった。私はとうに40歳など通り越しているが、これからの人たちが報われないこういう考え方に反吐が出る思いです。

この分科会の人たち、キャリア形成ということをどう考えているんだろう。
大学を22歳で出て、20年も経たないうちに放り出すってことがどれだけ企業にも人にも機会損失を生じさせるかについて想像力が全く及んでいない。

仕事はPC同士が勝手にやりとりしているわけではない。ある時期、その人たちでなければ出来ない仕事ってものが確実にある。それを斟酌せずに放り出すことがどうして、彼らの好きな“持続的”な成長に資するというのか。

そもそも、普通の企業で勤めたことって殆どないんだろうな。分科会の事務局長がPHPか。何度か付き合ったが、PHPなんて宗教団体みたいだ。気持ち悪い世界観だし。身内の政経塾もそんなもんか。

現状のままでは新興国に破れ、坂を転げ落ちるっていうけどさ。その勝負に勝ったらどんな未来があるの?それほど犠牲を払って、勝つべき価値ってあるのか?他の国で60まで働けてどうしてここではダメなの?少子化の国って沢山あるじゃないか。

労使協調でできるならやるべし、などと提言してるけどさ。一方の労が壊滅じゃないか。連合なんて頼りにならんし。

40歳定年なんていっても、いざ実施なんてなれば、その対象にならない人や組織は温存するんだろう。結局は人件費カットによる恩恵を正当化させたいって底意がみえみえです。

あんまり庶民をなめないほうがいいと思うよ。デモも覚えたからね。

ツケ

2012年07月08日
この論調はある程度予想できたものではあります。さらに発展していくことが怖いです。
<引用開始>
福島第1原発 「国民性が事故拡大」 英各紙、国会事故調報告に苦言
東京電力福島第1原発事故の国会事故調査委員会が5日に最終報告書を提出したことについて、英各紙は日本文化に根ざした習慣や規則、権威に従順な日本人の国民性が事故を拡大させたとする点を強調し、「日本的な大惨事」に苦言を呈する報道が目立った。

 ガーディアン紙は「フクシマの惨事の中心にあった日本文化の特徴」と題した記事で報告書の前文を引用し、島国の慣習や権威に責任を問わない姿勢が事故原因の一端にあるとする報告書の内容を伝えた。6日にも「文化の名の下に隠れるフクシマ・リポート」と題した記事で、「重大な報告書と文化を混同することは混乱したメッセージを世界に与える」と批判した。

 一方、「非常に日本的な大惨事」との見出しで報じたタイムズ紙(6日付)も「過ちは日本が国全体で起こしたものではなく、個人が責任を負い、彼らの不作為が罰せられるべきものだ。集団で責任を負う文化では問題を乗り越えることはできない」とコメントした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120708-00000072-san-soci
<引用終了>
“島国の慣習”って、イギリスだって島国じゃないか。
それはともかく、責任の所在が明らかになっていないように感じられたのだろう。私も600ページの報告書というのを試しに三分の一ほど読んでみました。読了させることを途中で諦めさせるという戦略でもあるんだろうな。そこにあったのは淡々と事実の報告が述べられていただけ。客観的な資料として評価する人もいますが、私には物足りなかったです。たしかに、主観を排して客観に徹することを尊ぶ気風は強いでしょう。
それが有効な場合もありますが、今回の事故は社会的な影響が大きすぎる。報告者の顔が見えるようなレポートでむしろいいんじゃないかって思います。主観は徹底すれば客観に、客観も徹底すれば主観になると思っているので、余計に隔靴掻痒な印象が私には残りました。

事故は人災であると結論づけているけど、具体的にどのあたりに責任があったのかについては読み取りにくい。なんとなく「察しろよ」といわんがばかりのレポートです。その奥ゆかしさが、海外からすれば納得できないのでしょう。でも海外からいわれるまでもなく、こちらだって微温的な報告だと思っています。

事故調査委員会、通称「事故調」は四つもある。東電・政府・国会・民間。
このうち東電と政府は噴飯もののお手盛り。民間は調査依頼を、東電から拒否されている。となれば残る国会事故調が、相対的に期待される位置にあがってきますね。委員長も外部から招聘されているし、なんとなく中立性がありそうだから。でも、委員長の黒川清なんて安倍内閣の顧問だったし、委員のひとりである野村修也なんて、直前まで大阪市の特別顧問でした。なんとなく頼りない、それどころか大丈夫かと思わせる人選です。

責任を個人に負わせられないなら、国民全員で負担せよ。報告書が出たのなら、次は我々海外諸国が被った大気及び海洋汚染について損害を償え。こんな流れになることを懸念してしまいます。

ぼかし言葉

2012年07月07日
最近聞いていて、イライラしてくる言葉がニュースで目立つような気がしています。
<引用開始>
尖閣国有化「総合的に検討」=東京都とも協議―野田首相
野田佳彦首相は7日午前、尖閣諸島の国有化について「平穏かつ安定的に維持・管理する観点から、所有者と連絡を取り、総合的に検討している」と述べた。中国などの反発が予想されることに関しては「わが国固有の領土であることは間違いない。領有権問題は存在しない」と語った。訪問先の福島県いわき市内で記者団の質問に答えた。
東京都の石原慎太郎知事が尖閣購入の意向を示していることについては「都がどのような計画を持っているのか把握しないといけない。さまざまな接触をさまざまなレベルでしている」と、都側と協議していることを明らかにした。 
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012070700144
<引用終了>
「総合的に」という場合、論理や倫理一般から遠ざかる傾向があります。特に為政者のように力が絶大な人間の口から出れば、それはつまり「俺が決めるんだ」と言われているに等しい。こうした場合に総合的の内容がなんであるかが示された例は殆どなく、多くは恣意的な決定が成されると知覚するからです。
よく出る「決められる○○」だの「待ったなし」といった言葉にも注意が必要です。大抵は、議論も同意もすっ飛ばす際に都合よく使われるからです。
時間を気にして、重要な決定を浅慮に決めてどうすんだって思う。

約束をすっ飛ばした際に「忙しくて手が回らなかった」なんてことを言い訳にするやつが好む行動ですね。そういう言い方をすれば許してもらえると甘く考えている。

「是非、情報交換させてください」「若手を何人か連れて行くので話を聞かせてください」などと頼んでくる人がたまにいます。本気で依頼されたかと思い準備しているといつまで経っても連絡が来ない。「あの話はどうなりましたか?」と聞くと「すみません。バタバタしていて。今度連絡します」といわれて待つ。大概はここで話が終わりです。

忘れた頃に連絡すると「すみません。忙しくて準備できませんでした」と平気でいう。忙しい、なんて理由にならないんだよ。忙しいってなんだ?寝る暇も食べる暇も、風呂に入ることもトイレに行くこともできないのか?会社に何ヶ月も泊まりこんでいるのか?そうではないだろう。こっちの時間は割かせといて平気なのか?そこまで聞いて、初めてこちらの怒りに気付く。言ってる途中でこちらが空しくなってくるのでこれで沙汰やみになります。信じたこっちがバカみたいだ。

多分、そういう人間がまた「待ったなし」だの「総合的に」「決められる」なんてことがスキなんでしょうね。出来ないことに憧れるというやつ。

ああ、そうそう。「スピード感をもって」って言い方も同じ性格がありそうです。
「スピーディに」「なるべく早く」「いつまでに」では決してないんだよな。単に「私は急いでますよ」ってアピールであって、そこになんらかの指標が張り付く余地はありません。仕事ならば本来、こんな言い方は到底許されない。「いつまで」「どのくらい」が明示されないレスなど、何の有用性もない。
しかし「都がどのような計画を持っているのか把握しないといけない。さまざまな接触をさまざまなレベルでしている」って考えてみるとすごいセリフです。
≒『何もやってない』と読み取れます。主体性ない無責任な言葉だ。

裏庭の実験

2012年07月06日
ちょうどナオミ・クライン「ショック・ドクトリン」全巻読み終えたばかりで感慨深いです。
<引用開始>
軍事政権による「赤ちゃん誘拐」、元大統領らに禁錮刑
アルゼンチンの首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)の裁判所は5日、軍事独裁政権(1976~83年)下で殺害された左翼活動家の子供たちを誘拐した罪に問われていた元大統領2人に重い禁固刑を言い渡した。

大勢の人が入った法廷でマリア・ロケタ(Maria Roqueta)裁判長は、元大統領のホルヘ・ビデラ(Jorge Videla)被告(86)に禁錮50年、同じく元大統領のレイナルド・ビニョーネ(Reynaldo Bignone)被告(84)に禁錮15年の判決を下した。

その様子は裁判所前に設置された巨大なテレビ画面に映し出され、被害者の身内や、家族と再会を果たした子供たち、活動家など数百人が集まった。判決が下されると人々は歓声を上げ、多くの人が涙を流した。

2011年2月に始まったこの裁判では、その他の被告らに対しても、活動家の子供たちを誘拐するという「組織的計画」に関与した罪で禁錮15~40年の刑が言い渡されている。

人権団体「5月広場の祖母たち(Grandmothers of the Plaza de Mayo)」は1996年以降、「盗まれた子供たち」を取り戻すため法廷闘争を続けてきた。同団体によれば、約500人もの子供たちが誘拐され、政権に近い関係にあった家族に自分たちの子として育てられていた。

人権活動家らによれば、「汚れた戦争」と呼ばれている軍事政権と左翼活動家との戦いで、約3万人が行方不明になったという。
<引用終了>
70年代、あのペロン大統領以降に経済的苦境に陥ったアルゼンチンはミルトン・フリードマン率いるシカゴ学派の学者を招いて大規模な“構造改革”を実施します。それは次の三つによって構成される。①急激な民営化推進、②各種規制の緩和・撤廃、③社会支出の大幅削減。
社会構造の大変革を成し遂げるにあたって用いた手段は、話し合いでなく、反対者に武力と恐怖を用いた形となりました。具体的には軍事政権となり、戒厳令が敷かれて抵抗者の声は圧殺されていった。この大規模な幼児誘拐もその流れでやられました。

これら愚行は、もともと隣国のチリで73年に起きたピノチェト将軍による軍事クーデターをお手本としていました。その目的は壮大な社会実験ともいわれ、全てを民間に自由に委ねることになれば、最初はショック状態が続くがすぐに経済活動が上向きになり、困窮していた下々の人にもその利益が行き渡るとされました。いわゆるトリクルダウン仮説というやつです。

しかし、彼らが思い描いたような現実も未来も訪れず、この実験によって多国籍企業に国内産業と雇用が蹂躙され、公益は多国籍企業へ私益として吸い取られてしまいました。チリやアルゼンチンに留まらず、ブラジル、ボリビア、ウルグアイで同じことが起きました。国民の財産が吸い取られたわけです。
やがてそれは海を越えて、ポーランド、ロシア、インドネシア、タイ、そしてイラクなどへと広まっていきます。

アメリカの裏庭と呼ばれたラテン・アメリカ。現在、コロンビアを除く南米諸国は、アメリカと距離をおき、公的な社会資本整備を急ピッチで進めています。それは先祖がえりではなく、新しい社会主義といえるものかもしれない。サルバドール・アジェンデの掲げたビジョンが甦る。

それにしても86才に禁錮50年って凄い。死刑よりも辛いのではないだろうか。日本の場合でいえば、懲役は作業がありますが、禁錮は閉じ込められるだけ。禁固刑を受けた暴力団関係者は殆どが降参して「働かせてくれ」と刑務所内での作業を請願するそうです。日にちの感覚がなくなり、時間つぶしができないからだと。

高い代償を支払ったブラジルやアルゼンチンの経済成長率は高いようです。痛みを覚えて初めて悟るのかもしれない。日本はどうなるかな。

縛られる人生

2012年07月05日
馬鹿どもの犯罪など普段は気にも留めません。けれど、これだけ名前が特殊だと違う。
<引用開始>
大阪国際大サッカー部3人、女性乱暴…報告せず
大阪国際大学(大阪府枚方市)サッカー部の部員3人が合宿先の高松市内で、酒に酔って抵抗できない女性を乱暴したとして、集団準強姦(ごうかん)容疑で逮捕、高松地裁に起訴されていたことがわかった。同部は活動停止を関西学生サッカー連盟に伝えているが、事件については報告していなかった。

起訴されたのは片山瑞璃偉(みずりい)、寺本裕介、加藤泰隆の3被告(いずれも20歳)。起訴状では、3人は2年生だった3月、高松市内の旅館で、泥酔して抵抗できない状態だった20歳代の女性を乱暴した、としている。

サッカー部は関西学生サッカーリーグ3部に所属し、3月17~19日に30人が高松市内で合宿。その後、寺本被告は3月末に自主退学して他大学に入学。片山、加藤両被告は5月3日までリーグ戦に出ていた。3人は同9日に香川県警に逮捕された。大阪国際大は同月31日付でサッカー部を活動禁止処分に。同部は6月5日、公式戦出場の辞退を連盟に通知したが、理由は「部内の不祥事」とし、具体的な内容は伝えていなかった。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120705-OYT1T00188.htm
<引用終了>
片山瑞璃偉(みずりい)。これはすごい。いわゆるDQNネームだ。どんな由来があるのだろう?そもそもどうしてこんな名前をつけようと、名づけ人は決意なされたのだろう。

瑞璃偉(みずりい)。気になったので検索してみたら、Facebookで一発で出てきました。顔写真も載ってて、まあ予想したとおりの面構えでした。
大学は退学したんだろうけど、これから大変でしょうね。別の学校に行こうが就職しようが、その名前ですぐリファレンスされてしまう。端的にいってまともな就職は難しいでしょう。
家裁に申し立てて名前を変更申請するとかかやるのかもしれない。

しかし大阪国際大学。今回はじめてこの学校を知りました。しばらくは、瑞璃偉(みずりい)の影響で、就職戦線で苦労しそうですね。

練習と本番

2012年07月04日
何度見聞きしてもこの手のニュースは、胸が悪くなる。馴れることはありません。
<引用開始>
大津の中2自殺:生前に自殺練習強要
大津市で昨年10月、同級生からいじめを受けていた市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自宅マンションから飛び降り自殺した問題で、学校が全校生徒に実施したアンケートに対し、15人の生徒が「自殺の練習をさせられていた」と回答していたことが3日、関係者への取材で分かった。市教委は昨年11月の記者会見でこの事実を明らかにしていなかった。

男子生徒の両親が今年2月、大津市や加害生徒3人と保護者を相手取り、約7720万円の損害賠償を求めて大津地裁に提訴。5月の第1回口頭弁論で市はいじめがあったと認めたが、「いじめを苦にしての自殺と断じることはできない」と主張していた。両親の代理人はアンケートの回答について、17日に開かれる第2回口頭弁論に提出する準備書面で主張する。
http://mainichi.jp/select/news/20120704k0000m040112000c.html
<引用終了>
練習って何だろう?いじめっ子に強要されて、死に方の練習を延々させられていたってことなのか?それで一発勝負の本番に備えよってことなのか。
やらせた連中、傍観していた奴ら、見ぬふりをしていた教師、どいつもこいつも腹が立つ。

前にも書いたけど、虐められた記憶ってなかなかなくならないんです。40年近く前の中学時代に受けた虐めを未だに克服できない人だっています。クラスは私と違った。当時、大人しいが勉強はわりと出来て、明大の付属にも受かった。嫉妬もからんでクラスで標的にされた。それで集団リンチを一ヶ月ほど受けた。担任は見てみぬふりをしてて、抗議に来た親に向かい「虐められる側にも問題がある」と言い放った。たしかに事故過失で10対0なんてあまりない。しかし虐められる彼の側にそれを誘発させる原因があったとはとても思えない。あるとすれば泣き声ひとつ上げないことか。虐めがいがない、と嗜虐心を亢進させた可能性はある。だとしたら、そこを厳しく見定めてクラスをマネジメントするのが担任の役割なんじゃないのか?

後年、この教師は昇任していき最後は校長職にまで上がったと聞いた。御身大事、面倒はスルー。ああいう人物が出世していく世界なんだとしみじみ思いました。

彼は結局そのときの心的外傷がもとになり、折角通った大学付属高で欠席するようになり、留年して中退。定時制高校に入りなおして卒業。三年ほど浪人して21歳で大学入学し留年を繰り返して28歳で卒業。一般的な人から見ればかなり出遅れてしまった。卒業後も定職には就けず。そしていまだにあのときの虐待をありありと思い出しては、やった相手を恨むのです。相手の名前、住所、進路も克明に記憶している。報復なんてやらないでしょうが、恨みは容易には消えない。おそらく一生持ち続けることになるでしょう。

やった側は「じゃれあった程度」にしか感じてないが、やられた側は違う。
恐怖と屈辱とあとから猛烈な怒りを抱えて、その後に長く苦しむことになります。

『俺たち、友達だったよな?』いきなり腕をまわしてきて肩を組んでくるやつがいます。
いじめっ子で真の友達なんていないから、そう装うしかないのだろうなとしみじみ思う。
やりきれない話です。

企業イメージ

2012年07月03日
おやおや、これは大胆なことをやります。
<引用開始>
全日空、2000億円規模・約10億株の公募増資へ
[東京 3日 ロイター] 関係筋によると、全日空(ANA)<9202.T>は2000億円規模の公募増資を実施する。3日夕にも発表する。

ANAが公募増資を実施するのは2009年7月以来、3年ぶり。

ANAは、調達する資金を新たな航空機の購入に充てるなど設備投資に充当するほか、財務基盤の強化を目指す。

関係筋によると、発行される新株の数量は約10億株になる見通し。主幹事には野村証券、JPモルガンが入っている。

今年秋には日本航空(JAL)が東京証券取引所に株式を再上場する見通しで、ANAはその前に資金調達を実施したい狙いもあったとみられる。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE86202B20120703
<引用終了>
ANAの時価総額が5000億だから、2000億円の増資ってインパクトが大きい。さっそく後場の取引では株価を下げてしまったようですね。
株式の希薄化を嫌って、売りが殺到したってことですか。
運輸業界って安定していたのだけどLCCの登場で、不安定になりました。乗り手として選択肢が増えるのは結構なことなんですがね。
今回の増資はJALに対抗してってことですか。両者は私が想像しているより細かい点で張り合っているようです。

羽田空港を利用する人はご存知ですが、八年前に第二ターミナルが完成したときにどっちの航空会社が移転するかって結論は早々についていたんだそうです。
理由は単純。「第二」という名称がダメなんだって。先んじられるようでダメなんだと。斯様な理由でJALが新しいターミナルに移転することは絶対ないと判明していた。

直後の破綻を知る今からすると笑える話なのですが、当時は大真面目に考えておられた。

一方のANAも似たようなことがある。まず、会社通称はANAで統一。中国の各都市就航拡大を目指していた同社からすると「全日空」という呼び方のほうが有利に見えるのですが、中国語では「一日中空」という意味になるので大変縁起が悪く、ダメなんだという。

もうひとつ、ANAは私たちは「アナ」と呼んでますけどこれも「穴」を連想させるので縁起悪くてダメ。だからこそ「エーエヌエー」と統一呼称にしてるそう。主な部署に電話をかけると「エーエヌエー全日空です♪」と出るのはそういう訳だったのな。
でも、エーエヌエーとは長すぎます。いずれは『穴に戻る』と思うのですね。

みんな疲れていた

2012年07月02日16:29

今回は開催国が二つ。会場の都合で東西最大2000キロは移動させられた。それもあった。
<引用開始>
「みんな疲れていた」4失点大敗のイタリア 大きかった“1日”の差
イタリアは、1次リーグで引き分けたスペインに4失点大敗。後半、MFモッタの負傷退場で10人での戦いを強いられるアクシデント。ディナターレは後半立ち上がりに決定機を2度逃し、FWバロテッリにも準決勝の輝きはなかった。

デロッシは「みんな疲れていた。相手を苦しめることが全くできなかった」と嘆き、プランデッリ監督も「体調を回復する時間がなかったことだけが残念」と敗因に相手より試合間隔が1日短かったことを挙げた。それでも指揮官は「十点満点で八点」と選手に合格点。「われわれが攻撃的なサッカーができることは示せた」と“カテナチオ”だけのイタリアではないことを印象づけた。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2012/07/02/kiji/K20120702003590960.html?feature=related
<引用終了>
前日の十一時に床に就き、東側のカーテンを開けたまま寝ました。3:36分に起床。ちょうど入場するところから、フルで試合を見ることができました。
イタリア選手はやはり、疲れているように感じました。肉離れで退場した選手もそれが原因であったかもしれないとふと思った。

試合そのものは前半で決着がついた。後半に不幸な怪我で一人減り、緊張感もなくなったところでイタリアが力尽きたという感じを受けました。

やはり会場が広すぎるのも問題があります。ポーランドの西端のグダニスクから、ウクライナ東端のドネツク(ドニエツク)の移動なんてあったら二試合やったくらいの消耗をしそうです。

でも面白かった。スポーツを離れてみると債務国同士の戦いというのも象徴的。準決勝で最大の債権国で大もうけ中のドイツをイタリアが破るなんてのは、溜飲を下げたイタリア国民もさぞかし多かったろうと想像します。

バロテッリは、両親がガーナ出身だけどシチリア生まれなんですね。アズーリでアフリカ系選手が出るとは想像しなかった。フランスやオランダは他民族構成だし、ドイツもそうなってきている。時代の趨勢を映し出していると理解すれば、きっと歓迎すべきことなんでしょう。いい試合でした。

道草

2012年07月01日
ああ、あの人引退しちゃうのか・・・。
<引用開始>
<有楽町百果園>82歳看板娘引退 街とともに半世紀
JR有楽町駅前の果物店「有楽町百果園」で、看板娘として50年以上働き、街を見続けてきた利根川千代さん(82)が30日、退職した。利根川さんは「ここから流行が始まっていった。人間が人懐っこい街で、楽しかった」と振り返る。常連客は「寂しくなるね」と声を掛け、別れを惜しんでいた。

「いらっしゃい、甘いですよ」「おまけしてあげるよ」。人一倍元気な声で客を出迎える。仕事中のサラリーマン、外国人、買い物帰りの女性らさまざまな客が立ち寄り、串に刺したカットフルーツなどを買っていく。

同店は1951年に開店。利根川さんは55年、社員募集の広告を見て応募した。近くにあった日本劇場の楽屋にはよく配達に行った。サインをもらうのが楽しみで、色紙を隠し持って。早朝は踊り子が果物を買っていった。「華やかだったね」と懐かしむ。

日劇で舞台技術をしていた墨田区の男性(79)は常連で、「もう50年の付き合い。この顔を見て果物を買うのが癖になってる。もう見られなくなるなんてね……」と惜しむ。
http://mainichi.jp/select/news/20120701mog00m040004000c.html
<引用終了>
新橋有楽町あたりは取引先が集まってて、仕事の合間に時間が空くことがありました。
サラリーマンとしては様々な手段で時間調整しますが、私はパチンコパチスロの類を全くやりません。ひたすら喫茶店か、金券屋の冷やかしなどをやって過ごしました。百果園は駅出てすぐにあります。男にはあまり関係なさそうですが、ここは串に挿した果物があってよくカットパインを購入してその場で食べました。一本百五十円だったと思う。それから、今はビックカメラになってるそごうに行ったり、マリオンに行ったりぐるぐる廻ってました。

有楽町なら映画鑑賞という究極の時間つぶしができるのだけど、一度もそれはやらなかった。どこかで気が咎めるというか、発覚したときのことを想像してやれなかったダメな私です。
小腹が空いたら、阪急の地下にある直久でひっそりラーメンセットを食べたりしてました。たっぷり時間つぶししてた。いつ仕事していたんだろう?としみじみ思います。・・してないよね。

高層ビルより、ガード下こそが有楽町界隈の正しい姿だと思うんですけどね。
そのひとつが百果園でした。お疲れ様でした。

禁止食物

2012年06月30日
ここはひとつ、冷静に考えてみたほうがいいと思うんですよね。
<引用開始>
レバ刺し:販売禁止直前、にぎわう焼き肉店
さようなら、レバ刺し。最後の晩餐(ばんさん)--。7月1日からの販売禁止を前に、焼き肉店は最後にもう一度、牛のレバ刺しを味わおうと訪れる客でにぎわっている。  

29日夕。まだ日も暮れきっていない時間から、東京都武蔵野市の焼き肉店「ホルモン酒場 焼酎家 わ」の店内は、全14席のカウンターがいっぱいだった。カップルが来店したが、予約した客を優先するため入店できない。女性(26)は「レバ刺し食べたい!」と大声で残念がった。

 同店経営の光山英明さん(42)によると、レバ刺し目当ての客が増えたのはここ1週間。29、30日は予約でいっぱいになったという。他店より厚めに切っていたというレバ刺しだが、今はなるべく多くの客に行き渡るよう、少し薄くして提供している。良い品を仕入れるのは簡単ではないという。レバ刺しも「肉屋との信頼関係がないと入荷できない」という評判の品。「寂しさはありますよね。家庭で食べても罰せられないのに」と話す。
http://mainichi.jp/select/news/20120630k0000e040123000c.html
<引用終了>
来月からお店で出す生レバーが禁止になるというので駆け込み需要が増えているという。
禁じられればなんとなく食べたくなるのが人情。それはわかりますがしっかり思い出して欲しい。そこまでして食べるほど美味いものだったっけ?

レバー独特の食感とあの香り、新鮮ならば血の匂いもまた濃厚で、正直美味しいか?と問われると私はそう断言できません。一種の縁起ものというか、鮮度を楽しむために食べるものでないかな。ゴマ油とか生姜醤油とかで血合いを抑えて食べるわけだし。“あたるかあたらないか”のスリルも味わうという、そもそもは如何物喰いの類です。一度食べたら十分じゃないか。過去に食べた記憶さえあればいいんじゃないかって個人的には思います。考えてみれば鯨だってそうでした。もう40年以上食べてない。

肉屋でバイトしていたのでわかりますが、牛肉は捌いたばかりならそのまま食べられる。肉も牛脂も大丈夫。牝牛の牛脂など仄かに牛乳の香りもします。レバーも勿論、食べられます。牛の出自が明確で鮮度が保たれていればそれができる。だから、どうしても食べたければ肉屋さんと仲良くしておけばよい。
生レバーは、商売ベースには乗らないということです。

これで、闇でレバー提供するところとかも、出てきたりするんだろうな。あ~あ。

あなたの本

2012年06月29日
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誉田哲也の新刊「あなたの本」(中央公論新社刊)を読了しました。
<引用開始>
憧れの都会で流されるままに暮らす女の血脈。深き森で暮らす原始人たちの真実。ごく普通の男子中学生の前に現れた天使の目的。父の書斎で発見した一冊の本に翻弄される男の運命。天才スケート美少女を見守り続ける少年の淡い初恋。すべてを手に入れたミュージシャンが辿り着いた場所。警視庁新宿署新宿六丁目交番に勤務する諸星巡査長の意外な日常―引き込まれるストーリー、予想外な結末を、堪能せよ。
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refISBN=4120043304
<引用終了>
本書は過去にWebやアンソロジーで発表された七つの作品から構成されています。
三冊から成る「ジウ」をはじめとして、誉田作品は長編小説が殆どなのですが短編にもそのエッセンスは惜しみなく注がれています。

それは一言でいえば“切なさ”といえる。残酷な描写がある一方で、登場人物たちの抱えるそうした思いがひしひしと伝わってきます。

『帰省』と『贖罪』で震えあがり、『天使のレシート』で突き放される。『あなたの本』で取り戻せない時間を悔やむと、『見守ることしかできなくて』で目頭が熱くなり、『最後の街』で心和む。最後の『交番勤務の宇宙人』でちょっと笑う。あっというまに読み終わってしまいました。

誉田ファンとしては「ストロベリーナイト」の姫川玲子や「ドルチェ」の魚住久江、「ジウ」の門倉美咲といったヒロインの引き続きの物語も読みたいし、「歌舞伎町セブン」の続編だって期待したいところです。
ご一読をお勧めします。

痩せ薬

2012年06月28日
これ、日本でローンチされたら、間違いなく殺到するんだろうな。
<引用開始>
肥満治療薬を承認=エーザイが独占販売へ―米
【ニューヨーク時事】米食品医薬品局(FDA)は27日、米製薬会社が申請した肥満治療薬「ロルカセリン」を承認した。米国での独占契約を結んだエーザイが販売する。
 FDAによると、同国での肥満治療薬の承認は13年ぶり。今回の新薬はアリーナ・ファーマシューティカルズが開発。患者がカロリーを抑えた食事や運動を行った上で、投与される。
 米国では成人の3分の2が肥満もしくは肥満気味と、社会問題化している。治療薬の開発も進み、7月中に別の新薬が承認される可能性がある。また、ニューヨーク市は肥満対策として炭酸飲料のサイズ規制に乗り出す方針を打ち出している。 
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%c8%ee%cb%fe&k=201206/2012062800038
<引用終了>
エーザイ大儲けかも。(そういえば知創部ってセクションはまだあるのかな?)
食欲を抑制させる成分が含まれているんでしょうけど、使い方を間違うとまた事故が起きる。
肥満もしくは肥満気味ですか。これ、全く他人事ではないんですよね。私自身もこの間BMIを測定してみたら、29だ!30以上で「肥満」認定なので私の場合はかろうじて「太りぎみの人」にカテゴライズされます。

それでも、長年の運動と食事への注意でここまで下がってきたのですが。前は35とか、もういつ死んでもおかしくないような値を弾き出してました。毎日、三食で食べたものを記録し必ず三キロは歩くようにしたおかげで、10キロ弱はウェイトを減らせました。三年強これをやってきて、現在も続けています。こういう活動は一生続けなければいけないのでしょう。無理をしないで気楽に続けていくのがコツです。時々、大食してもOKです。

昨年行った採用面談で、事前に送った履歴書の写真と実物の私が相当違うというので担当者から驚かれたことがあります。『実際は凄く痩せているんですね』。ところが、写真を見ても自分ではどこが違うのか全くわかりません。自分では気付かないのか。なにかのメタモルフォーゼか?まだ、成長し続けているとかそんなだったら嫌だな。

もしかしてアレか。ジョハリの窓でいう「他人が知っていて自分が知らない自分」ってやつなのか?ドッペルゲンガーとかかもしれない。

ということは、ですよ。自分が本当に伝えたいと思っていることはそうは伝わっていない、という意識を持つ必要もある。本来の自分をどう認識してもらうか?そう心がけてソーシャルスタイルを築けるように努力しないといけないのか。深いです。

さて、肥満は個人の節制や禁欲でどうにかなる問題でもないという意見もあります。
「脱肥満」の声虚しく アメリカ人が太るのはなぜなのか?
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120514/amr12051408300001-n1.htm
記事のなかでは「肥満しやすい環境が放置されているから」とあります。
これは大いに頷ける。どこでも車で出かけるし、炭酸飲料のサイズがでかいし。
フード業界のロビー活動も奏功しているんじゃないかと思います。他山の石として自戒しないとな。

軽減税率対象品

2012年06月27日
残念ながら、その対象たりえませんね。公共に奉仕していると言い難いもの。
<引用開始>
消費増税でも新聞の軽減税率を 活字文化議連「引き上げ反対」
日本新聞協会は「現状(税率5%)以上の税率引き上げは、民主主義体制の維持と発展に果たしてきた新聞の役割と公共性を損なう」として、新聞の税率引き上げに反対している。

■活字文化議連の声明(要旨)
 国民の「知る権利」と議会制民主主義を支え、日本の活字文化保持の中枢の役割を果たしてきた新聞および書籍の公共性はきわめて高い。しかるに、新聞・書籍に対する消費税率引き上げは、国民の活字離れを加速させ、これからの日本を支える人づくりはもちろん、地域づくりや国づくりにも悪影響を及ぼしかねない。

 フランスやドイツなど欧州各国では、食料品とともに新聞や書籍の税率をゼロ税率としたり、標準税率よりも低い税率を適用したりしている。新聞や出版物を民主主義のインフラとみなし、「知識課税は避ける」という理念と伝統を持つ欧州の事例は、大いに参考にすべきものだ。

 新聞や書籍の税率引き上げは「すべての国民が、等しく豊かな文字・活字文化の恵沢を享受できる環境を整備すること」を掲げた文字・活字文化振興法の趣旨にも背く。

 日本の文化と民主主義の基盤を守るため、新聞および出版物の消費税率引き上げには断固として反対し、現行税率の維持を求めるものである。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/120626/ent12062608080003-n2.htm
<引用終了>
たちの悪い冗談でしょう。
昨日、茶番の衆院通過をいやいや見させられて消沈して寝たのに、朝一番で目に入ったこの話で、血圧がまた上がる。200くらいいっちゃいそうです。
散々「財源確保」「将来世代にツケを残さない」「決められる政治へ」と煽ってきたのはどこの誰だったかと一瞬ロストしかけました。

そのような崇高な意見をお持ちなら、まして活字文化とやらの担い手を自負されるのであれば尚更『世にも人にも先駆けて国庫にお納めいたします』くらい言ったらどうなのでしょう。また、それだけの責任もあると思います。

それも10%などといわず20%相当分をこれからお納めします、くらいでも構わない。国有地を払い下げた場所に立派な本社を建て、全国紙記者と社員は万人も羨むような高い禄を食んでおられる。20%か30%払っても皆さんの家計を直撃することなど、ゆめゆめありますまい。いわゆる「ノブレス・オブリージェ」ってやつだよ。

それにね。文化を貴方たちにわざわざ教えてもらわないでもいいよ。最近の社説など読んでいても、最近では明らかに使い方を間違った突飛な文章が散見される。月々数千円もの大枚をはたいてまで読む必要を感じない。

私にとって新聞との遭遇ポイントは主に二つ。宅配されたそれに挿まれた特売のチラシを取り出すことと、興味を持った記事のために図書館でたまにひろげるだけ。宅配は親が習慣でやっている。ごくたまに電車の網棚で見かけるなあ。それ以上の機会創出の必要も感じない。一紙を読めば大体の論調は想像できるし読売・日経と朝日・毎日で若干違うかって程度。東京は番外地。

しかも最近は、電子版が充実。朝日デジタルは一日三件まで無料で読めるプランがあり、日経は月に20件まで。紙とカニばらないようにおっかなびっくりで電子版だけど、この数の購読制限で不便に全く感じません。わざわざ買わなくていいじゃんって思う。

文化の担い手を僭称するなど片腹痛いです。思い上がるんじゃない。

六年の果て

2012年06月26日
一面だけの事実紹介で終わっている。こういう記事を出してはいけない。誤解される。
<引用開始>
薬学部の就活「この世の春」 「6年制特需」ドラッグストアが積極採用
厳しい就職活動を強いられている大学生が多いなか、薬学部の学生たちだけは空前の売り手市場で「この世の春」を謳歌している。

2004年に開学した日本薬科大学の11年度の卒業生は100%(進学を含む)、進路を決めており、また城西国際大学薬学部の卒業生も99.7%が新社会人として、新たな生活をスタートさせている。

卒業生がいないから超売り手市場
薬剤師の国家試験を受けるには大学の薬学部での履修が条件。薬物療法の高度化やジェネリック(後発)医薬品の登場で薬の種類が増えたことなどを受けて、薬剤師の専門性を高める狙いから、大学の薬学部は2006年に入学した学生から、それまでの4年制課程から6年制課程なった。

4年制最後の卒業生は09年3月。そして、6年制最初の卒業生が12年3月というわけ。そのため、薬剤師国家試験合格者は09年には1万1301人を数えたが、10年に3787人、11年が1455人と激減してしまった。

製薬会社や病院、薬局にとっては、この2年間はいわば採用したくても人材がいなかった。それを補うため、11年度の卒業生は「超売り手市場」になったわけだ。

千葉県東金市にある城西国際大学薬学部は、「卒業生はほぼ100%就職先を決めていますが、やはり今年の卒業生は『特別』ですよ」(就職センター)と話す。

そういった中でも、「学生たちは身近に感じたり、知名度のある企業から就職先を見つけていきました」と振り返る。

最近は全国展開しているドラッグストアがあることや、地域の薬局チェーンなどに就職した学生は少なくない。同大学では、11年度は約69.4%の卒業生が調剤薬局やドラッグストアに就職した。

ただ、製薬会社は国内に70社(日本製薬工業協会の加盟企業、12年6月1日現在)あるが、「狭き門」であることに変わりはないともいう。製薬会社でも、研究から製造・営業と職種はさまざま。いくら「引く手あまた」とはいえ、必ずしも希望どおりに入社できるわけではないし、「企業側がかなり採用人数を絞っていることは影響していますね」と話す。

優秀な学生だけを採用しようとしていて、「製薬会社の採用試験を受けて、落ちてきた学生もいました」という。同大学から製薬会社に就職した卒業生は7.5%だった。
(続く)
http://www.j-cast.com/2012/06/24136611.html
<引用終了>
薬学部が六年制に改組された2006年、既に薬学部及び薬剤師の求人は減っていました。この頃から創薬部門の拡充をしない製薬会社が増えており、最も有力な就職先であった各医療機関が人員を抑えだした時期でもあります。
その頃から、医師・看護師・薬剤師専門の人材派遣会社も出現しており、薬剤師の場合、時給1500円でドラッグストアへ派遣などが標準的なスタイルにもなっていきました。

つまり、数年前の時点でもう人も羨むような資格や職業ではなくなっていたのです。六年間で専門的で高度な素養を蓄えるというけど、それを発揮するステージが狭くなり、他の仕事や資格と比べて際立ったアドバンテージは実際にはない。その実態をそうでない、と装う勢力がある。四年から六年に延長することで収入の機会を増やしたい大学と周辺の就職活動会社たち。実際には彼らしか利得を得られないようになっている。

ドラッグストアで薬学部出身者を積極採用といいますが、調剤機能を備えた店舗は全体でもそう多くはない。しかも給与その他の待遇は決して高学歴者有資格者に報いるようなものではありません。だから離職者も少なくない。それなのに薬学系大学や薬学部の新設乱立だけはすすんでいる。
法科大学院と同じような状態に早晩なるように思う。騙されてはいけません。

最初の勇者

2012年06月25日
絶滅した可能性が非常に高いのか。
<引用開始>
ロンサム・ジョージ:最後のゾウガメ大往生 
南米ガラパゴス諸島(エクアドル)で乱獲から唯一生き残り、「ロンサム・ジョージ」(孤独なジョージ)の愛称で知られるガラパゴスゾウガメの亜種が24日早朝(日本時間24日夜)死んだ。飼育されていた同諸島サンタクルス島の飼育・繁殖センターで職員が確認した。推定100歳以上だが、死因は不明。ガラパゴス国立公園局が解剖し詳しく調べる。

ガラパゴスゾウガメは世界自然遺産に登録された同諸島固有の世界最大級のリクガメ。19~20世紀、船乗りの食料として乱獲され、15の固有亜種中4亜種が絶滅した。ジョージは71年、同諸島北部ピンタ島で見つかったオスで、絶滅したと考えられていた固有亜種「ピンタゾウガメ」の最後の生き残りとされ、野生生物の保護運動の象徴になった。ジョージ発見後の調査でも他のピンタゾウガメは見つからず、ジョージの死でこの亜種が絶滅した可能性が非常に高くなった。
http://mainichi.jp/select/news/20120625k0000e040160000c.html
<引用終了>
絶滅の理由が「食用」での乱獲っていうのが凄い。どうしたら食べようと思えるのか?
よく言われる「食べてみようと実行した最初の勇者」はどんなやつだったのか。アオウミガメは美味しいが、アカウミガメは臭いがきつくて食べられないといいます。タイマイは甲羅だけ獲られる。海亀の仲間は魚を連想させるからまだいけるかもしれない。しかし陸亀で食欲湧くかなあ。爬虫類だし。

近くの遊水公園の川で、甲長20センチくらいの亀が何匹かいます。ただ、気が荒くてすぐ噛み付いてくるので注意が必要です。アカミミガメっていうやつ。見た目もいかつくて、食べようなんてとても想像できません。

話は変わりますが、命日からみで検索していたら今日はマイケルジャクソンの命日なんですね。四年になる。同い年なので身近に感じられます。
ファラ・フォーセットも三年前の今日が命日。初代チャーリーズ・エンジェル。当時は、ファラ・フォーセット・メージャーズと名乗っていた。『600万ドルの男』リー・メージャーズと結婚してたんですね。その後離婚。最後は事実上の夫であったライアン・オニールに看取られて旅立った。

あの広がった髪形でファラガール、なんていい方がありましたっけ。80年代前半のシンボル。JJ、ハマトラのミハマ、フクゾーなんて流行ってた。サスーンのジーンズが出たのもこの頃。そして狂乱の80年代後半が始まる。感慨深いです。

つながり

2012年06月24日
寂しいから、何かつながりを持ちたいというひとは一定数いる。殆どが根が真面目で純粋な人。それに付けこむこんな連中は心底許せません。
<引用開始>
アレフ:サークル通じ学生を勧誘 オウム事件知らない世代
オウム真理教から改称し松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(57)の教義を受け継ぐ団体「アレフ」が、今も信徒数を増やしている。一連の事件を知らない若い世代に大学の構内などで近付き、勧誘するやり方が目立つという。大学関係者や団体の拠点がある地域の住民は、特別手配されていた最後の1人、高橋克也容疑者(54)の逮捕にも、警戒を弱めていない。

「勧誘を受けたサークルが何かおかしい」。昨年、関西の私立大学に通う一人の学生が、大学の事務所に相談に訪れた。サークルの名前は「オールジャンルサークル」。他大学の学生も入会し、幅広い交流ができることを売りにしていた。

最初はバーベキューのような、どのサークルでも開催する行事が続いた。だが、やがて代表を務める学生から別の誘いを受けるようになる。「瞑想(めいそう)の会がある」「ヨガをやっているから来ないか」。「先生」と称する学外の人間も紹介された。
http://mainichi.jp/select/news/20120624k0000e040101000c.html
<引用終了>
まだ、やってるんだな。そろそろ記憶から消えかかっていると思ってやっているのだろう。アレフの代表はてっきり村岡達子だったと思ってたら既に脱会している。麻原に帰依していても比較的に温和そうだった彼女と異なり、現在の実質上の責任者は女房だった松本知子だという。となると直系の組織と断じてよいのでしょうね。

宗教、特に新興宗教はとにかく人を集めなければならない。私もいろんな組織から勧誘をされました。創価学会、真如苑、エホバ、原理もろもろ。私は強面なので、声をかけるほうも勇気がいったと思う。あ、それも修行として解釈されている可能性があるのか。ポイントがいつもより高いとか。

大森駅で、人待ちをしていたときもものみの塔に勧誘されたことがあって面倒なので、生返事していたら翌日行くことにされてしまった。「では、明日一時にここで待ってます。嬉しいわぁ、来てくれる人がいて」なんて感動されたけど、勿論行きませんでした。連絡先も教えてなかったので、そこでさたやみ。

一方で、学会とかはそれはそれは粘り強く誘ってきました。最初に入った零細企業、50人程度の社員のうち、学会員が15名くらいいていろいろと苦労しました。基本は真面目な人たちばかり。それだけに残念な思いも毎日味わいました。そのエネルギーが幾ばくかでも、どうして仕事に向かないのだろうかって。

ちょっと風邪をひいて休んでも「病気にかからない方法があるよ」なんてすぐ、誘うネタにしてくるし。弱っているときに狙ってくるのだなあと嘆息。零細企業で社会の底辺に近いと、そんな比率が高まるのかなどと思ったりしました。残念ながら、どうもそういう実感があります。

大学で、入学時のオリエンテーションとかで注意喚起させるプログラムがあってもいいですね。無菌というか、ひ弱い優しい子供が多いのでしょうし。

「聖書研究会」なら原理運動、「東洋思想研究会」や「哲学研究会」なら学会、そういうバックを疑うのはデフォです。
高校のときは「中国語研究会」って非公認サークルがあって、何だろう?と訝しく思ってたら「麻雀クラブ」だと判明して脱力したのも懐かしい思い出です。
思いっきり、局所的な中国語じゃねえか!したたかでいいけどさ。

ショック・ドクトリン

2012年06月23日
Books
ナオミ・クラインの「ショック・ドクトリン」を読んでいます。上下巻二冊、本文700ページ超の上巻まで読みました。
<引用開始>
著者のナオミ・クラインは1970年生まれのカナダ人.「罪びとの罪を糺す天使」とまで呼ばれる気鋭のジャーナリストです.本書でクラインは,アメリカの自由市場主義がどのように世界を支配したか,その神話を暴いています.ショック・ドクトリンとは,「惨事便乗型資本主義=大惨事につけこんで実施される過激な市場原理主義改革」のこと.アメリカ政府とグローバル企業は,戦争,津波やハリケーンなどの自然災害,政変などの危機につけこんで,あるいはそれを意識的に招いて,人びとがショックと茫然自失から覚める前に過激な経済改革を強行する…….
 発売後すぐ,絶賛する反響が世界的に広がり,ベストセラーになりました.すでに三十数カ国版が,発売済みもしくは発売予定となっています.「この本が災害後の日本の状況を参考にして書かれたのではないかという錯覚さえ感じてしまう.いまこそ日本で読まれるべき本ではないか.邦訳はまだか」といった声が編集部にも届いています.3.11以後の日本を考えるためにも必読です.ご期待ください.
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/023493+/top.html
<引用終了>
これは、面白い。面白いといったら不謹慎かもしれないが、とにかく読ませる内容です。ミステリーとか謀略ものが好きな人なら必ずや気に入っていただけるだろうと思います。
本書はいわゆる新自由主義、アメリカ発祥のこの思想、いわゆるネオリベラリズムの世界侵略についてその罪深さを滔々と述べています。ネオリベラリズムとは、あらゆる規制をとにかく撤廃し、市場に全てを委ねれば万事が解決していく、という考え方です。それは、政府や公的事業のあらゆるものを絞りつくしていき、自由競争によってあらゆる事業の民営化が結局は人類の発展に資する、というものです。たとえば日本ならば郵政民営化などがそれにあたります。これが絶対的な真理では決してないこと、皆さんもなんとなく思い当たるでしょう。民営化に決して適さない事業や領域があるということが理解されているでしょう。
本書ではアメリカが70年代の南米地域において、どのような野蛮な行為をしたのかが事細かにレポートされています。そのやり口は、はっきりいって非道きわまりないものです。利益獲得というイデアがここまで道を踏み外させるものであったとは驚きです。
折りしも、昨日は45000人もの脱原発デモが首相官邸前で行なわれました。NHKを始めとして殆どの放送局がこの事実を黙殺しました。そろそろ旗幟鮮明にしなければいけない状態に近づいているようです。
ご一読をお勧めします。

答えが出ない問い

2012年06月22日
いろいろ考えさせられました。以下は、読売の医療系メルマガより
<引用開始>
欧米にはなぜ、寝たきり老人がいないのか

スウェーデンのカロリンスカ大学病院で、タクマン先生と一緒に(左から筆者、通訳の原さん、タクマン先生、家内) ヨーロッパの福祉大国であるデンマークやスウェーデンには、いわゆる寝たきり老人はいないと、どの福祉関係の本にも書かれています。他の国ではどうなのかと思い、学会の招請講演で来日したイギリス、アメリカ、オーストラリアの医師をつかまえて聞くと、「自分の国でも寝たきり老人はほとんどいない」とのことでした。一方、我が国のいわゆる老人病院には、一言も話せない、胃ろう(口を介さず、胃に栄養剤を直接入れるため、腹部に空けた穴)が作られた寝たきりの老人がたくさんいます。

不思議でした。日本の医療水準は決して低くありません。むしろ優れているといっても良いくらいです。

「なぜ、外国には寝たきり老人はいないのか?」・・・・以下略
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=60441&from=tb
<引用終了>
さぞや画期的な治療法や薬でもあるのか?
淡い期待を抱えて読み進めてみると、予想しない答えにぶち当たりました。

“胃ろうや点滴などの人工栄養で延命を図ることは非倫理的であると、国民みんなが認識しているからでした。逆に、そんなことをするのは老人虐待という考え方さえあるそうです。
 ですから日本のように、高齢で口から食べられなくなったからといって胃ろうは作りませんし、点滴もしません。肺炎を起こしても抗生剤の注射もしません。内服投与のみです。したがって両手を拘束する必要もありません。つまり、多くの患者さんは、寝たきりになる前に亡くなっていました。寝たきり老人がいないのは当然でした”

う~ん。それもひとつの見識ではある。私も今年二月に、胃ろうしていた伯母さんを亡くしました。昨年の五月に風呂場で倒れ、それからずっと入院。意識がときどき戻ることもあり、そのときは普通の会話もできたのだけど、それから意識が無くなる時間が長くなり、ついには自力で食べられないと判断された末の胃ろう措置でした。ところがそれからも時々は意識が戻り、たまに口から食べさせることもできました。果たしてよかった処置なのかどうか。亡くなった後も家族はこのことをずっと考えさせられています。

このサイトの下のほうにコメント欄があります。これについて様々な意見があり、どれもこれも考えさせられます。簡単に答えのない問題ですね。また、そうしてはいけないんだと思う。「待ったなし」だの「スピード感」などって言葉が虚ろに聞こえて仕方ない。これも一種の思考停止言語ですもの。

ただ、その処置を検討する家族身内の側もいつも同じ意見というわけではなく、時間とともに様々な考えが頭のなかを巡っています。そばで見ていてよくわかりました。
親はその様を見ていて「自分のときは延命は要らない。今から言っておく」とも話します。しかし、こればかりはその時になってみないとどうなるかわからないですね。

梅酒

2012年06月21日
今日は夏至。毎年この時期に梅酒を漬け込む作業をしています。今年は近所から立派な梅の実をいただいたので、有難くそれを使わせていただく。房総半島の先端で栽培し、かつ無農薬。多少不ぞろいだがかえって自然っぽくっていい感じ。
35度のリカーと氷砂糖を購入し、広口瓶に漬け込んでいく。実が沢山なのでひとつの容器に収まらず。二つの瓶に分けて漬け込みます。そしたら今度はリカーが足りなくなった。普通は1.8リットルが広口瓶ひとつに丸々入ります。あと一ℓくらいけど。一升を買うとかえって不経済だな、とスーパーに寄ると900mℓのパックがあります♪さっそく購入して帰宅。瓶にリカーを満たしたら少し余ってしまった。これ、どうしよう?

去年作ったものがまだ少し残っていて、梅の実も20個くらい入っています。それに入れようかと聞いたら、味が違ってくるので絶対止めろという。
アレだ、古い皮袋に新しい酒は入れないとかなんとかそんな言葉があったよなと思い出す。
残ったリカーは晩酌でも使うことにしますか。35度だけど、炭酸で割ってみるかな。甲類だからな。

日本を捨てた男たち

2012年06月20日
9784087814859
水谷竹秀著「日本を捨てた男たち~フィリピンに生きる『困窮邦人』」を読了しました。
<引用開始>
フィリピンクラブとの出合いが、フィリピンへの逃避行、無一文への転落と5人の男の運命を変えた。今や社会問題となりつつある「困窮邦人」の実態を徹底的にあぶり出す渾身のノンフィクション。第9回開高健ノンフィクション賞受賞作!
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-781485-9&mode=1
<引用終了>
国外で生活する人のなかに“困窮邦人”と称される人たちがいます。これは、海外で経済的に困窮常態に陥った在留邦人のことを指します。所持金を現地で使い果たし、路上生活やホームレス状態を強いられている日本人のことです。
本書では、フィリピンで困窮邦人となった五人の男性への取材をとおして彼らの生き様と幸福、日本ということを考えさせられます。

外務省の統計によれば2010年に在外公館に援助を求めた邦人総数が768人。このうち332人がフィリピンであり、二位のタイ92人を引き離しています。詐欺やギャンブルで使い果たすなど、困窮する要因は人それぞれですが、最大要因は女性問題。いわゆるフィリピンクラブに勤める女性に入れあげて彼女らの母国に追いかけてきてしまうというケースだそうです。日本人男性がフィリピン人女性に夢中になる。男性の大半は50歳以上、日本で誰にも相手にされなくなった連中です。うん、けっして他人事ではないぞ。

本書で出てくる五人は、ある側面から見ればそろって「ろくでなし」です。フィリピンクラブに入れあげて千万単位で散財し、職も家族も係累も全て捨てて、南国に夢をみて出奔してくる。しかもけっして若くない。あるいは、偽装結婚のパートナーに見込まれたひと、クラブ通いで首がまわらなくなった挙句、やくざから借金して高飛びでフィリピン入国し寝たきりの父親を置き去りにするひと、不摂生からくる糖尿病の合併症で片目を失明し、起き上がれなくなりながら寝たきりでフィリピンに留まるひと、33年間も真面目に勤めながら、一度入ったパブで意気投合し、4900万もの早期割り増し退職金を腹巻などに携えて入国したひとなど等。周囲に迷惑をかけどおしなので帰国もままならない人たち。そのことがかえって「帰らなくて済む」理由づけにされ、自己正当化の材料にされています。

では、迎える側の腹積もりはどうか?クラブに勤める女性の大半はやっぱりお金目当て。蓄えがなくなったら、大半は去っていくし、居候している男性を容赦なく叩き出します。かの地で居場所を失くし、帰国もままならない厳しい状態に立たされる男性たち。しかし、この先が日本とはまったく違う。見かねた周囲の人たちが助けてくれるのです。無償で雨露しのぐ場所と寝床を用意し、食事も食べさせてくれる。生存だけは保障されます。かの地では共同体や互助の精神がまだまだ色濃く残っているわけです。ちょっと前の東京もそうでした。

大変素晴らしい互助共同体ですが、それに彼らはまた甘えてしまうのですね。
居候させてくれる家の仕事をちょっと手伝ったあとは、日がな近隣とおしゃべりして夜まで過ごすという変わり映えしない毎日を過ごします。

著者は、日刊マニラ新聞の記者。フィリピンに暮らして八年目のひとです。
彼自身もかって、タイ女性に入れあげて人生を見失いかけた過去を持つと自ら告白しています。彼らと同類だった?いえ、潔い姿にかえって好感を持ちます。

五人の生活をずっと読んでいくと、やがて漠然としたテーマが浮かんできます。幸福とか暮らしとか、今の日本の社会等・・・。

印象的な文章がいくつかあります。

“一方でそんな彼らの現実を嘲笑うようになったもうひとりの自分がいた。『だからあなたたちは困窮するんだ』
いつの間にか、社会問題として追求する自分との間で葛藤が始まっていた。彼らの親や知人に話しを聞き、その人生や暮らしを追っていくと『困窮は自己責任ではない』という仮説はあらかた崩れ去った。とは言え、彼らが捨てた日本について語るとき、そこには閉塞感や人間関係の希薄さといった社会的現実がおぼろげながら浮かび上がり、遠い祖国、日本は寂しさ一色に染まっていくのだった”(P279-280)

“困窮邦人は日本を捨てた。
彼らは捨てられたのではなく、実は日本が捨てられたのではないのだろうか。選ぶと選ばざるとにかかわらず、困窮邦人を通して浮かび上がる「捨てられた日本」という、もうひとつの現実が、私の頭の中で静かにこだまし続けている”(P283)

在外困窮邦人を通して、それと合わせ鏡のような私たちの状態を実は映し出しています。
素晴らしいルポルタージュ。
ご一読をお勧めします。

営巣

2012年06月19日
台風が接近しているというので、ベランダの物干し竿を下ろしたり万が一に備えていたら、植木鉢のほうから物音がします。
コツコツ、と音がする。何だろう?大小30あまりの野菜や花などの鉢がありますが鳩でもいるんだろうか?
音の正体がまもなくわかりました。ベランダの奥、酒の一升瓶など六本組で収納するプラスチックのラックを台として鉢を載せているのですが、びっくり!そのラックのなかに鳩の雛がいたのです。それも二羽もだ。体長が目測で15センチ程度、翼長が推定で30センチ弱。ゴミだらけの翼。巣立ちはまだです。

鳩が巣を作ってたのね。円らな眼でこちらを見ているけど、かわいそうだがこのままにしてはおけない。平和の使者とか呼ばわる向きもあるけど、まぎれもない害鳥。一度、巣を作ると習性でずっとそこに作り続けるという。このままではおけない。病気やアレルギーを媒介したりするからな。

で、処分はどうしようかと思った。気になったので調べてみると鳥獣保護法で、勝手に処分してはいけないことになっているそうな。自治体に相談して処理しろとあります。とりあえず管理棟に相談してこよう。

子供が摘発されたのを悟ったのか、親らしいつがいが真向かいの棟の屋根からこっちを見てます。悪く思うなよ。

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