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大きな物語

2013年04月20日
確保された容疑者は銃撃戦での怪我で、重体という話ですね。
<引用開始>
SWAT「やったぞ」、住民からは歓声…米テロ ボストン爆破

【ウォータータウン(マサチューセッツ州)=足立大、山口香子】19日午後8時50分(日本時間20日午前9時50分)、ヘルメットに分厚い防弾チョッキで身を固めた特別機動隊(SWAT)の隊員約10人が通りに姿を見せ、その中の1人が、「やったぞ」と親指を突き上げて、ジョハル容疑者を拘束したというサインを送った。

その瞬間、集まった住民から「よくやった」「ありがとう」と拍手と歓声がわき上がり、警察官も握手を交わし合った。

現場はボストン郊外のウォータータウン地区にある高級住宅街の一角。昼間は膠着(こうちゃく)状態が続いていたが、午後7時頃、複数の銃声が静寂を破った。ジョハル容疑者が身を潜めた通りの入り口には多くの住民や報道陣が集まり、総勢約300人に膨れ上がった。

「パン、パン」という銃声を7発聞いて身が震えたという近所のキャサリン・ヤンさんは、「犯人が捕まって一安心だが、なぜ19歳の少年がこんな事件を起こしたのか、理由が説明されないと心の底から安心できない」と話した。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130420-OYT1T00634.htm?from=ylist
<引用終了>
この事件、当初から情報がいくつも氾濫しましたね。サウジ国籍の容疑者を確保とか。
容疑者兄弟はチェチェン出身とわかるやいなや、それを強調して報道。チェチェン≒イスラムと結び付けたい動機がありありとわかります。
チェチェンの当面の敵はロシアなんですが、なんとかアルカイダとつながりを持たせようとする報道の勢いが感じられます。

最も驚いたのが、容疑者兄弟の実の父親を顔出しした映像でインタビューしていたこと。日本ならモザイクかけたり、声をかけたりといった処理も一切無し。そりゃ親だから、全く責任がないとは言い切れないかもしれないが、これからの生活は一変することでしょう。

一変といえば、爆発によって手足を失った人たちもそう。彼らにとって事件は終わっておらず、始まったばかり。けれど、報道では忘れ去られそうです。別種の大きな物語を作り上げて、延々とそれを流していくことになるんでしょうな。イスラムを憎悪するという物語を。

県民感情

2013年04月19日
以下はちょっと長いですが、先日の伊丹・宝塚市長選挙のときに出た記事です。
そうか。そういう背景もあるのね、今更ながら思い至りました。東京にいるとなかなかそういう感情まではわからない。それにしても日本のユーゴとは言いえて妙です。
<引用開始>
4月4日付の神戸新聞によると、14日投開票の兵庫県伊丹・宝塚両市長選において公認候補者を出馬させる予定である日本維新の会で政調会長を務める浅田均大阪府議会議長は伊丹市長選に出馬を予定している元伊丹市議会議員の集会において、維新の会が推進する“大阪都”構想に関連し「大阪だけでなく周辺10市くらいを合併し、尼崎や西宮を越えて神戸まで特別区にしたい」と表明したとされています。この報道に対し、兵庫県内から次々と反発の声が挙がっており『Twitter』ではナチス・ドイツのオーストリア併合(独墺併合)になぞらえる意見まで飛び出しています。8日後に迫った伊丹・宝塚両市長選では、維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が持論とする“大阪国際空港廃止”と並ぶ一大争点として“阪兵併合”が浮上するかも知れません。

明治維新で生まれた「日本のユーゴスラビア」
かつて、東ヨーロッパにユーゴスラビアと言う国がありました。「7つの国境、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字、1つの国家」と呼ばれたこの国は1989年以降に民主化の波で構成国が次々に独立し現在はセルビア、モンテネグロ、スロベニア、クロアチア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナとなっていますが、日本の都道府県の中でも兵庫県は現在の領域が確定した当初からこのユーゴスラビアと極めてよく似た状況にあります。

明治維新に伴う廃藩置県で例えば山梨県なら甲斐国、高知県なら土佐国がそのまま県になったのに対し、兵庫県は地図を見ていただくとわかるように元々は5つの令制国に分かれていました。1868年から69年にかけて設置された最初期の兵庫県は現在の大阪府北部を含む摂津国の大部分で、大阪府は現在の大阪市中心部のみのごく狭い地域となっていましたが、1871年には川辺郡(伊丹市・川西市・猪名川町全域と尼崎市東部および宝塚市北部)より西を兵庫県(第2次)、東を大阪府と摂津国を東西に分割する府県境がほぼ確定しました。

内務卿であった大久保利通は条約港として開港した神戸港を発展させるために隣接する大県で農業が盛んな飾磨県(播磨国)を兵庫県に編入し、その税収を神戸港の開発に充てる計画を立てていました。この案について但馬・出石藩出身で地理局長を務めていた桜井勉に意見を求めたところ、桜井は大久保に対し播磨に加えて養蚕や畜産が盛んな但馬の全域と丹波の西部も兵庫県に加えその税収も神戸港の開発に充てるべきであると進言し、これに徳島藩の内紛で分裂状態となった名東県から編入された淡路も加わって現在の兵庫県(第3次)が成立します。桜井はこの案を非常に気に入っていたようで、自らの案を「兵庫県は南海から北海に達し天下無類の大県になる。交通も便利で人民至福」と評していました。

そうした明治維新と絡む複雑な経緯によって成立した兵庫県は他の都道府県に比べて「統一された地域性や県民性が無い」ことが特徴であると言われており、特に播磨では「明治維新の頃から神戸には奪われてばかり」と言う県都・神戸に対する反感も少なからず存在しています。一方では、市町村合併においても珍しくない深刻な地域対立のトラウマから「ようやく落ち着いて来た枠組みを政治の都合で壊されたくない」と言う意識が他の都道府県以上に強く、今回の“阪兵併合”に対しても「大阪の一部になる」ことの是非だけでなく「政治の都合」で新たな混乱や対立が引き起こされることへの警戒感が県内のどの地域かを問わず存在するのです。

近くて遠い商都・大坂と城下町・尼崎
兵庫県南東部の阪神間でも特に大阪と地理的・文化的に親和性が高いと言われるのは尼崎市ですが、江戸時代までは幕府直轄の商業都市だった大坂と尼崎藩の城下町であった尼崎は地理的に近いとは言え、それぞれ全く異なる文化を持つ都市でした。明治以降の歩みは対象的ですが、現在は共に福岡市となっている商業都市の博多と城下町の福岡に近い関係だったと言えます。

摂津国が大阪府と兵庫県で東西に分断された理由は諸説ありますが、一説には「明治政府が東京と肩を並べる規模に大阪が肥大化することを恐れて分断した」と言われています。ただ、実際は条約港として開港した神戸を県庁所在地とするための措置と言う側面が強く、同様に開港した横浜は武蔵国、長崎は肥前国の一部をそれぞれ近隣の令制国と合わせて神奈川県と長崎県が成立していることを考えると必ずしも「大阪の弱体化」を積極的に裏付けるとは言い切れません。なお、尼崎市の市外局番が大阪市と同じ「06」なのは尼崎港の周辺に建てられた紡績工場が取引所のある大阪・船場との通信費用を節約するために大阪から電話回線を引いたことに端を発しています。

今回の“併合”案は戦後に廃れた「大大阪主義」への郷愁?
現在の大阪府と兵庫県の領域が確定して以降も兵庫県に属した摂津国の西部、特に川辺郡(現在の伊丹市・川西市・猪名川町全域と尼崎市東部および宝塚市北部)・武庫郡(西宮市全域と尼崎市西部および宝塚市南部)・菟原郡(神戸市灘区・東灘区および芦屋市)の3郡のあたりまでは戦前まで広義の「大阪」ないし「大大阪」(だいおおさか)と呼ばれていました。特に1923年の関東大震災で東京が壊滅的な打撃を受け、同時期に周辺の町村を編入した大阪は東京の人口を上回る最盛期を迎えます。同時に、震災の難を逃れて東京から移住して来た富裕層や文化人は「大大阪」の一部であった西宮や芦屋へ移り住み、神戸から入って来た西洋文化を取り入れて「阪神間モダニズム」と呼ばれる和洋織り交ぜた独自の文化を形成して行きました。戦後に神戸市が周辺の町村を合併して市域を拡大した頃からは「大大阪」の概念はすっかり廃れ、入れ替わりに「阪神間」がこの地域の総称として使われるようになって行きます。

伊丹・宝塚両市長選を目前に控えて唐突に提示された“阪兵併合”は今のところ、明確なビジョンを持った地域戦略などではなく単なる大阪視点の「大大阪」時代への郷愁にしか見えません。そもそも、提唱者である浅田氏はどうして関西の広域を視野に入れた対等合併でなく大阪主導で兵庫県の割譲・併合ありきの案を優先するのか、併合される側が納得する説明は出来るのでしょうか。明治維新が「統一された地域性や県民性が無い」県を誕生させたのと同等かそれ以上の大義名分を提示し、その県が“維新”を称する政党の手で解体されることを是とする県民の積極的な支持と言う条件が揃わない限り、浅田氏の提唱する“阪兵併合”が実現することは有り得ないでしょう。
http://getnews.jp/archives/316225
<引用終了>
そして結果はご存知のとおり。伊丹・宝塚とも維新候補は敗北。それも惨敗となりました。
県民感情の違いがはっきりあるってことなんでしょうね。これ、身近では置き換えづらい。例えば、東京と神奈川にそういう対立や反発を生む要素があるとは思えません。
勿論、全くないわけでないことはわかる。県境に住んでたので横浜のほうが東京よりお洒落だとかセンスがいいとか、そういう感情が確かにあったのは覚えている。

そもそも、大阪都構想が乱暴すぎるか?仮に大東京構想なるものが出てきて、周辺の川崎・横浜・千葉・埼玉を併合するなんて話になったら、反発があるでしょう。効果効率化のみを目指し、生活者の感情を置き去りにしがちな、大阪都だの道州制だのが支持されないのは当たり前でしょうね。

しかし、関東の都市はどこも東京になることを目指しているように見えます。憧れではあっても、反発を感じるまではいかないように思う。
東京は流入者の作ってきた場所だから、なんでも受け入れてくれそうな感じがあるからかもしれません。大阪や京都、兵庫とは事情が違うのでしょう。

今、個人的に関心があるのは名古屋です。あまり縁がなくて、通り過ぎることが殆ど。町並みに個性もなさそうで、東京のエピゴーネンかなとこれまで思ってきましたが、どうも違うようです。ことによっては関西よりも、東京と際立った差異があるような気がしています。

村上春樹が「多崎つくる」で舞台を名古屋にしたのも、なんとなく暗示的ですね。名古屋が舞台だなんて、清水義範のパスティーシュ以外は知らないので新鮮な感じがしてます。

「善意のおどかし」

2013年04月18日
世に悪徳の種はつきまじ。わかっちゃいるけど、記事をあらためて見ると、ため息ばかりが出ます。
<引用開始>
医療機器、誇大表現の疑い 「パワーヘルス」製造社 消費者庁、立ち入り

 頭痛や肩こりなどを緩和するための医療機器「パワーヘルス」を全国で製造販売している「ヘルス」(東京都府中市)が、「高血圧や糖尿病も治る」などと効果を口頭で誇大にうたって売り込んでいたことが景品表示法違反(優良誤認)にあたる恐れがあるとして、消費者庁が17日までに関東、関西、九州など全国各地の同社営業所に立ち入り検査に入ったことが分かった。
 こうしたセールストークに同法を適用し行政処分に至れば、2009年9月の同庁発足以来、初めてとなる。

 パワーヘルスは「電位治療器」と呼ばれ、本体につないだマット上に横になるなどして、症状をやわらげるとされる。薬事法に基づき「頭痛、肩こり、不眠症及び慢性便秘の緩解(かんかい)」とのみ広告することが認められている。
 ところが、関係者によると、同社は販売員に対し、客に効果を説明する際、頭痛や肩こりのほか、糖尿病や高血圧などさまざまな病気が「治る」と断言するよう指導。高齢者を店に集め、体の不調を聞き取るなどした上、「治る」と約束するようなセールストークを繰り返していたという。

 朝日新聞が入手した同社の販売員用マニュアルには「PH(パワーヘルス)でどうして治るのか」「どのように治るのか具体的に」などと記されている。

 こうしたセールストークは証拠が残りにくいが、消費者庁は、組織的に行われていれば景品表示法違反にあたる可能性が高いと判断し、調査に乗り出した。

 ヘルスは1978年設立。本社以外に全国15カ所に営業所がある。パワーヘルスは3機種あり価格は1台50万円前後。過去10年間で約18万台を販売し、11年は2万5078台売った。厚生労働省によると、11年の家庭用電位治療器の出荷台数は6万3836台で、同社が約4割を占めた。
 ■ひざ痛も動脈瘤も「治る」「治る」
 「ひざの痛み、パワーヘルスで治りますよ」
 昨年5月、関東のヘルス店舗。女性販売員は、集まった高齢者らへの説明で「治る」というフレーズを約15分に17回繰り返した。最後に体験者のビデオを上映。73歳の女性は脳の動脈瘤(りゅう)が治ったと紹介し、「頭に出来た動脈瘤。とれるんですよ」――。朝日新聞が入手した映像には、販売員がヘルス側のマニュアルに沿って売り込む様子が映し出されていた。

 「50日キャンペーン行程表」と題されたマニュアルには、誇大表現を指示する文言が細かく記されている。〈3日続けると必ず治るのが分かる〉との文言の横には、〈(断言、反復、確認)〉と付記。〈(2日目より決めつけ、誘導)〉などの表現もあった。
 関係者によると、同社は各地で店舗を数カ月~数年単位で借り、地域の高齢者らを口コミなどで集客。約30分の「無料体験会」を1日数回開き、売り上げが頭打ちになると別の地域に移るという。
 近畿地方で販売員をしていた女性は、「パワーヘルスを使わないと病気が悪化する」と強調するよう指示されたと証言。実際、マニュアルには「おどかし」という表現が複数出てくる。女性は「もっと悪くなると認識させないと、購入につながらないと上司に指導された」と話す。
 ヘルスも所属する日本ホームヘルス機器協会は自主基準で、セールストークでの「誇大な表現」や「薬事法に基づいて承認または認証された以外の効能・効果は言わない」としている。
 (小川直樹)
 ■「商品に自信持たせるため」
 ヘルス側の話 販売員には確かに「治る」と言うよう指導したが、販売員に商品への自信を持たせるためだった。これは(昨年亡くなった)先代の社長の方針で、現在は改善されてきている。また、販売員向けのマニュアルにある「おどかし」は、あくまで(体の不調の)重大性を認識してもらうため。「善意のおどかし」という意味で使っていた。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201304170808.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201304170808
<引用終了>
最後の「善意のおどかし」という言葉に絶句。なんだそれ?なんでも「善意」をつければ通ってしまうじゃないか。語頭に善意をつけようがつけまいが、おどかしは脅迫、明らかな犯罪なんですよね。

しかも、死んだ先代社長の方針だったとか逃げ回りやがって。卑劣きわまりないですよ。

拙宅の近くでも、この手の販売業者がたまにきます。マンションの一階のスペースを三ヶ月間だけ借り切って、無料でパンとか配って近所の高齢者を呼び込む連中です。
無料だと問題があるから、と100円で無塩パンを一斤とか分けることも。無農薬たまご、パン、自然食品の味噌、醤油を格安で販売。しかし、それを買うためには販売業者のありがたい話を一時間ほど聞かなければなりません。それが一ヶ月近く続く。本番はここからで、磁気ゲルマネックレスとか、浄水器とか霊芝とかアガリクスだのを、それはそれはいい値段で売り出す。
しかも「買うのは皆さんの自由ですよ」ということは付け加える。しかし、ある程度まで話を聞いてしまうと「こんなに時間を使わせてしまった」「熱心にこちらの心配をしてくれているじゃないか」と自分を納得させる理由をめいめいが見出して、購入してしまう人が何割かは出てくる。この人たちの出現を業者は粘り強く待っているわけです。

もっとも、何度も同じような業者を迎えている住民も、経験値があがっている。無塩パンや無農薬野菜は入手しても、本丸の商品には決して手を出さないで過ごすツワモノも数が多くなっています。うちもそのくちです。どちらが最後まで逃げ切れるかという一種のチキンレースの様相を呈してもいるのですね。高齢者であっても都市部住民は、それなりに鍛えられていますからね。

“顧客≒カモ”の成長があればこそ、実際の販売現場ではこうした強引さが目立っているかも。
消費者としては、その事実を喜ぶべきか憂うべきなのか、悩ましい日々が続きます。

ファミレス苦闘

2013年04月17日
ロイヤルホスト、復活してきたのか。家から最も近いファミレスですから馴染み深い。
<引用開始>
ファミリーレストラン老舗のロイヤルホストが復活の気炎を上げている。前2012年12月期の既存店売上高は1996年以来、16年ぶりに前年を超えた。客単価は10年より100円以上増え過去最高の1170円に達した。ガストやサイゼリヤなど同業のファミレスに比べると1.5倍の水準だ。ロイヤルホストに何が起きているのか。

低価格攻勢に押され苦戦したが・・・
かつてはすかいらーく、デニーズと並ぶファミレス御三家と称されたロイヤルホスト。近年はライバルの低価格戦略に押され、影は薄くなりがちだった。店舗数はこの3月末で236店と、ガストの1331店、サイゼリヤの959店と大きく差をつけられている。

外食産業の市場規模は97年の29兆円をピークに、11年には23兆円まで縮小した。市場縮小と歩調を合わせるようにロイヤルホストも98年の377店をピークに店舗数の減少が続く。今後も不振店をステーキ専門店「カウボーイ家族」などへ業態転換を進め、14年末までに212店まで縮小する見通しだ。

店舗数が減れば、一般消費者の認知度は徐々に落ちていく。親会社ロイヤルホールディングスにとってロイヤルホストは売り上げの3割を占める主力業態であるだけでなく、圧倒的な知名度を誇るブランド力の源泉。このままの縮小均衡路線を黙って見ているわけにはいかない。ロイヤルホストの再建は77年の東京1号店(三鷹市)の店長で、機内食事業や高速道路サービスエリア事業のトップを務めていた矢崎精二(現ロイヤルホスト社長兼ロイヤルホールディングス専務取締役)に託された。(後略)
http://toyokeizai.net/articles/-/13686
<引用終了>
最寄の店は拙宅から七百メートル程度で、環七に面してますが最近は立ち寄っていません。
ここ十年あまりで、何度も微調整をやっています。禁煙と喫煙席をはっきり分離させる、ドリンクバーを設置する、制服をスカートからパンツにする、おしぼりを紙製にし、水もセルフに替える。さらには注文もテーブルのボタンにて呼びつける。そんな微調整をやってきてました。それから座席とテーブルのリニューアルをやり、照明を暗めにして高級感を出したつくりにしながら、全面禁煙もやりました。それまではいい。

でも、単価がぐんと上がったんですよね。ドリンクバーを単独で頼むと380円くらい、ステーキが1500円、ピラフやパスタで900円くらい、ケーキでも600円はチャージしてくるようになりました。これで気軽に入る店ではなくなりましたね。くだらない話をして長時間過ごそうという私の嗜好からは外れてきました。

量や価格を考えるとサイゼリヤだのガストだのとは勝負になりません。まあ、そういう店舗に来る客層は高校生くらいがメインなので非常に喧しいのだけれど。くつろぐのでなく、餌の補給に立ち寄るという感じかな。長居は無用な場所です。
ロイヤルホストのメイン顧客は、時間と金がそこそこある40代女性だそうで、メニューも素材とか健康志向を考慮して設定しているんでしょうね。
すかいらーくでいうガーデンズとかシズラーといった想定ですか。

消費税が上がるとたちどころに影響が出る業態ですね。世の中の空気に敏感に反応せざるをえない宿命を抱える。
でも本当に復活したのかね。そばを通るたびに、空いている店の様子ばかりを目にします。

あの店は場所柄、ディズニー行き帰りの人を狙っているんですが、中でお金使いすぎて寄り道しなくなったのかもしれませんよ。TDR好業績の裏で周辺は閑古鳥ではないかな。
ロイヤルホストの道路はさんで斜向かいにパチンコ屋があるんですがこちらは、午前中から満杯。健やかでないよねえ。

七帝柔道記

2013年04月16日
増田俊成著『七帝(ななてい)柔道記』(角川書店刊)を読了しました。
<引用開始>
「このミステリーがすごい! 」大賞出身の小説家で、「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で人間の懊悩を書き2012年の大宅賞・新潮ドキュメント賞をダブル受賞した増田俊也が、圧倒的な筆力で描く自伝的青春群像小説。
主人公は、七帝柔道という寝技だけの特異な柔道が旧帝大にあることを知り、それに憧れて2浪して遠く北海道大学柔道部に入部する。そこにあったのは、15人の団体戦、一本勝ちのみ、場外なし、参ったなし、という壮絶な世界だった。
かつて超弩級をそろえ、圧倒的な力を誇った北大柔道部は連続最下位を続けるどん底の状態だった。そこから脱出し、なんとしても七帝柔道での優勝を目指し「練習量が必ず結果に出る。努力は必ず報われるはずだ」という言葉を信じて極限の練習量をこなす。
東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学、ライバルの他の七帝柔道の6校も、それぞれ全国各地で厳しい練習をこなし七帝戦優勝を目指している。そこで北大は浮上することができるのか。
偏差値だけで生きてきた頭でっかちの青年たちが、それが通じない世界に飛び込み今までのプライドをずたずたに破壊され、「強さ」「腕力」という新たなる世界で己の限界に挑んでいく。
個性あふれる先輩や同期たちに囲まれ、日本一広い北海道大学キャンパスで、吹雪の吹きすさぶなか、練習だけではなく、獣医学部に進むのか文学部に進むのかなどと悩みながら、大学祭や恋愛、部の伝統行事などで、悩み、苦しみ、笑い、悲しみ、また泣き、笑う。そしてラストは。性別や年齢を超えてあらゆる人間が共有し共感できる青春そのものが、北の果て札幌を舞台に描かれる。
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%83%E5%B8%9D%E6%9F%94%E9%81%93%E8%A8%98-%E5%A2%97%E7%94%B0-%E4%BF%8A%E4%B9%9F/dp/4041103428#_
<引用終了>
580Pを一気に読み切りました。「このミス大賞」にて『シャトゥーン ヒグマの森」で興味を持ち、次回作をずっと期待していました。それが「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」というまさかの作品で唸らされた増田俊成の最新作です。
今、柔道というとオリンピックやら暴力問題やらで喧しいばかり。でも、その柔道の流派はなぜか講道館柔道と呼ばれるものだけ採り上げられます。これが空手になると、沢山の流派と流儀に分かれていくのに。

高専柔道という流れがあります。寝技中心で、「待て」なし、「場外」なし、体重別もなく、勝敗は一本勝ちか引き分けのみという“特殊”なルールを持つ。戦前から戦後まもなくまで、講道館よりも強かったといわれる柔道です。
このルールを守り、その競技大会を年に一度だけやるのが旧帝大の七校。
すなわち東大・北大・東北大・名大・阪大・京大・九大の柔道部です。

七帝柔道:北大対東北大


読み始めたときは、これは、いけ好かない話でないか、と少し訝しく思っていました。
柔道を競技として単純に見れば、七帝大で優劣を競ったとしても強豪校の足元には決して及ばない。しかも一般に膾炙されていないルールで戦う、たこつぼのような世界です。

旧帝大とは、現在でも基本的には選ばれし人の通う学校で、出身者はエリートと自ら任じ、周りから称されうる存在です。

そういう閉じた場で、彼らが努力したり一喜一憂する行為は、ある種の倒錯した選民思想を孕んでいるのではないかと訝っていたからです。

特に新人歓迎行事を描いた第五章「恐怖の伝統行事」を読み終わるまでは、鼻持ちならないエリートの嫌らしさみたいなものがあるのかと、途中で読むのを止めようかとも思いました。

しかし、その考えはこの章を読み終えて、杞憂であり錯覚に過ぎないことを理解できました。ひたすらに直向で純粋で、でもとても格好悪い柔道部員たち・・・。
報われぬ努力と苦労と、どこまでも続くかと思われる泥濘が続きます。
汗と畳と道着の匂い、押さえ込みの重さと息苦しさがよく描かれています。
その桎梏の意味を主人公たちは必死で問いかけていきます。

そしてやがて悟る。視点を広げる、変える努力をしてこなかったのではないか、と。
主人公は、じん帯を切って病院に入院しますが、そこで様々な人たちに出会います。それまでの北大の道場と下宿と食堂を行き来していただけの自分が如何に視野が限られ、偏った考え方をしていたのかを痛感します。

「お前が付き合うのは、ああいった連中ではないだろ。北大生なら同じようなレベルの人間と付き合え、同じ社会層の人間と付き合え」と諫言する北大生の入院患者も出てきますが、彼は次のように考えるのです。

“しかし、私には、自分がエリートだと思っている中尾より彼ら彼女たち他の患者のほうがよほど魅力的だった。たまたまだったのだと私は気づきだしていた。私たち北大生は、子供の頃、たまたま勉強のできる環境を与えられただけなのだ。それだけの違いなのだ。スポーツ界のエリートだって、たまたま天賦の体格と才を得て、たまたまスポーツに打ち込める環境を得ただけなんだ。学問だってスポーツだって同じだ。他のあらゆることだって同じだ。たまたま与えられた環境や、天から貰った才能なんて誇るものでもなんでもない。大切なのは、いま目の前にあることに真摯に向き合うことなのだ。自分がいま持っているもので真摯に向き合うことなのだ。それを、私はこの一年間の北大柔道部の苦しい練習と、今回の入院生活を突き合わせるなかで反芻していた”(517Pより) 作中で、私が最も好きな箇所です。

こういうことに気づかないで、通り過ぎる人が凄く多いんですよね。

栄光とは遠いが、輝く生き方を教えてくれる一冊。ご一読をお勧めします。

進撃の巨人

2013年04月15日
人気があるというアニメ『進撃の巨人』をテレビで見てしまいました。


<あらすじ>
今から二千年後の未来、人類は突如出現した巨人族によって追い詰められてしまいます。身長15メートル程度のこれら巨人たちは、人間を捕食するという最悪の嗜好を持っており、人類は身を護るためにやがて高さ50メートルの城壁を作って、その内側に籠もって暮らし始めます。この居住区が三重の環状になっています。

ところがある日、身長60メートルもある異形の超巨人が現われ、出島状になっている最前線の居住区の壁を破壊してしまい、巨人たちの侵入を許してしまう。

外側の居住区を捨てることにした人類はさらに内側居住区に逃げて立てこもる。そして数年が過ぎた後、巨人を倒すために攻撃隊が組織されて反撃へと入る。
<あらすじ終り>
最初は面白いと思っていましたが、昨晩の第二回を見終わって次第に苦しくなってきました。

この話、現実の私たちとそんなに変わらないじゃないかって気づいたのです。
50メートルもの高い壁があるから大丈夫、と慢心しきって超巨人の侵入と破壊を許したのは、まるで原発事故と似てないか。何重もの防御システムがあるし、一定以上の高さの津波は考えないでいい。非常用電源も用意だけしていればいい。そんな甘い観測が吹き飛んだ事故だったことを私たちは知っている。

さらに、この物語ではこんな話が出てきます。一番外側から、内側の居住区に避難してきた民衆は、不足しがちな食べ物を巡って、もともと内側の住民たちから嫌われて差別されます。ついには、防衛の名目で巨人討伐の義勇軍として八万人もの人たちが徴用されるのですが、殆どが外側出身の人たちでありました。
巨人討伐に向かった八万もの人々は、生存者100名程度という悲惨な状態で帰還してきます。しかし、この人口減によって食料備蓄はやや余裕を取り戻した。

なんだか、これから起こることを暗示しているような感じ。嫌な想像が当たりませんように。

MXテレビやBS11で、このアニメ見られるようです。

電池交換再び

2013年04月14日
車のリモコンキーが動かなくなった、とまた父親がいってきました。
リモコンのボタンを押してドアロックの解除・施錠ができないといいます。

また、リチウム電池が切れ掛かっているか?そう思い、再びリモコンキーを分解することに。キーは二つあり、前回の交換とは別のものです。

狭い継ぎ目にドライバの先を入れて、コジっていくわけですがコツが要ります。力いっぱいコジろうとするとドライバーが撥ねて、怪我しそうでちょっと怖い。ドライバーの尻を慎重に小槌で叩きながら、まるでご機嫌を伺いながらのように開けていきます。
無事、キーが二つに分解。ここから電池を覆うふた部分をさらに薄いドライバーを使ってコジります。よし、開いたぞ。

中にある電池を新しいものに交換。そして今までと逆の順に閉じていきます。
操作ボタンを押してみる。ランプが正常に点滅。よし!

一応車のところでテストしよう。家を出て階下の駐車スペースに降りていく。
ドアロックを解除、あれ?開かない。もっと近づいてボタンを押す。やはり動かない。ええ?何故?もしかして壊れたか?

訝しく思いながら帰宅して、もうひとつのキーを持って再び車のそばへ。ドアロックを解除、あれ?こっちはできる。ということは電池交換したキーが何らかの事情で壊れた?そりゃ、開け閉め自体はキー挿し込みでもできる。
でも、不具合を許容するのは口惜しい。

また帰宅。ディーラーに持っていくのも面倒なので、フリーダイヤルに電話しました。

「キーがもしかして壊れたかもしれないんです」。私の話を聞き終えた担当者は「お客様、それは車がリモコンを認知していないかもしれません。今からいう方法を試してみてください」。

担当者の言った事を試してみるために再び三度、車のもとに戻る。十一階から一階に三往復。しかもエクササイズ代わりに階段を使っての行き来なので、息の切れること切れること。

その方法①。車の近くによって、リモコンのロック解除ボタンを押す。
その方法②。ボタンを押したら一分以内にキーを差し込んでドアを開ける。

これで車がそのリモコンを認証する、らしい。本当かよ?

おそるおそるやった結果、無事に認証終了しました。

電池交換をしたり、車から離れた場所でリモコンボタンを何度も押したりすると、設定が飛んでしまうことがあるのだといいます。

イモビライザー搭載してるから、これも精密機器なんだな。勉強させていただきました。

突破口

2013年04月13日
笹本稜平の新刊「突破口」(幻冬舎刊)を読了しました。
<引用開始>
取り調べで右に出る者はいないと言われた落としのプロ・樫村恭祐。だが、不当な人事で新設の組織犯罪対策部マネーロンダリング対策室に異動させられる。ある時、事情聴取を受けていた信用金庫職員が自殺する。組織ぐるみの資金洗浄を疑うマネロン室だったが、マル暴の四課、薬物の五課が幅を利かせる捜査本部で肩身の狭い捜査を強いられる。捜査が難航する中、奇しくも突破口となったのは、樫村が背負い続けてきた重い人生の十字架だった―。
http://www.amazon.co.jp/%E7%AA%81%E7%A0%B4%E5%8F%A3-%E7%B5%84%E7%B9%94%E7%8A%AF%E7%BD%AA%E5%AF%BE%E7%AD%96%E9%83%A8%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%83%AD%E3%83%B3%E5%AE%A4-%E7%AC%B9%E6%9C%AC-%E7%A8%9C%E5%B9%B3/dp/4344023412/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1365843687&sr=8-1&keywords=9784344023413
<引用終了>
旧捜査二課をメインに採り上げた刑事小説は、初めてではないでしょうか。
公金拐帯・粉飾決算・横領といった知能犯罪を担当するのが捜査二課。殺人や傷害が担当である捜査一課と比べると地味なイメージがあります。
最近は、いわゆるマル暴といわれた捜査四課や薬物犯罪の捜査五課と統合され、組織犯罪対策部いわゆる組対に併合されて憂き目をみています。

本作では、ある大手信金が関わったマネーロンダリングを軸に、異なる出自や組織の反目を抱えながらも、巨悪に挑んでいく男たちが描かれています。
基本的に笹本稜平にはハズレがありません。本作でもその法則は活きています。
第一京浜や大井町など、個人的に馴染み深い場所が沢山出てくるのでいろいろ思い出しながら楽しく読みました。

ご一読をお勧めします。

腐蝕水漏れ2

2013年04月12日
昨日日記に書いた缶チューハイの液漏れですが、製造元から代替品と調査書が来ました。
A4で五枚ものレポートで、大変重厚なもの。中身は、送ったものをどうやって検査したかが克明にレポートされています。

製造過程では、何らの不具合が発生していなかったこと、他に同じようなレポートが来なかったことなどが克明に書かれています。

結論として、缶底部に若干の腐蝕が認められ、それは外から内側への腐蝕があって穴が開き、液漏れしてしまったとある。

アルミ缶で腐蝕とは穏やかではありません。原因としては、カリウム・カルシウム・ナトリウムに一定期間触れた状態で、穴が開く可能性があるという。

具体的には、醤油とか酢とかにかかったことがないかどうか。それも、ちょっとかかったというものでなく、原液に長期間浸したような状態なら穴が「開くかもしれない」とレポートでは結論づけていました。

拙宅は海に近いので、潮風の影響が考えられなくもありません。今は違うようですが、かっては乗用車が錆びてしまうこともよく聞きました。
特に日産車が錆びやすい、という風評も根強くあり、私がpoloに乗るのももともとはそれが理由でした。

北ヨーロッパですと、路面凍結を防ぐために道路に塩を撒きます。その塩害にやられないようにドイツとかスウェーデンの車は頑丈に塗装が施されているという。そういう話を聞きかじったのでした。

代替品は六缶も入っています。その誠意に深く感謝して今日はいただきます。

腐蝕水漏れ

2013年04月11日
東電の汚染水漏れに影響されたわけじゃないんだろうが、拙宅も戸外に置いていた缶飲料の底部に腐蝕が発見されてしまいました。大切な中身が殆ど流出してしまっている。

ヨーカドーのPB商品で「ストロングチューハイ」というのがあります。アルコール8%で強め。ウォッカをベースにしています。
そのままで飲んでも美味しいですが、今は自家製の梅酒をこれで割って飲んだりしています。これはまわります。

350mlで98円の売価。8のつく日がハッピーデーといって5%引きになるので、毎月獲得している商品券を用いて購入してます。

今はまだ寒いので、屋外の発泡スチロール箱に横置きして保管してたのですが、一昨日中身を出し入れしてたら、箱の底がチャプチャプしてます。
慌てて、取り出してみると一番下の缶から中身が漏れている様子。それが二缶あり、双方とも中身が殆ど流出してしまってます。

商品に記されたフリーダイヤルに電話。担当者と話し、着払いで製造元にその缶を送ります。
一日おいて、先ほど工場の担当者と話したのですが、缶底部に腐蝕が認められる。そこで微細な穴が開き、中身流出に至ったと説明を受けます。
商品を送る際に「こちらの保管方法で問題は考えられない。製造管理工程で何らかの不具合がないかどうか教えて欲しい」と添えたのですが、それについて製造としては問題ないと言い張ります。

では何故漏れたのですか?と問うてもわからないといいます。去年の秋ごろに購入したもので長年置き晒しにしているものでもない。
濡れたダンボールの上に保管していると、腐蝕して穴が開いたりすることがありますんですよ、という。そんな程度で穴が開くの?アルミ缶で?

とりあえず代替品を送りますというのでそれで決着。なんとも面妖な話です。

腫れ物に触る

2013年04月11日
ここまで気を遣うとはすごい。そこまでの政治力があるとは思えないけれど。
雑誌テレビブロスの表紙、「純と愛」の風間俊介が表紙なのだけどネット上ではマスキングされています。
http://tnsws.jp/contents/magazine/tvbros.html
テレビガイドはキャスター気取りの桜井翔が表紙だけど、同じ加工してますね。

あの所属事務所は、肖像権と著作権侵害を懸念してタレントの写真使用に厳正に対応しているとつとに聞いていたが、ここまで徹底するとは思わなかった。
しかし、そういう諸事情を知っていても知らなくても、こうしてネットで見ると、あまりいい印象は持てないなあ。

というよりは、実際は媒体側の自主規制に近いのだろう。あそこは小うるさいから、手回しよく画像加工済ませておけ、ってな感じか。

あの事務所の主なタレントのうち、生田斗真と風間俊介は、歌をやらないのですね。芝居に絞り込んでいる。活動歴は案外に長い。でもマスキングしてたらネームヴァリューは上がらないよね。

マウンティング

2013年04月10日
今、入りやすくなったのかな?神戸大は国立ですよね?一橋と同じ、昔でいう高商でしょ?
<引用開始>
神大生らUSJで大暴れ ボート転覆、乗り物から飛び降り…学生処分へ

神戸大学(神戸市)の文学部2年の男子学生(19)がテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ、大阪市)でボートをわざと転覆させてアトラクションを運休させるなどの迷惑行為を繰り返し、大学側が処分を検討していることが8日、分かった。同志社大学(京都市)などの学生も加担していたとみられ、同大が事実関係の調査を進めている。

いくども迷惑行為…「偉業だ」とツイッターで自慢も

関係者によると、学生は友人らとたびたび入園し、2人乗りボートでチューブを滑り下りる「ウオータースライダー」でわざとボートを転覆させたり、別のアトラクションの運行中に乗り物から飛び降りるなどの行為を繰り返していた。

一連の行為で安全確認のためにアトラクションが一時運休することもあった。USJは保護者への通報や宣誓書を書かせたが効果はなく、現在はこの男子学生を入園禁止としている。

学生はブログや短文投稿サイト「ツイッター」に迷惑行為を「偉業」と自慢する書き込みと写真を投稿。その後、ネットユーザーから批判の書き込みが殺到するなど“炎上”している。

ネットユーザーから通報があったという神戸大は「詳細は不明だが、迷惑行為があったのは事実。学生から事情を聴いており、処分を検討している。反省している様子です」とコメントしている。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130409/waf13040908390007-n1.htm
<引用終了>
同じような妨害行為を同志社とか関西外語大学の学生もやっていたという。
偉業とか、目立ちたかったという神経がよくわからん。小学生並みの心性ではないですか。あまりに幼稚で、ため息がでてきます。

それはドヤ顔とか自慢といった表現でなく、猿等がやるマウンティングを思い出させます。
もはや人間の類とも認めたくはありません。未成年ということで神戸大学文学部2年の男子学生と出ていますが、ツィッターやってたのが祟ったか、しっかりと岡本尚也という名前と顔写真があちこち出回っていますね。

これでまともな就職先は無くなったという事実にまだ気づくことはないのかな。
「目立ちたい」という彼の一心は見事に叶うことにはなりました。ただし彼の望む形でなく。彼が忘れ去ろうとしても半永久的に、ネットワークのどこかにその個人情報が息づくことになるわけです。

企業の採用は想像以上にこの手の醜聞を嫌います。目ぼしい企業の採用担当は早速彼のプロフィールを入手して、将来のブラックリストに格納したことでしょう。人の噂も七十五日は、遠い言説と成り果てた。

あとは大学がどんな処分を下すのか。停学で済めば軽い。退学は重いけど、京大でレイプ事件起こしたアメフット学生らは、除籍処分になりました。
除籍は、入学したという事実も消し去るので最も重い処罰です。

自らの未来が見通せない。想像力が働かないのは滑稽ですらありますね。

鉄の女

2013年04月09日
サッチャー逝去。彼女の成し遂げた“偉業”を礼賛する記事ばかりで新聞は埋められてますが、本当にそうだったかな。功罪半ばすると思う。
<引用開始>
サッチャー氏死去 「鉄の女」元英首相 87歳

「鉄の女」と称された英国のマーガレット・サッチャー元首相が8日午前、脳卒中のため死去した。87歳だった。1979年に英国初の女性首相に就任。3期11年余にわたって保守党政権を率いた。「小さな政府」を志向する経済政策は「サッチャリズム」と呼ばれ、英経済を回復させたが、反発も招いた。
 キャメロン首相は「偉大な指導者を失った」と述べた。
 首相就任後、国有企業の民営化など構造改革を断行。米国の「レーガノミクス」や日本の中曽根行革の手本となった。外交では対ソ強硬姿勢を貫き、ソ連メディアから「鉄の女」と呼ばれた。82年の英領フォークランド(スペイン語名マルビナス)諸島をめぐる紛争では、アルゼンチン軍の侵攻に対し、政府内の慎重意見を押し切って英艦船の派遣を決定。強い指導力を内外に印象づけた。
 01年に脳卒中で入院し、翌年、事実上の政界引退を発表。08年には長女が著書で、認知症を患っていることを明かした。葬儀は、ロンドンのセントポール大聖堂で行われる。http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201304080697.html
<引用終了>
サッチャー政権からですね。それまでイギリスを形容する文句だった『揺りかごから墓場まで』が使われなくなってしまったのは。
国営企業を相次いで民営化させて、競争を呼び込んで企業努力させた。結果的に経済が活性化したけれど、公共支出の大幅削減と小さな政府化によって手厚い社会保障は有名無実となってしまう。さらに産業面でも問題がある。
自動車メーカーで、純粋に英国資本の会社はついに無くなりました。
ローバー、ジャガー、アストンマーチン、MGにMINI。みんな外資傘下になってます。競争の末の当然の結果、などといわれるかもしれないが何となく寂しい感じです。私はサッチャリズムの責任が大きいと思う。

私のなかのサッチャーのイメージは、フォークランド紛争でみせた強硬姿勢ですね。
大西洋の隅で、あんな辺鄙なところの領有権を争って軍艦を駆り出したのは驚いた。強欲だなって。それから、あの軍事作戦ではアンドリュー王子もパイロットで参戦したので二度びっくり。王族が戦線の先頭に立つとは、日本ではちょっと考えられません。
おそらく、フォークランドを失えば地中海入り口のジブラルタルもスペインから返還要求が出されるかも、と懸念したのだろう。
香港ですら、返還を先延ばししようと中国に申し入れしましたしね。
このとき鄧小平は、一歩も譲らなかった。彼女の脳裏には、冷戦終結の露払いとフォークランドでの栄光とともに、香港返還での蹉跌ともいう感情が去来してたのではないかと思う。

近所にイギリス出身者が住んでまして、彼にサッチャー逝去を教えたら「やった!祝杯ですよ」と喜んだのでまたビックリです。多くのイギリス人は彼女がしでかした人頭税導入で怒り心頭らしい。外と内では、評価する尺度も視点もまるで違うと実感しました。

ポスト冷戦も一区切りですかね。

載せ換え問題

2013年04月08日
XPサポート終了まで、あと一年を切りました。
今使っている機器がXPなんだが、いずれOSを載せ換えなければなりません。
何にすべきか。Vistaは論外な気がするし、やはり7あたりが妥当なんだろうな。
Windows8は熟成しているのかどうか、ちょっと怖い気がしてます。

私はラジオを録音して聴いているのですが、聴くだけなら例のRadikoでも十分にいい。
ただ、留守録したり音源を持っていたいのでRadikoを録音できるソフトを愛用してます。
Radikaというフリーソフトで、民放のAM・FMラジオとNHKのらじるらじるも聴取録音が可能。その原理を簡単にいうと、Radikoの本放送をネット上で捉まえるというものらしいです。

大変重宝して使っていたのですが、Radiko側がこの四月から一部仕様を改変した影響で、一時的に使えなくなってしまった。一部のスクリプトを書き換えたらしく、このソフトを起動させてもエラーが何度も出てしまいます。

さて、どうしよう。ポッドキャストが用意されている番組なら、itunesとかで大丈夫なんですが、著作権云々で音楽などは割愛されてしまうんですね。
音楽録音に拘るわけではありませんが、まるまる録りたい気持ちは強い。

何か解決策はないかと検索していて久しぶりに2chのスレッドを見てしまった。そうしたら、Radiko側のあるスクリプトを、ウィルスソフトでブロックすれば大丈夫だと書いてあります。

ダメ元でいいやと思い、試行してみたら正常に起動するではありませんか。
当面はこれで済ませられることがわかりました。初めて2chが役に立ったかもしれない。

しかし、本当はブラウザのバージョンアップが効果覿面らしいのです。
今、インターネットエクスプローラーはversion10というのが出ているそうですが、これを入れると件のソフトは全く不具合が出ないのです。ところが私はXPなのでversion8までにしかならない。それ以上を望むならOSを上位に入れ替えなければならないのです。

バックアップ用にもう一台は持つつもりでいたのでそちらを7か8にしてみようかしら。
なるべく手間のかからない方法で、上手く仕様をあげてみたいです。

企業でXPユーザーはまだ四割もいるそうです。これ、Vistaに問題が多いから皆で、様子見してたんですよね。いい加減にユーザーオリエンテッドに立てよといいたい。不具合を平気で押し付けるなって。

碧空のカノン

2013年04月07日
福田和代の新作「碧空(あおぞら)のカノン~航空自衛隊航空中央音楽隊ノート」(光文社刊)を読了しました。
<引用開始>
楽器の腕前はピカイチだがドジな主人公と、個性派ぞろいの仲間たち。
彼女らが奏でる音は、謎も不協和音も調和します!

音大卒業後、航空自衛隊の音楽隊に入隊した鳴瀬佳音(なるせかのん)は、定期演奏会などの任務に向けて練習に励んでいる。自衛隊という未知の世界に戸惑いつつも鍛えられていく。

ある日、「ふれあいコンサート」で使う楽譜を用意したところ、佳音が担当するアルトサックスのパートの楽譜が楽譜庫から紛失していた。いったい、どこに消えたのか? 
ちょっとドジな佳音が呼び込む不思議な“事件”を、仲間たちとともに解決する! 
http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334928704
<引用終了>
パニックやクライシスをテーマとした作品が多い福田和代の新刊。今度の新しい舞台は航空自衛隊の吹奏団である航空中央音楽隊です。オリンピックとか大相撲とかで演奏している人たちですね。

自分自身も吹奏楽に関わってきたので、懐かしくも思い出しながら読みました。吹奏楽団員がヒロインといっても、その前に自衛隊員でもある。様々な通常訓練を積み重ねながらも、楽器を練習し、アンサンブル練習をして、ステージ活動をしていきます。

意外だったのは、彼らの演奏会は無料なんですね。自衛隊の広報活動の一環としての位置づけからそうなっているそう。中央音楽隊で、年間100回以上のステージをこなすそうです。

音楽隊は、陸自、海自、空自それぞれにあるそうで、陸海は旧軍の伝統がありますが、空自は戦後の昭和33年に活動が開始されたとのこと。

吹奏楽団としての演奏技量は日本有数だそうで、これは世界各国の軍楽隊でもそうですね。
平生から運動をしているからこその健康体、団員の肺活量も一般人より相当大きいでしょう。
そして毎日規則正しく練習を重ねていれば自然と技量もあがりましょうね。

彼らの活動は全て命令によって決められる。自主的に活動するということが性格上ありえないというところも新鮮といえば新鮮でした。音楽大を出た人間の進路のひとつとなっていることにも意外な感じを受けました。新しい世界を知ることができた。

ご一読をお勧めします。

備えよ常に

2013年04月06日
「備えよ常に」。こんな台詞、ボーイスカウトのリュックとかにあったな。
爆弾低気圧の襲来に備えて、午前中に何となく思い立って買出しに出ました。

暴風雨によって外出ができなくなるだろうと想定し、食料品とか水とかを買い置くのです。

ところが、低気圧や台風が通るたびにちょくちょく買い物に行ってるので備蓄が増えてます。

買い置きの食料品はカップラーメンや袋麺などが中心になるのです。カップも1.5倍とか大盛りとか書いてあるのを好んで一個99円程度なら買い置いてます。
さっき調べたら、ラーメンが35、うどん・そばが12食。袋麺が五食入りの「正麺」「ラ王」などが五セットもある。

水も「森の天然水」二リットル六本セットが五箱。一箱が398円の特売時に万が一を考えて購入し続けて溜まってしまった。

二年前の大震災のこともあるのでついつい揃えてしますが、時々は消費しないとだな。

団地で年に一回、消防訓練があるのですが参加者にはカレーが振舞われます。
団地で備蓄している非常用食糧を、賞味期限切れたりしてるやつを毎年消費しているのですが、そういう炊き出しに拙宅の余りモノも進呈しようかと検討しているところです。

とりあえず、嵐の過ぎ去るのを待つばかり。

花の49年組

2013年04月05日
懐かしい名前を見ていろいろ思い出しました。走攻守揃った素晴らしい選手でした。
<引用開始>
法大・金光監督が退任…ナインからの「嘆願書」で内紛急転

東京六大学リーグ最多の44度の優勝を誇る、法大の金光興二監督(57)が退任したことが4日、明らかになった。この日、金光監督が大学側に辞意を伝え、了承された。

金光監督の去就に関しては、3日までに法大野球部員が同監督の退任を求める嘆願書を大学側に提出。金光監督の指導方針に不満を募らせ、退任を希望する選手が大半を占めていた。野球部関係者によると「不満を抱えたまま開幕を迎えることができない」との声が相次いだという。

今年1月、金光監督は野球部OB会組織「法友野球倶楽部」の意向を聞かずに現場の人事を進めたとして、一部のOBから除名を求められる騒動を起こしていた。2月下旬に同監督とOB会が都内で会談し、佐藤典人野球部長が退任することで、一度は内紛騒動の収拾を図った。同監督は2月の千葉・鴨川キャンプでも選手を指導し、この日もオープン戦でベンチから指揮を執っていた。
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2013/04/05/kiji/K20130405005547100.html
<引用終了>
一説によれば、パワハラや暴力の類が絶えなかったとも言われてます。本当かな。とてもそうは見えない。
四年生時は主将を務めて、一番打者で二塁手だった。そのときの同期が凄い。
江川卓・佃正樹・袴田英利・楠原基・植松精一・島本啓次郎…。人呼んで花の49年組。
年は三歳上だけど、高校時代から神宮で大学野球を見ていたので、どの選手も懐かしい。
佃と楠原以外はプロに進んで活躍しました。

金光は近鉄にドラフト一位指名されたけど拒否。三菱重工に進んだ。プロに行っても相当活躍できただろうなとは思います。
堅実すぎるまでのその進路選択は、高校からの同級生であった佃正樹を間近で見ていたが故なのかなとも思いました。
佃正樹。広島商業の左腕投手。達川光男(その後東洋大→広島)とバッテリーを組んで、選抜では準優勝。夏は優勝だった。甲子園での酷使?が祟ったのか、大学以降では目だった活躍が出来なかった。
そして何よりも江川卓が同期にいたことが、彼の存在を隠してしまった。
大学卒業後に三菱重工広島に進む。社会人時代も投手として目だった成績はありません。
残念ながら2007年に病没。同期の活躍をさぞかし複雑な思いで見ていたのではないか。
佃の心境を慮って、敢えてプロには進まなかったというのはうがちすぎだろうか。
いい選手だった。これで晩節を汚したとは思いたくない。

コミュ力というやつ

2013年04月04日
四月一日に、全く知らぬ人から「ご検討のお願い」というメールが来ました。

その人が所属する会社は知っていて以前に仕事をしたことがあるが、もう五年も前の話。
今回メールを寄越したのは、その会社のこれまで全く見聞きしたことがない人です。

“英語でプレゼンテーション教材を作る話がありますが、ご意見とか構成の助言とか見積もりは可能でしょうか?”
はじめましてとか、自分の紹介も何もなく、いきなりそんなことが書いてあります。

打診なのかお願いなのか、何を訴えたいのかがよくわかりません。何言ってるのかわからないので無視しました。

すると昨日になってから、追加メールが来ました。
「お忙しいとは思いますが、よろしくご検討いただけませんでしょうか?」とあり、彼が考えたらしいその教材の構成プランみたいなことが、なんだかいろいろと書いてありました。

頼み方とか、アプローチの仕方とかいろいろ作法があるだろうに。まず、打診の前に自分が何者であるのかくらいは言ってくれないとなあ。そう思いましたが、文面で何となく切実な感じを受けました。

そこで、私なりにその教材の構成を考えて、シートにまとめてPDFファイルに固めて送りました。
「参考にしてください。折角二度もメールをもらったので、貴方の熱意に少しだけ応えましょう。但し、その仕事は私がやるかどうかは別です。お声がけいただき有難う」と添えました。

すると今朝早々に「ありがとうございます!」とタイトルしたメールが来ました。
「シート拝見しました!素晴らしいです!この内容で十分です!」と大いに感動したようなことが感嘆符つきで書かれていました。

文章の感じからすると若い人のようです。電話番号も知っているはずなのに、メールだけで済まそうとする。挨拶も何もなく、用件らしきことをぼんやりと書いてくる。

これがコミュ力というやつなのかな。こんなんじゃ、仕事なんて取れないよなあと思いました。

完全黙秘の女

2013年04月03日
法坂一広の最新作「弁護士探偵~完全黙秘の女」(宝島社)を読了しました。
<引用開始>
第10回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作家の、シリーズ第2弾です。弁護士の「私」は、新米女性弁護士・土田と一緒に、福岡県警察博多警察署留置所にいた。法テラスから、被疑者国選弁護人選任の依頼があったため、傷害罪で逮捕勾留されている女性に接見に来たのだった。ところが、この女性は当初から完全黙秘を貫いており、「留置番号二〇三号」と呼ばれている。彼女はいったい何を隠しているのか。事件に興味を抱いた「私」は、過去のある事件に注目するが……。現役弁護士が描く、デビュー後第1作!
http://tkj.jp/book/?cd=02041501
<引用終了>
先日読んだ「弁護士探偵~天使の分け前」に続く小説です。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1897372761&owner_id=297101
舞台は福岡。問題行動を起こしてばかりの弁護士が主人公です。悪徳弁護士ということではないが、一言多いために懲戒や懲罰を食らいがちです。世を拗ねたような減らず口を叩くので、権威や権力を持っている人からとにかく嫌われる。

「天使の分け前」でこのミス大賞を受賞したが、今回の作品のほうが出来がいいと感じる。

原因のひとつは文章。前回のいろんな薀蓄や減らず口は、読者にときとして不快な感情を催させるものもありましたが、今回は抑制が効いていて文章のよいスパイスとなっていると思いました。選考委員から釘をさされたのでしょう。

物語の構造もよい。ある冤罪と犯罪が隠されていて、徐々に紐解かれる感じがよいです。
キャラクターの書き分けもさらに飛躍した。前回は警察官を極めて粗暴で単純な権威主義者として表しましたが、今回はその上のキャリア官僚や、弁護士会の幹部などのキャラクターがよく描かれています。

私たちの知らない弁護士の活動もよく描かれています。“即独”といわれる法科大学院出身で即開業せざるを得ない司法試験合格者の実情とか、国選弁護の薄給と多忙ぶりなど等。

物語の白眉は終盤に訪れる法廷での原告側からの尋問場面。ここは読み応えがあります。

これはこのままシリーズにしてくれればいいなと思います。
ご一読をお勧めします。

無邪気

2013年04月02日
おそらく、悪気はまったくない。無邪気なんだろうと思います。
アプリをインストールして、接触サイトを調べるアンケートは少し前からあります。
<引用開始>
NTT、ネット調査中止…カード情報取得に批判

NTTグループが顧客を対象に予定していたインターネット利用調査で、クレジットカード情報やメールの内容がNTT側に送信される仕組みになっていたことが批判され、1日、調査を見送ることを決めたことが分かった。

同グループは「説明が不十分だった」と謝罪している。

調査は、パソコンやスマートフォン利用者を対象に、今月8日から7月31日まで実施予定で、端末にNTT側から配布されたアプリを入れると、閲覧したサイトの画面や位置情報、通話日時などがNTTに送られる仕組み。調査協力者には最大で9000円相当のポイントが贈られる予定で、これまでにNTT東日本、NTT西日本、NTTドコモに計3万件近い応募があったという。

ところが、初期設定のままでは、金融機関のサイトでキャッシュカードを使ったり、買い物サイトでクレジットカードを利用したりした場合、暗証番号や口座残高も送信される上、社内ネットワーク内の情報など、本来は特別な権限がないと閲覧できない情報も送信されるようになっていた。このため、ネット上では「説明がわかりにくい」「取得した情報の利用目的が不明瞭」などの批判の声が上がっていた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130401-OYT1T01646.htm
<引用終了>
NTTと一緒に仕事してきた経験からしますと、この調査も基本的に悪気はない。調査する側、される側双方の性善説を前提としていて、悪用される可能性なんて微塵も考えていないんだと思います。

そうした悪意、あるいはその悪意を懸念する人々の存在に気づかないのですね。
NTTの看板があれば、大抵の案件は検討がされるし、大抵の人間は接触を許可します。障害とか壁というものを意識しないで仕事ができてきている。しかも巨大組織で、外部と殆どコミュニケーションとらずとも完結する仕事がある。人間関係の構築とかビジネスでの連携とか、わりと苦もなく達成できるから、本来備えるべき障害に無自覚でいられるんでしょう。それでずっと仕事が続けられるなら、ある意味で幸せです。しかしNTTの看板の埒外領域で、本来は必要な配慮とか根回しとかあらためて求められ、困惑してしまう。こんなことの繰り返しが多いんではないか。

「あ、言われてみればそういう可能性もありましたね」。ある事柄でのリスクや懸念を出す度に、何度もそう言われたものです。のんびりと。

一緒に仕事してて気疲れはしないが、ため息を吐くことが多かったのを思い出しました。

エイプリルフール

2013年04月01日
ニュースを聞いて、てっきりエイプリルフールかと思ってました。
<引用開始>
長嶋茂雄氏と松井秀喜氏、ダブルで国民栄誉賞
政府は1日、プロ野球読売巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄氏(77)と、大リーグ・ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(38)の2人に国民栄誉賞を贈る方針を固めた。

長嶋氏は人々の記憶に残るプレーで、プロ野球の発展に貢献し、松井氏は大リーグの名門ヤンキースで活躍するなど日本野球の価値を大いに高めたことを評価した。同日午後に正式発表する。

長嶋氏は1958年に立教大から巨人入りし、翌年、初の天覧試合でサヨナラ本塁打を放つなど勝負強い打撃で活躍した。プロ野球を国民的スポーツに発展させた最大の功労者として、「ミスター・プロ野球」と呼ばれた。現役17年間で2186試合に出場、通算打率は3割5厘、444本塁打、1522打点。首位打者を6回、本塁打王2回、打点王5回、最優秀選手(MVP)5回を獲得した。

74年に引退後、2度にわたり巨人軍監督を務めた。2001年に退任後は巨人軍終身名誉監督に就任して、後進の指導にあたってきた。

松井氏は1993年、石川・星稜高からドラフト1位で巨人に入団し、MVP3度、本塁打王と打点王それぞれ3度、首位打者1度など輝かしい実績を残した。2003年にフリーエージェント(FA)移籍でヤンキース入りし、09年のワールドシリーズで日本人初のMVPを獲得した。日米通算成績は、2504試合で打率2割9分3厘、507本塁打、1649打点。
http://www.yomiuri.co.jp/sports/npb/news/20130401-OYT1T00689.htm?from=top
<引用終了>
意外な感じです。長嶋はとっくに国民栄誉賞をとってたような錯覚がありました。
で、松井については何も文句ないが、このタイミングでの長嶋受賞はどうだろうか。松井に獲らすなら師匠格の長嶋も、という「ついで」感がありませんかね。もっと早くに受賞させてあげればよかったのに。

私はジャイアンツ嫌いだけど、この人はそんなに嫌いではない。50年に広島が優勝した際も優勝パーティにわざわざ出席して古葉竹識と握手したりしてました。人柄がいいんでしょう。あのとき読売は最下位。それでもニコニコしていて、来期も大丈夫かなと思ったものです。
ところが翌51年は、優勝。確か広島球場で胴上げでした。デーブ・ジョンソンが29本も本塁打打ったりしましたね。張本を加入させたり、高田を三塁コンバートさせたり懐かしいですね。

たしかに記憶に残る選手・監督ではありましたがプロ野球全体に貢献したかといわれれば、ちょっと違うなという印象です。ジャイアンツ至上主義というか、その点で王貞治とは異なる。

浪人途中に何度か他球団監督という話がありながら全て断って、ラブコールをひたすら待ち続けた。浪人中は五輪やカール・ルイスに入れ揚げたりもした。挙句は、終身名誉監督なんてものにまでおさまっている。
けれども、彼の気持ちとは異なり、ジャイアンツはときに随分な仕打ちをしてきました。
年間で三位でも、監督失格なんてメディアに散々叩かれたりしたこともあった。
そんなことをすっかり忘れたかのように、彼らはまた持ち上げるんだろうか。

繰り返しますが、別のタイミングで受賞させてあげればよかったと思います。

機械化

2013年03月31日
言われてみれば、確かにそうだ。ETCに慣れて忘れてしまっていました。
<引用開始>
首都高、現金払い機械化へ 豊洲など23料金所
首都高速道路は、東京都内と神奈川県内の23の料金所で、現金の通行料金の受け取りを機械化する。4月1日から豊洲料金所でスタート、2013年度中に約16億円かけて順次導入する。

首都高はETC(自動料金収受システム)車以外の現金支払いの車は、料金所の係員が運転手から受け取り、精算していた。しかし、首都高は料金所ブースが狭く、係員1人あたりの空間が手狭で環境が悪い。精算機導入により、現在2~3人いるブース内係員を減らすことで、人件費削減とともに、1人あたりの空間を広げて環境を改善する狙いもあるという。

料金精算機はブースに埋め込まれ、乗用車と運転台の高い大型車に対応できるよう、2段になっている。料金所に進入した車をセンサーで判断、料金を表示するとともにアナウンスし、お金を投入してもらう。領収書も出る。精算機は右側のみのため、左ハンドルの車は左側のインターホンを使い、係員を呼び出す。
http://www.asahi.com/national/update/0331/TKY201303310018.html
<引用終了>
発券ゲートが有人状態のままっていうのは、考えてみればおかしいんですよね。で、何故これまで機械化が進まなかったのかというと、つまり時間稼ぎでしょう。

ETC普及を進めるためにわざと遅らせたのでしょうね。最初から現金収受による自動発券機にすればいいけど、それですとわざわざETCシステムを入れる意味合いが無い。

ORSE(道路システム高度化推進機構)を頂点とした、自動車、道路、電機、通信会社などの様々な儲かる仕組み(利権構造)が潰れてしまう。それでは困るからこういう順番にしたんでしょうね。
新エネルギー研究を実質なし崩しにしてきた、原発推進の構造ともよく似ています。
ため息が出てきます。大体、高速料金って本来は無料になる筈なのに。

上がるハードル

2013年03月30日
思ったより応募があったようです。これからセンスが問われますね。選ぶ側が試されます。
<引用開始>
振り込め詐欺:新名称募集に6000件 
警視庁は「振り込め詐欺」という名称が「犯罪の実態と合わなくなった」として新名称を募集している。21日の募集開始から1週間ほどでツイッターなどを通し約6000件の応募があったという。

これまでにツイッターを通して「なりすまし詐欺」や「びっくり電話詐欺」「パニック詐欺」などのアイデアが寄せられた。「ふりーこみゅこみゅ」や「サギノミクス」などのだじゃれもあり、一部の投稿者は「大喜利のようだ」と盛り上がっている。

警視庁の担当者は「数が多くて目を通し切れていないが、振り込め詐欺について考えるきっかけになってくれれば」と話している。
http://mainichi.jp/select/news/20130330k0000e040223000c.html
<引用終了>
おいおい!すべてに目を通そうよ。折角送ってくれた善意?の名称なんですから。
名称に凝るのもいいけど、その摘発はどうなっているのか。この犯罪、相変わらず検挙率が低いのではないかと推察します。
個人的にはサギノミクスもいい感じですね。本家アベノミクスの欺瞞性が露になる時期に、この言葉も脚光を浴びて浮かび上がってくるのではないかって思います。なんたって二つとも、まごうことなき詐欺ですからね。

弁護士探偵~天使の分け前

2013年03月29日
法坂一広の「弁護士探偵~天使の分け前」(宝島社)を読了しました。2011のこのミス大賞。
<引用開始>
第10回『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作。「法曹関係の圧倒的ディテール、そして司法と検察、弁護側の馴れ合いを糾弾する作者の筆致が、実に素晴らしい。(茶木則雄)」と選考委員も絶賛の、現役弁護士が描く法曹ミステリーです。舞台は福岡。母子殺害事件の被告人を信じた弁護士の「私」は無罪を主張するが、裁判所は聞く耳を持たない。被告人を救おうとした「私」は業務を一年間停止する処分を受ける。復帰後、別居中の夫に生活費の請求をしたいという美女の依頼を受けるが、連続する殺人事件に巻き込まれていく…。
http://www.amazon.co.jp/%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E6%8E%A2%E5%81%B5%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E5%A4%A9%E4%BD%BF%E3%81%AE%E5%88%86%E3%81%91%E5%89%8D-%E3%80%8E%E3%81%93%E3%81%AE%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%80%8F%E5%A4%A7%E8%B3%9E%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA-%E6%B3%95%E5%9D%82-%E4%B8%80%E5%BA%83/dp/product-description/4796688145/ref=dp_proddesc_0?ie=UTF8&n=465392&s=books
<引用終了>
説明にもあるとおり、著者は現役の弁護士さんです。今年で齢40歳で本作がデビュー作品というから後世おそるべしです。
法曹職に就いているだけに、弁護士業務や裁判所、検事・判事の言動など興味深い情報が一杯あります。それだけでも読む価値はありますが「このミス」で大賞受賞しただけにミステリーとしてもなかなか面白いと感じました。
ただ、初めての小説ということで個人的には気になるところが二点ほどあります。
ひとつは、同時代感を出そうとしたのでしょうが流行りものの固有名詞を頻繁に作中に登場させているところ。「ミスチル」「ホークス」「秋山監督」「太陽にほえろ!」「ジーパン刑事」「沖雅也」など等。
こうした名詞の使い方は難しい。ある時代を活写したものとしての効果を狙っているのだろうが、後世で読み返されたら??となってしまうこともあります。三島由紀夫も文章作法としてこのことを戒めていました。

既に評価が定まっていて、時代の枠にはまらないようなものなら良いのですが「ミスチル」など、この先どう受け取られるのかわかりません。小説に用いる場合、固有名詞は慎重に選んで欲しいところ。第一作だから仕方が無いのだけど。

もうひとつは語り口です。本作は探偵のひとり語りのスタイルです。それはいいのですが、事物を淡々と綴るのではなく、減らず口が多いんですね。

例えばこんな感じ。
〝外見には、けちのつけようはなさそうだ。しかし私は、この男にドンペリの空き瓶以上の価値は見出せなかった”(4p)
こんな感じの比ゆとか形容が、そこかしこに出てくるんです。こういう好きか嫌いかで、評価がかなり分かれてしまうところですね。
嫌味といえば、そうも読めてしまうかもしれない。

これは、分かる人には分かるのですがハードボイルド小説、チャンドラーとかミッキー・スピレーンのものを意識して描かれているんです。
フィリップ・マーロウとかマイク・ハマーといった探偵が主人公のやつです。
読んだ印象では、ミッキー・スピレーン「裁くのは俺だ」が最も近いかな。

たまたま読んだことがあるのでわかったけど、そういう前提がない人が読んだら、おちゃらけた印象を持ってしまうことがあるでしょう。
これも描き方を多少抑制することで、印象は格段に上がるだろうと思いました。
第二作「弁護士探偵~完全黙秘の女」が最近出ていますので今から読んで確認します。
ご一読をお勧めします。

正義を装う

2013年03月28日
「一票の格差」という問題で各地で高裁が違憲、違憲状態の判断を出しています。
都市部と地方で一票の価値が違う、民意が正しく反映されていないという問題、いわれてみればそうかなと漠然と賛意を抱いていましたが最近は考えが変わってきました。

その最大の要因は、この格差解消運動に携わっている賛同者の名簿を見たからです。

大宅映子、奥谷禮子、川本裕子、古賀茂明、桜井よう子、すぎやまこういち、屋山太郎・・。
う~ん。ごめん。個人的にとても彼らと同じグループに居たいと思いません。ことに奥谷禮子にははっきりした憎悪しか感じません。人としても勿論、経営者としてもたいした能力ないじゃないかって。
http://www.ippyo.org/hokkinin.html

弁護士も発起人の升永英俊をはじめ、久保利英明とか野村修也とかすごく遠い存在です。
久保利さんは、私が日本一嫌いな会社「CSK」の顧問弁護士だし、野村修也は違憲判断された大阪市の労組アンケートの首謀者だし。(この件で懲戒請求も出されてるんですね)

〝こっち”な感じがするのは伊藤真くらいかな。長島一茂なんて、冗談だろう。
三枝成彰って人も、弘兼憲史と同じで金の匂いのするところには必ず現われますよね。
最も脱力したのは、古巣の社長の名前を見出したことです。恥ずかしい。

この賛同者の方で、東京や大阪などの大都市圏以外で起居してる人っていないでしょう。
意見自体が都会の人の感覚だと思う。人口比と票数を合わせるっていうのはどこまで正当性が担保されるんでしょうね。一見、真っ当そうですが、いかがわしく思えます。道州制への地ならしなんでしょうかね。平たく言えば、効率の悪い田舎なんか捨てて、都会に出てきて非正規でとっとと働けってことなんでしょう。TPPなんかとも通底している印象を受けます。

こういうもっともらしい正義には疑ってかかろう。
生まれも育ちも東京だけど、一極集中なんてとても嫌です。

テンションを上げる

2013年03月27日
話を聞いて、組織活性化にはこれだ!なんておかしな発想を持つ経営者が出てきそうだな。
<引用開始>
水族館イワシに迫る危機 「緊張感を」マグロ軍団投入へ
最近、名古屋港水族館(名古屋市港区)のマイワシがたるんでいるらしい。渦状になってえさを食べる「マイワシのトルネード」が売りの黒潮水槽なのに、群れから離れ、はぐれてしまう。穏やかな環境に慣れたマイワシに活を入れるため、28日に天敵のクロマグロ15匹を投入する。

日本近海を流れる黒潮をイメージした水槽は、高さ5メートル、幅14メートル。体長20センチほどのマイワシから、1メートル以上になるサメやマンボウまで、自然界で共存している魚が泳ぐ。

黒潮が流れる海は沖合で、マイワシが隠れられる岩陰などがない。そのため群れをつくって大きな魚から身を守る。水槽でも群れで泳いでいたが、最近、隅の方を1匹で泳ぐマイワシがいることがわかった。

なぜ緊張感のないマイワシが現れたのか。担当の小串輝さん(46)は「『どうせ自分たちは食べられない』と気づき、油断しているのではないか」と話す。 (以下略)
http://www.asahi.com/national/update/0326/NGY201303260016.html
<引用終了>
記事ではこの後、〝だらけた”マイワシに緊張感を与えるべく水槽にクロマグロ15匹を入れることにした、と伝えています。鰯からすれば、マグロは天敵。逃げ回って元気に泳ぎ回るんではないかと期待しているのだといいます。

よく考えてみると、人間は勝手ですね。自然界から捕ってきて狭い水槽に入れて、鰯らしさがないからと天敵を入れて緊張関係をわざわざ作るというのですから。
捕まった鰯もいい迷惑かもしれません。水槽に入れるクロマグロには特別に餌を食べさせるそうで、半ば満腹状態にして泳がす予定だとか。ほんとに空腹状態になって水槽のなかのマイワシを食べつくされたらたまらないからという理由です。このあたりも、自然界に罰当たりというか人間の身勝手さが出ていますね。

ある組織があって、そのなかの成員が経営者から見て活性化していないと思ったら、彼らにとっての天敵を組織内に入れるなんてこともありそうです。
昔、私のいた会社では元気のいい役員が一人やってきて、古参の中堅社員を叱咤激励して追い立てているのを目撃したことがあります。役員と古参社員とは同世代。話せばわかる、と思うのだが随分無体に責め立てられている、と思えてしかたがありませんでした。

ある日、思い切ってサトウというその役員に聞いてみました。「どうしていつもあの人たちに辛くあたるんですか?」「同世代なんだし、分かりあえる点ってあるんじゃないですか?」と。

彼はこう答えました。「ボクはね、ピラニアなんですよ。で、彼らは普通の熱帯魚。同じ水槽に入れられているけど、両者の間は金網で仕切られている。ピラニアを見て熱帯魚は緊張して油断しないんですよ。飛行機で熱帯魚を運搬するときにやる方法で、これをやると魚の活性が落ちないのよ。やらないと熱帯魚はだらけて運搬中に死んでしまったりするの。会社組織も同じ。金網で仕切られているとはいえ、ピラニアを目にした彼らはいい意味で緊張していて、よく動いてくれるのよ」と。

つまり、組織活性化のために敢えて自分は嫌われ役を演じているといいたいらしいのね。

「でも、同じ水槽に入れられている以上は貴方も誰かに飼われているんでしょ?」と思ったけど、さすがに口には出せませんでした。
だから今書いておきます。スッキリしました。

便利な電信振替

2013年03月26日
ゆうちょ銀行に「電信振替」というサービスがあります。これは、総合口座を持っている人同士でお金の移動ができるという優れもの。しかも無料です。
<引用開始>
送金する方の口座から相手の口座に、口座の預り金を振り替える送金方法です。お近くのゆうちょ銀行または郵便局の貯金窓口、ATM、ゆうちょダイレクトからご利用いただけます。低料金で、毎月の仕送りの送金や家賃のお支払いなどに便利です。
http://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/tukau/sokin/koza/kj_tk_sk_kz_furikae.html
<引用終了>
この電信振替を利用する機会が昨日ありました。
友人が損害保険代理店をやっていて、自賠責の更新料を支払うのに手数料が要らないからやってみて、と、この方式に初めてトライしてみました。彼の記号番号を教えてもらい、勇躍近くの郵便局へ向かいます。

ご存知のとおり、郵便貯金ではカードか通帳があればお金の出し入れができます。記入もそのまま出来るので通帳を持っていってATMに挿入し、暗証番号を押して「送金する」ボタンを押します。画面にしたがって相手の記号番号を入力し、確認ボタンを押しました。
ところが「この送信先には送金できません」とエラーメッセージが返ってきます。何度か繰り返しましたが同じ。

まさか、預金封鎖?ひとりキプロス?と青くなってしまいました。

これは記号番号が間違っているのではないか?そう思って帰宅し、番号を再度確認してくれるように友人にメール。
すぐに返事が返ってきて、記号番号は間違いないとのこと。すると、私のほうの問題か?

訝しく思いながら再び郵便局に赴く。窓口で電信振替で送金したい旨告げると、こちらの口座を確認して「口座振替開始手続きが必要です」といわれる。

え?総合口座を持っているだけでできるんじゃないの?
初めて電信振替を利用する場合、あらたに本人確認手続きが必要なんだというのです。
つまり、これは振り込め詐欺対策なんですね。電信振替は便利ですけど、簡単にお金の移動が出来るので、詐欺の温床になってしまっているという。
そういえばATMでの操作画面でも「振り込め詐欺注意!」などのウォーニングが何度も出てきたなと思い出す。

手続きをしてもらって、無事に送金完了。瞬時に相手口座に入金されるんで、悪用されない限りもの凄く便利です。但し、そういう性格からして仲良しとか見知った人同士で使うことに限定するべきなんでしょうね。

仕送りとかにはすごく便利。残念ながら、手数料無料は来年の九月末までの時限ですって。
ずっとやればいいのに。

非正規ソフトの末

2013年03月25日
なんだ。中国経由とかいって大騒ぎした挙句にこれですか。
<引用開始>
不正プログラムは米・欧州4カ国から発信=韓国警察
【ソウル聯合ニュース】韓国の主要放送局と金融機関のコンピューターサーバーが一斉にダウンした事件で、原因となった不正プログラムが米国と欧州の計4カ国のIPアドレスから送られたことが25日、分かった。
警察によると、KBS、MBC、YTNの放送局3社と新韓銀行、農協系金融機関など計6社のパソコンに不正プログラムを送った海外IPアドレスのリストを確保し、これら4カ国のアドレスから不正プログラムが発信されたことを確認した。これに中国は含まれていない。
警察庁関係者は「攻撃を受けた機関ごとに海外IPアドレスが異なることもあり得る。現時点で確認された一部の攻撃が、これら4カ国から送られたという意味」と説明している。
警察はこの4カ国に、国際的な捜査協力を要請したもようだ。
サイバー攻撃が発生した後、韓国当局は中国のIPアドレス経由で攻撃があったと発表していたが、農協内で使用されているIPアドレスを中国のアドレスと誤解したと訂正した。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/society/2013/03/25/0800000000AJP20130325000200882.HTML
<引用終了>
農協内イントラのアドレスを中国のものと早合点したという話。中国憎しが判断を誤らせた。
私たちにはなかなか想像がつきませんが、中国と韓国、決して仲良くないんですね。朝鮮戦争で戦っていますからね。韓国と台湾もあんまりうまくいってないようです。日本も孤立している印象がありますが、やはり隣り合っている国同士っていろいろ摩擦があるんでしょう。

それよりも問題なのは、今回のシステムダウンがマルウェアによるものだとされている点です。本来、マルウェアには対応するパッチがすぐ配布される筈ですが何故その対応ができなかったか。
韓国企業が導入するWindowsserverソフトの多くに非正規品があるからだというんですね。
非正規ソフトだと、プロダクトキーが有効でなかったり弾かれたりして正規パッチファイルをDLできないんだそうです。
おそらくコピーにコピーを重ねているんでしょう。ノットWGAということですね。海賊版の名残があちこちにある、と。

たしかにMicrosoftの商売も阿漕だと思いますが、そのくらいは払おうよ。

教材を取り入れたい、と取引を申し出てきた大手専門学校が昔ありました。
資格試験対策に強みがある学校で誰でも知っているところですが、何となくその組織に乱暴でガサツなイメージがあり、提携すべきか拱手していたことがあります。

その際、教室に導入しているPCのOS、ソフトなどをライセンス購入全くせず、一台だけ購入して残りをコピーして使いまわしている事実が発覚しました。
全国30箇所くらいに校舎があったんですが、一台で使いまわしたのです。
Microsoftがそれを聞きつけて、膨大な違約金を払わされたのです。おそらく内部からのリークなんでしょう。

あまり欲をかいてはいけませんよね。東京○○○○マインドさん。

俺たちに偏差値はない。

2013年03月24日
福澤徹三の「俺たちに偏差値はない。ガチバカ高校リターンズ」(徳間書店)読了しました。
<引用開始>
東京に住む高校生・悠太は、30年以上前の1979年にタイムスリップしてしまった。しかも、場所は北九州。なぜか、父親・剛志郎として高校の入学式にゆくはめになる。しこしそこはリーゼントとパンチパーマの巣窟で、教師も生徒を容赦なく殴りつける。携帯もパソコンもゲームもない世界で、悠太は昭和の北九州でどうやって生きてゆくのか。そして、平成の今に戻ることができるのか!?
http://www.tokuma.jp/book/bungei/4ffa305f3061306b504f5dee5024306f306a30443002
<引用終了>
タイムスリップものはよくありますが、書き上げるのにこれだけ難しい設定はありません。過去に戻るという状況設定が多いのだけれど、ただ当時の風俗や世相を忠実に描くだけではダメなんです。それにくわえてその時代の雰囲気を読み手によく納得させるものでなければなりません。その点で、著者の福澤徹三は1962年生まれで私の世代に近い。そういえばそうだったと思わせることが数多く出てきて、楽しく読むことができました。

それにしても当時の私たちはどうやってコミュニケートしてきたんだろう、と思う。
携帯もメールもないあの頃、家に電話するしかなかったけれど相手が居ない場合は、それ以外の人と会話しなければならない。社会とか世間との最初の接触ですね。それは大きなハードルであったのだけれど、常識とか言葉遣いとか気遣いとか、いろいろ実地で学んだような気がします。無論、ときには高い授業料を払ってきました。電話一本かけるのにも少しの覚悟が要りましたっけ。ただ、ひとつひとつのやり取りには濃密な気配もありましたね。

タイムスリップものは読み始めが楽しいが、最後にはセンチメンタルになる。現代が過去からの積み重ねであるにも関わらず、過去に出会ったモノとかヒトは現代では殆どないことに気づくからでしょうね。戻る際に置いていくものは、決して持ち帰れないのだと悟るその寂しさ。

本作の主人公は、それに抗おうとします。自分の感じたことや行動を未来に何とか持ち込めないかと考えてあることをします。それは読んでからのお楽しみ。

ご一読をお勧めします。

50年の価値

2013年03月23日
個人的には、一緒に育って、歩んできたという感覚があるんですよね。
<引用開始>
おかげさまで円谷プロダクションは2013年4月12日に創立50周年を迎えます。
ファンの皆様に50年分の感謝の気持ちを込めて、記念映像のロングバージョンを公開致­します!
<引用終了>

怪獣ブームと呼ばれた時期に、ちょうど小学生だったので円谷プロ50年は感慨深いです。
自分の小学校一年の四月に「ウルトラQ」が放送開始され、翌年がウルトラマン放送開始、一年おいてウルトラセブン放送開始という世代です。
今見ても、視聴に耐えうる番組だったのだろうと感じてます。脚本も金城哲夫、上原正三をはじめ、小山内美江子、佐々木守、実相寺昭雄に市川森一といった重鎮が並びました。
明らかに子供向けの番組なのに、子供だましではない作りだった。当時でもそれをうすうす感得しました。そういう丁寧さが、50年も続いた大きな要因でもあるんでしょうね。

「ウルトラ五つの誓い」なんて、いまだに生きる指針になってたりします。

1.腹ペコのまま学校に行かぬこと
1.道を歩くときは車に気をつけること
1.晴れた日には布団を干すこと
1.他人をあてにしないこと
1.土の上を裸足で走り回って遊ぶこと

なんでもない、他愛ない決め事なんですがよく読むと実に深いのですね。
自立と勇気を強く奮い立たせてくれる言葉ではないかと、50代に居る今でも思ってます。

スクランブル発進

2013年03月22日
振り込め詐欺の新名称を募集してます、っていうけど嫌な予感がします。
また、実態とかけ離れた名称になりはしないかって心配してしまう。
<引用開始>
振り込め詐欺」の新名称募集について

趣旨
振り込め詐欺は、約7割が現金を手渡しによりだまし取る犯行で、「振り込め詐欺」という名称が犯罪の実態を的確に表現できていません。
また、振り込め詐欺は、被害者を不安にしパニックに陥らせることで犯人のコントロール下に置く犯行です。
そこで、被害者をパニックに陥れることを直感的に理解することができる新たな名称案を公募します。

新名称の要件
(1) 現金をだまし取る方法が振り込みに限らないことが理解できること
(2) 被害者を不安にしパニックに陥らせるものであることが直感的に理解できること
(3) 高齢者にも理解できる語句を用いること
(4) 公序良俗に反しない表現であること
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/han_furikome/f_name_re.htm
<引用終了>
なんたって「暴走族」の新名称を「ダサイ族」にするセンスだもの。決定したその名前を見て、しばらく足腰が立たなかったですよ。脱力のあまり。

四月十日まで受付っていうから、私も何か考えてみることにします。
記念品が出るっていうから。ピーポ君の人形だったらやだな。

さて、振り込め詐欺。先ほど大騒ぎしてしまいました。住んでる団地の一階下で一人で住まってる80代の奥さんがいるんですが、エレベータで遭いました。顔見知りなので会釈したら、顔を逸らさないでじっと目を見てくる。
「いかがしましたか?」と問うと「実は・・・息子から30万円駅前に持ってきてくれってさっき電話がかかってきたんですよ」
「何?」もしかしてそれ・・・・。「なんでも、急にどうしても要るから、駅まで持ってきてくれっていうんですよ」。
「それ、詐欺かもしれませんよ」私は断言しました。「本当に息子さんの声でしたか?」
「はい、多分そうだとは思いますが」。曖昧な印象があったという。これは間違いないぞ。
「警察に連絡しましょう」と進言しました。
「私もそう思ったんですが、もし本当だったらどうしようかと思ったんです」。
そんなこと、あるわけないじゃないですか!でも、今の段階で警察に通報するのは何だか気が引けるという。ええい、仕方ない。

「私もご一緒しますよ。お金を受け取りに来るのが息子さんでなかったらそのときは取り押さえますから」。もう、乗りかかった船です。

そのまま私の車におばさんを乗せて駅に向かいます。駅近くの酒屋駐車場に車を止めて奥さんと打ち合わせます。
「改札で待ち合わせというなら、奥さんと離れたところで私は待機します」
「息子さんでない人が接近してきたら、私が登場します」「すぐ110番します」と決めます。

約束の時間が近づいてきて、奥さんが改札の外側に立ちます。私は離れたところで待機。
すると、顔見知りの男性が奥さんに声をかけました。実の息子さんです。
二言三言、言葉を交わした奥さんは、安堵したようながっかりしたような複雑な顔をして私に手を振ってきました。互いに顔見知りなので、息子さんと会釈しあいます。向こうは当然、訝しげにこちらを見ました。

結局、本当の息子さんが、お金の無心にきたのでした。なんでも、車を買う頭金が足りなくなったので、今日の納車を遅らせたくない一心で母親に一時的に頼ろうと画策しての電話連絡だったとのこと。こういう時期に、なんとややこしいことを!
ということをその場で話して、向こうは謝り、こちらも早合点を謝りのあげく大笑いという一幕でした。

でも、まあいいか。孤独がそういう犯罪を呼び寄せる。お節介くらいでちょうどそういう抑止が図れるならいいじゃないかって心境になった。
平和が保たれるなら、またスクランブル発進してもいいよなって思いました。

ハピネス

2013年03月21日
桐野夏生の「ハピネス」(光文社刊)を読了しました。雑誌VERYに連載されてた小説です。
<引用開始>
三十三歳の岩見有紗は、東京の湾岸地区にそびえ立つタワーマンションに、三歳二カ月の娘と暮らしている。結婚前からの憧れのタワマンだ。
おしゃれなママたちのグループにも入った。そのリーダー的な存在は、才色兼備の元キャビンアテンダントで、夫は一流出版社に勤めるいぶママ。
他に、同じく一流会社に勤める夫を持つ真恋ママ、芽玖ママ。その三人とも分譲の部屋。しかし有紗は賃貸。そしてもう一人、駅前の普通のマンションに住む美雨ママ。
彼女は垢抜けない格好をしているが、顔やスタイルがいいのでいぶママに気に入られたようだ。
ある日の集まりの後、有紗は美雨ママに飲みに行こうと誘われる。有紗はほかのママたちのことが気になるが、美雨ママは、あっちはあっちで遊んでいる、自分たちはただの公園要員だと言われる。
有紗は、みんなには夫は海外勤務と話しているが、隠していることがいくつもあった。
そして、美雨ママは、有紗がのけぞるような衝撃の告白をするのだった……。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8F%E3%83%94%E3%83%8D%E3%82%B9-%E6%A1%90%E9%87%8E-%E5%A4%8F%E7%94%9F/dp/4334928692
<引用終了>
VERYなんて雑誌、そういえばあったな。光文社ってJJのですよね。ちなみにJJって「女性自身」の略。略称をそのまま新雑誌のタイトルにしたそう。

桐野夏生を読むのは「東京島」以来。「OUT」など、女性の生理を上手に描く作家という印象です。本作でもそのあたりが遺憾なく発揮されています。

湾岸地区って、豊洲のこと。そこに暮らすママたち、いわゆるママ友が沢山出てきます。
にっこり笑って握手しながら、空いている手で互いを抓ろうとしている様。男の私には想像しえない世界が描かれています。人付き合いは男も大変だけど、女子の場合、独特の気詰まりな人間関係が生まれることありますね。もう、言葉の選び方ひとつにも細心の注意を払わないといけないといいますかね。
「結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった」と見出しに出てきます。
この、余計な装いのために本来はやらなくていい苦労を、殆どの登場人物がしてしまうのが本書です。

いや、正確には一人だけ、自分に正直に率直に生きているヒロインも出てきます。
彼女が、虚飾の衣を纏った他の人に様々な波紋を広げていく役どころです。いわゆる「トリックスター」というやつだ。いみじくも作中で「深川の土屋アンナだね」なんて形容される箇所があって、うまいこというなと感心しました。
この場合、「下妻物語」に出てくる土屋アンナという感じですね。

最初は読んでて苦痛だったんです。豊洲の高層マンションに住んでて、小奇麗な格好して、専業主婦で、幼児のお受験のみに執心して、見栄えばかり気にするママ友ばかり出てきて、お腹一杯になりかけました。スノビッシュで俗物で、幼稚園から慶応か青学に子供入れれば、人生の目的達成しえたようなつまらない人たちが描かれていたので。

ところが、誰しも裏がある。他人に言えない家庭の事情がある。第三者から見ればなんでもないことでも、当人は極めて深刻な問題を抱えていると思わせている諸々がある。隣の芝生は青く見える、ってやつですね。

私は殆どシガラミのない人間だけど、人付き合い、特に近所と親戚付き合いって気疲れすることあるなと思い出しました。でも、わかるときが来る。
そういう諸々、気疲れするようなことが実は不幸や災厄ばかりでもないんだってことに。深いところでは幸福に直結しているんだっていうことにです。

考え方ひとつ、視点ひとつで、直近に幸福が転がっていることに気づく。
そんなことを考えさせられた小説でした。
ご一読をお勧めします。

援農アルバイト

2013年03月20日
広島のカキ加工場での惨劇から少し経ちます。
広島のカキ、長野のレタス、栃木のイチゴ。それから今治のタオル、北海道の甜菜(ピート)。一次産業もしくはそれに近いこれらにはひとつの共通点があります。それは外国人労働に頼っているというもの。以前にも書いた「外国人技能実習制度」による派遣労働ですね。

きつい労働に、見合わない低賃金という実態。これだけ見ると雇用者の悪質さが透けて見えるようですが、そう言い切れる単純なものでもない。払いたくても払えないという事情もあります。もうひとつ、日本人での働き手が殆ど確保できないということもある。かなり前からその状態にあったと確信します。

30年以上前に私が大学生であった当時、定期的に下落合にアルバイト探しにいってました。
学徒援護会、という財団があり、そこでは求人情報誌に載らない突発的なバイトや短期バイトを紹介していたのです。学徒援護会は、名前の示すとおりもともとは学徒動員のために作られた官製組織。戦後に目的が変わり、低廉な住まいと奨学金の受付、アルバイトの紹介といった事業をやっていました。

リツのいいバイトだと一日八千円程度のものもありますが、大抵は一日五千円程度の軽作業を募集するものでした。一日から、数ヶ月単位のバイトを常時、掲示板で紹介しており、気に入ったものがその日にあれば予め作っておいた登録カードを、求人番号に対応した棚に放り込みます。定員に達すればそのまま仕事先へ連絡して行き、人気が高いものは締め切った段階で抽選となりました。
一日二回。朝十時と午後二時だったか、受付と抽選があってよく通いました。いつも混んでましたが、その場に居る学生は六割程度が三大学だったような感じ。早稲田・明治・法政の三つ。残る二割が日東駒専に青学に中央。立教とか慶応は殆ど見かけませんでした。

面倒くさがりの私は家から通いやすく、倍率の低そうなものを好んで選びました。殆どはハズレがなく、よくしてもらったバイト先ばかりでした。
一時は、学校より熱心に通ったかもしれない。安い食堂もありましたね。

そんな学徒援護会、夏休みの前になるとある大規模な長期アルバイトを大々的に募集していました。いわゆる援農アルバイトというやつです。

具体的には、北海道に行って十勝での牧場作業。サイロに干草を運んだり家畜に餌をやったり、畑を耕したりというもの。
もうひとつが、網走で海岸に出ての昆布漁というもので、行き帰りの交通費支給、食費・宿泊費を支給して、日給が3500円というもの。それを最低一ヶ月お願いしたいといいます。

それだけきくとなんとなくほんわかとしたイメージがありますが、実態は朝は七時頃から始まって夜七時までの重労働です。アピールの割には人集めに相当苦労していたようです。地元の農協と漁協と自治体が後押しして、かつ文部省の後援までついていました。

行った人の意見を聞くことがありましたが「二度と行かない」という。地元の人に親切にしてもらったし恩義には感じるがとにかくきついといいます。

二十人に一人くらい、また行きたいという奇特な人もいることはいました。
意気に感じて、使命感に燃えた人だったのだと思います。でも、それは稀。

労働の割りには賃金が見合わない、と当時から捉えられていたのですね。

現在でも必要な作業でしょうが、賃金などの諸条件は決して好転してはいないでしょう。
そうなると、現場では外国人技能実習制度を〝利用”するしかなくなります。

例のTPPが進んでしまうとこれら産業は合法的に低賃金の外国人を短期雇用することができるようになるかもしれない。しかし、その前に産業自体が壊滅するかもしれませんが。

これ、経済合理性と効率だけでは判断できない難しい問題です。哲学と覚悟が要りますね。

沈黙の町で

2013年03月19日
奥田英朗著「沈黙の町で」(朝日新聞出版刊)を読了しました。
<引用開始>
中学2年の男子生徒が部室棟の屋上から転落し死亡した。事故? 自殺? それとも他殺なのか……? やがて生徒がいじめを受けていたことが明らかになり、小さな町に波紋がひろがり始める。朝日新聞朝刊連載時から大反響の問題作、ついに単行本化。
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=14631&PHPSESSID=i4e9gcngr2mq450o2ori84atk5
<引用終了>
500ページを越える長編。二日で一気に読みきってしまいました。ミステリーか?と思いながら読み進みますがどうも違う。もっと原初的な問題で、私達自身がかって通り過ぎてきた道ではないかと思いました。

東京からちょっと離れた北関東の地方都市。地元の中学二年生が、転落死してしまうところから物語は始まります。同級生、教師、校長、家族に刑事、はては検察官までが登場してそれぞれの場面があります。
「邪魔」「最悪」「無理」といった奥田作品を読んだ人にはお馴染みの、群像劇ですね。

奥田英朗は同世代だから、書きたいこととか言いたいことがとてもよくわかります。読んでいてはた、と膝を打つ感じですね。叩きすぎて膝頭が真っ赤。
中学を舞台にした「虐め」の問題についても、いままさに自分が経験しているかのようなリアリティです。もう40年も前の話の筈なのに、読んでいて甘酸っぱいというか不思議な感覚に囚われました。「自分もそうだった」って。いや、INGか。いまでもそうです。これが中二病か?

そう、そうなんですよね。振り返ればなんて愚かだったんだろうと思うような気恥ずかしいことばかり、やってきたように思う。自意識過剰で口が達者で、でも視野が狭くてやっぱり未熟。そしてとびきり残酷だったりもします。夜中に寝床でそれ思い出して、大声出したくなる気恥ずかしさといいますかね。

作品中、事故死する中学生の生前の言動を読んでいると、あの当時の似たような同級生たちの顔がぼんやり浮かんできます。同級生あるある、というやつか。そうして思う。『虐められる側にもいくらかの責任がある』と。なんていうかな、場の空気を読めないで自分から、不幸をピックアップする。火中の栗を拾う真似をするんですね。
余計な一言を発したせいで、さらに過酷な運命を呼び寄せるという。

当時の私は幸か不幸か、生徒会なんかやらされていたので、虐める側、される側の双方に入らないで済みました。しかし、学校側に立ったと目されて、体制の犬呼ばわりですよ。生徒会は独立した自主組織なのにね。内申書に特記事項で書かれるから、受験に有利になるなんて噂の末のやっかみでした。
一学年が9クラスもあり、同級生だけでも400人近かったのでいろんなのがいました。閉鎖されていますが、それだけいると社会の縮図ですね。あらゆる理不尽や因習と対峙しなければならない。そのことを思い起こさせました。
文句なく面白い。ご一読をお勧めします。

伝達ミス

2013年03月18日
野球は惜しかったですね。八回の走塁失敗は伝達ミスだと思われます。
<引用開始>
――8回の走塁失敗について、あれはどのような戦術だったのか?

「8回の走塁はダブルスチールを行ってもいいというサインでした。スタートで井端(弘和)が少し遅れましたが、どちらにしても選手は本当によくやってくれました。この経験がこれからの野球人生にもプラスになるのではないかと思います」

――打席には強打者(阿部慎之助)が入っていたにも関わらずダブルスチールを狙ったのはなぜか?

「あの投手(ロメロ)の動きが大きいというのはビデオで見てわかっていましたし、そういうチャンスがあれば行くということはミーティングで話していました。もちろん打席には阿部が入っていましたが、1つでも前の塁に行くという姿勢でしたから。この作戦は失敗か成功かだけですから、悔いはありません」
http://baseball.yahoo.co.jp/wbc/news/detail/20130318-00000013-spnavi/
<引用終了>
「行ってもいい」って何だよ?大事なところでボンヤリしてるな。井端がスタート切ってたら勝負は分からなかった。結構、お手玉とか多いチームだし。
でも、プエルトリコは、勝つに値するチームでしたね。ドミニカもそう。
純粋に世界一はどちらなのかに関心があります。

話は全く変わりますが、ブロードバンドルータがいきなり壊れてしまった。
つながらない打線の試合を見ていたせいで、ネットがつながらなくなったのか。
NECの無線LANで、つないでいるんですがどのくらい修理代金がかかるのか問い合わせたら一万円くらいが平均だという。この機器を買ったのは今から六年前だけど、確か一万五千円したんですね。

思い立ってテレビを買ったケーズデンキに行ってみました。すると今使っているのと同等の機器が4500円で買える。本当は5480円だが一週間限定で安いという。即決で購入です。

帰宅して、じっくりマニュアルを読む。私はいつもここで失敗します。中途半端に読んでセッティングするので途中で大体おかしくなって煮詰まる。
今度は最初に簡単マニュアル読んでから、順番に取り組むことにした。すると十分足らずで完全に入れ替えができました。

価格だけでなく、設定もすごく簡単になってきているんですね。
もう修理に出すという選択肢はなくなってきているのかな。壊れたら買え!っていわれてるようでそれはそれで寂しいようにも思います。

ところで、一時的にルータが壊れた間もちょくちょくネットにつなげることができました。
ワイヤレスネットワークで「セキュリティで保護されてないネットワーク」いわゆる野良ポイントにつなげてました。どうしても必要に迫られて、ちょっとの間だけ。でも、データ盗られたりすることもあるのでもうやりません。ドキドキしました。

ただ乗り

2013年03月17日
てっきり、事前に許可をとっていると思ってましたが違うんですね。全くの無許可とは。
<引用開始>
『フライデー』などのスクープ誌が激怒 度重なる“無断引用”に雑誌協会も動く
日本雑誌協会がスポーツ紙とヤフーなどのネットに猛烈抗議に出た。
 先日開かれた2月の定例理事会での決定を受け、スポーツ紙などが写真誌、週刊誌の早刷り・中吊り広告の見出しをもとに無断でニュースを作成し、発売日に同時掲載するケースが増えているのを改めて欲しい、と通達したのである。

引き金をひいたのはフライデー。
昨年11月、度重なるスポーツ紙の“無断引用”に激怒した同誌は、各スポーツ紙に早刷りの引用禁止を通達した。
本来、スクープは写真誌、週刊誌にとっては売上増につながる大切なもの。それがスポーツ紙やテレビで、あたかも自分たちが抜いたように報じられることは絶対に許せるものではない。

フライデーは、同誌ホームページで具体的にこうアピールしている。
《これまで特にスポーツ紙の芸能面を中心に、時には大々的に扱われてきたのが、各週刊誌の発売当日、紙面で各誌のスクープネタを紹介する記事だった。たとえば、よく掲載されている記事の体裁としては『○日発売の○○(スクープした媒体)によると--』という記事で、実際にスクープした週刊誌を買わなくても、どんな記事の内容か把握できてしまう。しかも、スポーツ紙が朝刊で報じたネタをテレビ各局のワイドショーがデカデカと紹介するため、スポーツ紙を読んでいない視聴者にも内容が伝わってしまう》

たしかにフライデーの主張は理解できる。これでは雑誌が売れなくなるのも当然だ。
写真誌や週刊誌のスクープを、スポーツ紙に横取りされる“行為”は10年ほど前から問題にされていた。
芸能リポーターが発売前の写真誌をふりかざし、醜聞を掲載されたタレントに質問攻めする光景もみられた。

こうした一連の経緯に某女性週刊誌の芸能デスクはこう語る。
「こちらは何カ月もかけて張り込んで、記者とカメラマンには何十万もギャラを出している。1本のスクープに100万円かかるのもザラ。それでやっとスクープをとったら、なんら挨拶もなく、テレビあたりはいかにも自分のところが抜いたかのように大々的に報道する。何様でしょうか」
http://news.livedoor.com/article/detail/7505756/
<引用終了>
情報をタダ同然でとって、高い広告収入を得ますか。特にテレビは酷いですね。
先鞭をつけたのは、テレ朝のやじうまテレビかな。その日の朝刊を貼り付けて、目ぼしい記事を吉澤一彦が読み上げていくというスタイル。
取材に金をかけずに、発表された直後になぞるだけ。かかるコストは人件費くらいか。
お手軽なので、他局もつぎつぎ続いた。結果、調査報道は廃れて殆どが発表報道となる。

そして、如何にコストをかけないで耳目を集めるかということに腐心するようになる。
最近で典型的なのは東京五輪を巡る報道でしょうね。三都市に絞られて後、いかにも東京が選ばれそうな報道をテレビは繰り返しています。NHKも民放も。

この間気づいたけど、2020年に東京でやる可能性はほぼ皆無とわかりました。
その二年前の2018に冬季五輪が韓国で開催されるんでしたね。平昌(ピョンチャン)で。
連続して東アジアで五輪が開催されるわけがない。しかも、もうひとつありました。

その一年前の2019年、ラグビーワールドカップが日本開催されます。サッカー・五輪に続いて三番目の世界規模のスポーツイベントが日本であります。
三年続いて、近接した地域で絶対に開催されるわけがありません。

ところが、その事実を報じるメディアに接した記憶がありません。
どうしてなのか?やがて、記事と広告獲得のためにそう騒いでいるのだ、ということに気づきました。

起こりそうもないことでも起こる起こると囃せば、招致委員会は勝手に動く。そう踏んでいるのでしょう。かつ、スポンサーから広告も取れる。
ただただ、埋め草をはめ込めばいいんだって割り切っているんでしょうね。

その発想の延長に「侍」ジャパンなる呼称もあるかと思うと、ゲンナリします。
選手には頑張って欲しいと思うけど、周りの思惑には乗せられたくないです。

生存者ゼロ

2013年03月16日
安生正の「生存者ゼロ」(宝島社)を読了しました。
<引用開始>
北海道沖に浮かぶ石油掘削基地を襲ったのは、
テロ攻撃か、謎の病原菌か、それとも……。
未知の恐怖が日本に襲いかかる!

第11回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作は、壮大なスケールで「未知の恐怖」との闘いを描くパニック・スリラーです。北海道根室半島沖に浮かぶ石油掘削基地で、職員全員が無残な死体となって発見された。陸上自衛官三等陸佐と感染症学者は、政府から被害拡大を阻止するよう命じられるが……。
http://tkj.jp/book/?cd=02050001
<引用終了>
最初はバイオテロとかそういう話かなと思ったのです。小松左京の「復活の日」とか高野和明「ジェノサイド」なんかを彷彿とさせる語り口です。
それが読んでいるうちに、あ!と声をあげてしまいました。そうきたか!と。

それからゾーっと怖くなりました。もう、怖気をふるうという感じですね。
純粋なミステリーというのとは異なるかな。ある脅威に対して現代人が如何に真っ当に対処しようとしないか、つまらない見得や計算で悲劇的な結果に追い立てられていくことがよくわかります。天災はいつも人災で終わる。
そんなことを思いました。

さすがに大賞受賞作。これは面白い。
ネタバレするから多くは書けませんがご一読をお勧めします。

技能実習制度

2013年03月15日
ニュースを見た瞬間、去年の始めに見たNHK「鶴瓶の家族に乾杯」を思い出しました。
<引用開始>
広島・江田島市8人殺傷 職場の人間関係に不満を持ち犯行か

広島・江田島市のカキの加工工場で社長など8人が死傷した事件で、現行犯逮捕された中国人研修生の男は、職場の人間関係に不満を持って犯行に及んだものとみられている。
14日夕方、江田島市江田島町の「川口水産」で、中国人研修生・陳双喜容疑者(30)が、刃物やスコップで社長などに襲いかかり、社長の川口信行さん(55)と、従業員の橋下政子さん(68)が死亡した。
ほかの従業員6人も頭などにけがをしていて、このうち1人が重傷となっている。
陳容疑者は、駆けつけた警察官に現行犯逮捕されたが、事件後、自らの胸を刺していて、病院に入院し、治療のため釈放された。
同業者の話では、川口さんは仕事に厳しく、陳容疑者が職場の人間関係に不満を持っていた可能性もあるという。
容疑者を知る人は、「初めての仕事だし、言葉もわからないし。何か不満があったみたいだけどね。普通の子だったと思うよ」と話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20130315-00000238-fnn-soci
<引用終了>
「家族に乾杯」は笑福亭鶴瓶が毎回出るゲストとともに日本各地を訪れるという番組です。
思い出した放送は、松山ケンイチがゲストで行った先が広島県の宮島でした。
松山は「平清盛」宣伝のからみでブッキングされてました。宮島のうち、厳島神社の裏側にあるカキ加工場を訪ねています。水揚げされたカキを、作業員十人ほどが座り込んで、黙々と貝の身を殻から外すいわゆるカキ打ちをやっていました。
事件の一報を聞き、もしかしてあの加工場だったかと悪い想像が頭に浮かぶ。現場は江田島と聞いて別の場所だと気づく。カキ打ち加工場は県内に無数にあったのだった。

短い鳶口のような刃物で、殻から上手に傷つけずに身を剥がしていくので単純ではあってもコツと熟練が要る様で、番組では松山が挑戦して長い時間をかけてカキ打ちを試みてました。そのときの作業員の殆どが中国人と紹介されていた。言葉がわからないということがあったかもしれないが、カメラを向けられても彼らに殆ど笑顔もなかったことを覚えています。これ「外国人技能実習制度」だ、とピンときました。

三年間の年限で、主に発展途上国から日本の製造現場での技能・技術を学ばせるという制度。これは製造現場に携わることによってOJTで技能・技術を学ばせて、将来母国での指導的立場に立ってもらおうという目的が表向きあります。
しかしその作業内容や作業時間、賃金については実質、経営者の裁量に委ねられるところが大きい。実質は単純重労働でも、研修という美名でなんでもできてしまう。そして実習生として来日する人たちの目的も、技能・技術習得以外に、働いて金を貯めておきたいということがあるでしょう。
両者の利害一致が、哀しい形でここに結実する。

安田浩一に「差別と貧困の外国人労働者」(光文社新書)をいう優れたルポがあります。技能研修制度の問題はここに詳しく書かれています。
<引用開始>
日本経済にとって、外国人労働者は都合の良い存在であり続けた。企業の繁栄を支え、あるいは不況企業の延命に力を貸してきた。しかし日本は、その外国人を社会の一員として明確に認識したことがあっただろうか。
第1部では、「奴隷労働」とも揶揄されることも多い、「外国人研修・技能実習制度」を使って日本に渡ってきた中国人の過酷な労働状況を概観する。
第2部では、かつて移民としてブラジルへ渡った日本人の主に子どもや孫たちが、日本で「デカセギ労働者」として味わう生活と苦労、闘う姿を追う。
こうした中国人研修生・実習生と日系ブラジル人を中心に、彼ら・彼女らの心の痛みを描きながら、日本社会をも鋭く映す、渾身のルポルタージュ。
http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334035686
<引用終了>

さらに一冊。「『研修生』という名の奴隷労働」(花伝社)も良書です。
http://www1a.biglobe.ne.jp/index/books/wadai/200902kenshusei.html
機会があれば是非ご一読を。

「技能研修制度」自体はかなり以前から行なわれています。私も、以前勤めていた会社に出入りする人間がこれに関わっていたのを目撃しました。

その場合は、美容師の実習生でミクロネシア一帯から広く来日させていました。美容師の技能と資格なりを取らせる代わりに、低賃金で各地の美容室で働かせるというもの。「日本ミクロネシア友好協会」といういかにもいかがわしい名称の団体を、十条にあった美容室の二階に設けて活動してました。

美容師見習いは大半が女性。なかには経営者が手をつけて、妊娠させてしまい、手切れ金に五万円払ってそのまま帰国させたという酷い話もありました。
「向こうなら五万円は大金だよ。かえって向こうも感謝しているんだから、あまり気にすることないですよ」なんて、携帯で話している声が聞こえてきたこともあります。そのとき初めて、下衆という種類の人間を生でみた。
同じ業界にいることが本当に恥ずかしい。

五万円もらって彼女は感謝するだろうか?深い恨みを持ったまま帰国するだけじゃないか。

騙して連れてきてタコ部屋まがいに入れて、一体何が持続的成長だよ、と思います。

口寄せ

2013年03月14日
懐かしい名前を発見しました。この人、健在だったんですね。
もっと年かと思ってたら父親とあまり変わらない。
官房長官の長兄は明治生まれではなかったか?年の離れた兄弟ですね。
<引用開始>
特集ワイド:震災2年・豊かさとは 作家・井出孫六さん
毎日新聞 2013年03月11日 東京夕刊

◇自信持ち「小国主義」へ--井出孫六さん(81)
「福島第1原発事故から2年がたちます。だが、現状は事態の収束には程遠い。いまだに第1原発からは放射性物質が放出され続けていますし、仮設住宅に置き去りにされた人々の姿がある。国策が国民に取り返しのつかない犠牲を強いた点で、私には原子力政策と戦前の満蒙(まんもう)開拓計画がダブって見えるのです」

孫文の筆になる「博愛」の書が飾られた自宅の応接室で井出孫六さんは語り始めた。日本の戦後のあり方を深く考え、とりわけ中国残留孤児・残留婦人問題に力を入れてきた。郷里・長野県の人々が旧満州(現中国東北部)に最も多く送り出され、人ごとにはできなかったからだ。執筆や講演活動で問題を掘り下げるだけではなく、国の責任を問う訴訟で原告側証人として法廷に立った。

日本は満州の植民地化を促進するため、1932年から計画的に日本人を送り出した。2・26事件のあった36年、広田弘毅内閣は軍部の意向そのままに満州移民計画を本格化させ、20年間で100万戸、500万人を満州へ入植させる国策を発表。この政策が終戦後、中国に置き去りにされる多くの人々を生む結果となり、中国残留孤児・残留婦人問題の原点となっている。

井出さんは、満蒙開拓計画に関係する出来事の起こった年月日や計画上の具体的な数字を資料を見ずに次々と挙げ、原子力政策との類似点を指摘していく。「当時、満州は抗日運動でテロが頻発していたのに『安全だ、安全だ』と宣伝し、終戦までに27万人以上を移民させました。原子力政策でも安全神話をつくり上げて国民を信じ込ませ、福島第1の事故直前には地震列島上に54基もの原発を並べることに成功していました。ちなみに満州経営に辣腕(らつわん)を振るった少壮官僚の一人が原発再稼働を掲げる安倍晋三首相の祖父、岸信介元首相です」

国は、満蒙に入植すれば10町(3万坪)から20町もの土地を割り当てると甘い話で誘った。「原発は一般の国民が気付かないうちに過疎に悩む立地地域にお金をばらまき、建設されていった。ともに利益誘導が実現を図る手段です。揚げ句、国策の破綻によって故郷に戻れなくなった人々の姿……まさに同じ構図ではないでしょうか」

その目には強い憤りがこもる。(後略)
http://mainichi.jp/feature/news/20130311dde012040055000c.html
<引用終了>
岸井成格、世良正男といういただけない記者が威張っている毎日新聞にしては良記事です。強く首肯しつつ、何度も読み返しています。
原発政策と満州国経営の類似は思いつきませんでした。そういえばよく似ている。

結局、棄民政策なんですよね。煽って持ち上げておいて、いきなり落とす。アベノミクスで今また繰り返されようとしている。
満蒙開拓団といえば、昨年年明けに放送されたNHK「開拓者たち」を思い出します。満島ひかり、綾野剛、新井浩文らが熱演してましたね。

久しぶりに「秩父困民党群像」など読み返してみたいと思いました。こんな時だから、井出孫六とか松下竜一とかの作品を読み直してみたい。
井出孫六は佐久の出身ですが、郷里の大先輩である竹内好と交流はなかったんだろうか。

記事の中段では「維新という言葉が嫌いだ」と出てくる。強く同感。けっして革命と呼ばないところに、その後ろ暗い本質が出ていると思います。強者の再分配をドレッシングしている。

それにしても毎日新聞。識者の意見として、安倍政権にチクリとしたつもりなんだろうけど、いい加減こういうイタコの口寄せみたいな姿勢はあらためたらどうなのか。たまには社なり、記者の署名で堂々と論陣を張ってみればいいのに。東京新聞の立ち位置は本来は毎日が居る場所。発表報道ばかりに血道をあげてて、かっての〝スクープの毎日”の名が泣きます。

商機を逃さず

2013年03月13日
液晶テレビが突然逝ってしまいました。昨晩にWBCを見ていたときに、横に細いノイズが出てきてあれ?と思ったのですが、今朝になってデジタル放送がまるで映らなくなりました。地デジ・BSとも全くダメ。
コンセントを抜いてみて、しばらくしてから差し込んでみたところ奇跡的に回復?と見せかけてまたもアナデジ画面というやつになります。
懐かしいぞ。なんたってテレ朝が10でテレ東が12で映るんですから。

私はテレビを見ないでも大丈夫なんですが親はそういうわけにもいかない。テレビ中毒というか、賑やかなものがないとご飯も食べられないとか文句を言うので仕方なく、近所のヨーカドー三階に出店してきたノジマ電機なるお店に行きました。

テレビコーナーで価格をあらためて調べてみるとため息。今朝壊れたテレビは2005年の11月に購入したものですが、同じインチで価格が七分の一ですよ。
そりゃ、シャープやパナやソニーが左前になるわけだ。

同じメーカーの同じサイズを見つけたのでいくつか質問してみようと店員に声をかけました。
「すみません。32VのVってどういう意味ですか?32型と32V型ってどう違うの?」
「ええっと・・・・すみません。今は皆Vがついているんですぅ」などと申し訳なさそうな顔をして答えました。頼りないのなんの。
よく見ると俳優瑛太の弟、永山絢斗によく似てる。はっきりいっていい男です。私が女なら即買ったかもしれない。

「・・・そうなの。では、家電リサイクルについて聞きます。不要なテレビを引き取ってもらうよねえ。お宅もやってくれるんでしょ?32型テレビを出すといくらくらいかかるのかね?」と追加質問します。

「はい。ええっと3360円です!」。自信あるのでしょう。これには即答してきました。

「なるほど。じゃあ、このテレビを今買ったら持ち帰りできますか?」

「ちょっとお待ちください。在庫を見てきます」。向こうにいってしまった。

五分以上待たせてから、戻ってきて「すみません。こちら一週間後に納品できます」。「それから、リサイクル料金なんですが、配送業者に支払う分が3000円分かかります」。・・・そういうの早くいってよ。

「ありがとう」即答して退散。今日入手できないなら意味がありません。

他の店で入手できないか行ってみることに。少し離れたケーズ電機という店にいきます。最近進出してきたばかりです。

テレビコーナーに行き、探していた機種を発見。店の人間を掴まえて同じ質問をしました。「今日、これ持ち帰りできるかな?」。すると。

「持ち帰りは今在庫がないのでできませんが、今日中にお宅に配達ができます」「勿論、無料です」。ほう、ツボを押さえてる。

家電リサイクルで不要なテレビを処分したいんだけど、引き換えに持って行ってくれるか?と尋ねると「構いません。新品を持って行って、不用品を持って帰ります」と気持ちのいい答え。
「ケーズ電機の会員でいらっしゃいますか?もし今日ご入会ならさらに3%をお値引きしますよ」。さらに客に嬉しい情報を提供してきた。なんていうか、神対応です。
「分かった。じゃあお宅で買います」と気分良く帰宅しました。

同じような家電小売で、片方は自信なさげな応対、片方はこちらの考えを予測して先回りの応対。こりゃあ、差がつくよ。
22万円の商品が3万円で売られる時代に、こういう対応力の差ってあとからジワジワくるんでないか。そんなことを思いましたね。

ネット右翼の矛盾

2013年03月12日
安田浩一・山本一郎・中川淳一郎の「ネット右翼の矛盾」(宝島社新書)を読了しました。
<引用開始>
お前ら、国をどうしたいんだ!
反韓、反マスコミ、反エリート……
何でも「反対」ばかり!

潜在人口120万人!
「被害者意識」が
生み出した矛盾だらけの人々

インターネット上で過激な発言をし、ついにはフジテレビや提供スポンサー企業に対してデモを行い、現実世界でも影響を持ち始めている「ネット右翼」。反韓、反マスコミ、反エリート…彼らの論調は、一見、非常に論理的な意見に見えますが、実は矛盾に満ちています。ネット右翼はどんな年齢層が中心で、どんな生活を送ってきたことで、そのような考え方をするようになったのか。ネット右翼の「論理の矛盾」を具体的に挙げながら、彼らのホンネがどこにあるかを、ネットジャーナリズムの旗手3人が分析、明快に解き明かします。
http://tkj.jp/book/?cd=02047001
<引用終了>
「在日特権を許さない市民の会」。通称“在特会”をご存知でしょうか。
在日韓国・朝鮮人が日本で如何に利益を不当に得ているか、ということを訴える組織です。
新大久保や大阪の鶴橋に出かけていって、いわゆるコリアンタウンをデモし『良い韓国人も悪い韓国人も殺せ』などと物騒なカンバンを持って騒ぐ人たちです。あるいは韓流ドラマを流しすぎだ、とフジテレビ前をデモしたりする。
一見すると民族派、いわゆる右翼の主張なのかと思いがちですがかなり違う。良い韓国人も悪い韓国人も殺せ、とはさすがに伝統的な右翼は言わない。とにかく韓国・朝鮮を嫌悪して止まない人たちが少し目立っています。
その実像は、今の社会と上手く関係を取り結ぶことが出来ない、少し不器用な人たちです。

在特会や外国人研修生について優れたレポートを著した安田浩一の近刊ということで関心があり手に取りました。一読して思い当たったことがあります。

このネット右翼という人種。自分の知り合いで当てはまるやつがいる、と。
どちらかといえば大人しく、積極的に人や仕事や学校に関わっていこうとはしないタイプ。でも、根はおそらくは善良。要領のよくない人というのか、そんな人たちがこの陥穽に嵌るのではないかと感じました。

私と同い年の知り合いは、高校を四年、大学を七年かけて卒業しました。
しかも高校と大学の間には四年間ものブランクがある。中学時代に激しい虐めに遭い、高校は進学校に進んだものの、周囲と上手く馴染めずに孤立。古文で赤点を喰らい留年して、結局は定時制に転校して卒業。その後の大学進学も年齢差ある学友たちと溶け込めずに、毎年のように留年を繰り返しました。

普通ならそこで退学したり、就職するなりして転機を考えるものですが実家が裕福でしかも見栄っ張りだった。そのことが幸い(災い?)してか27歳で大学卒業した後も数年間は本当に何もしないで過ごし続けました。

私はそんな彼とも気が合って、小学生からずっと付き合いがありました。しかし数年前に話していた際、彼の口から出た言葉で、関係が変わりました。

『お前、外国人参政権どう思う?』『韓国に乗っ取られると思う』『日本、悪い悪いって自虐するこたねえよな?』『在日ってたかってばかりだよな、だろ?』などと突然話し出したのです。

サムソンから社内留学生を迎えたり、仕事上で韓国人と付き合いもあった私はつい真面目に反論してしまいました。『その情報は確かめたのか?』『韓国にいったことあるのか?』『韓国人に知り合いいるのか?』。

理路整然と聞いたつもりでしたが、これが彼には面白くなかったみたい。プライドを汚されたとでも感じたのでしょうか。興奮して猛然と長々と何やら話し出しました。いわく『お前はわかっていない』『騙されている』『嫌韓流に書いてあった』『SAPIOに載ってた』云々。そんなの知るかよ!

ちょうど電車に乗ったところで中央林間から渋谷までの間、延々とその韓国の陰謀なるものを隣でまくし立てられたのでした。

『そんなくだらないこといってないで、いい加減に真面目に働けよ!』
しつこいので、ついそう言ってしまった。とたんに顔色を変えて口を噤んだ彼。刺さったか?
以後は押し黙ったまま、渋谷で降車した。そこから今日まで連絡がありません。

きっと辛い現実を、認めたくなかったんですね。同意して欲しかった、いや、ただ話を聞いてもらいたかったんだな。寂しかったんだ。

不器用な彼。口角泡を飛ばしながら、こちらの30センチ手前まで顔を近づけて唾飛ばしながら、支離滅裂な自説を電車内で説く男。周囲から奇異な目で見られることにも気づかない。本来は心優しい人間なんだけど、そのことを周囲に分かってもらえない。今はどうしているだろうか。新大久保なんか行かないでくれよ。

ネット右翼の行動は、大概ははた迷惑なものです。本書ではそこをよく書いていますが、著者たちはそれでも見放そうとはしない。どこかで救えないかと考えています。お互いの本来の優しさが、交差するときってないものだろうか?そんなことを考えました。
ご一読をお勧めします。

勇気を「もらう」

2013年03月11日
震災から今日で丸二年が経過。あと一時間ちょっとで地震の起きた時間がやってきます。
この間、どれだけ復興が果たされたか。復興したうえに何らかの発展が見込めたのか。
地震で引き起こされた二次災害で最大のものである原発事故は収束したのか。

何も果たされていない。それどころか、再稼動白紙を見直すとした首領まで選んでいます。
できれば、なかったことにしたい、辛いものを直視したくないという気分の表れでしょうか。

被災地から勇気を「もらった」という人がいます。この言葉の意味をずっと考えています。
個人的には地震や津波、その後の様子からは衝撃や恐怖、哀しみや憤りを覚えても、勇気を見出すことはできません。そこまでの境地にたどり着くことができない。

「もらう」「もらった」というのはどこかに残酷さが潜んでいないか。
被災地で努力する人たちを心強くも、誇りにも思うし何とか役立ちたいという気持ちはありますが、安易な言葉の使い方や選び方には気をつけたい。

厳粛な気持ちで震災発生の時間を迎えたいと思います。

出版・新聞絶望未来

2013年03月10日
山田順の「出版・新聞絶望未来」(東洋経済社刊)を読了しました。
<引用開始>
本書では俗に「4マス」と呼ばれる既存の4大マスメディア(出版、新聞、テレビ、ラジオ)のうちの出版、新聞というプリントメディアを中心に論じ、とくに電子書籍には紙幅を割きました。現在、多くの出版社、新聞社が経営危機に見舞われ、その影響でジャーナリズム、コンテンツの質が落ちるという悪循環が起こっています。
いったい、この先、プリントメディアはどうなってしまうのか? その答を私なりに追い求めてみました。以下が、その目次です。

第1章 いつまでたっても電子書籍元年

第2章 電子出版の超えられない壁

第3章 電子書籍は紙のライバルか?

第4章 止まらない出版不況 

第5章 クールジャパンの終焉

第6章 苦悩する新聞、苦悩するジャーナリズム

第7章 もっとも衰退している産業

第8章 課金モデルは成功するのか?

第9章 デジタル化は不況を招く

http://www.junpay.sakura.ne.jp/index.php?option=com_content&view=article&id=1082:news-111&catid=27:2008-12-26-11-25-27&Itemid=29
<引用終了>
山田順は元光文社の編集者。二年前に「出版大崩壊」(文春新書)を著していますが本書はその続編ととらえてよいでしょう。
前回日記:http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1706083880&owner_id=297101

内容は前作同様、出版・新聞の“デジタル化”についての行方を論考したもので、日本版kindleが正式に出た現在以降の電子出版・電子書籍の近未来について論じています。

一読してその通りだと実感するところが大きい。大筋のところで著者の主張されんとするところを理解し共感するものです。
つまり紙の書籍・新聞の衰退は止まらないし、それらの電子版は正しい意味での代替品とはなりえないという現状認識です。
(私も似た仕事をしていたので、この思いは大きく頷けるものでした)

と同時に新聞人や出版人の抱きがちなある種の幻想にも鋭く切り込んでいます。それは、自社の抱えるコンテンツをひとかどの資産と見なす姿勢です。
優れたコンテンツやメッセージは世の中に大きな影響を与えますが、それを
まるまる自社の財産や価値と認識している人が多い。勿論、そういう自負と気概を持つことは仕事をするうえで重要ですが、実態は殆どの場合ありません。
失礼ながら、一種の錯覚なんじゃないかと思います。その錯覚が事態をより悲惨なものとしているのではないかって。

何故なら出版物の著作権の場合、著者自身が保有しており、出版社は出版権を著作者から許諾されているだけだからです。新聞の場合は著作物の権利を自社が持つこともありましょうが、情報そのものにパテントをつけることなど無論できません。

企業価値という尺度で見れば、出版・新聞社では何が出色な価値でしょうか。出版社の場合、売れている本のせいぜい出版権くらい。新聞社は、全国拠点と流通網くらいではないかなと愚考するものです。

実際に朝日新聞社の経営は、関西に多く保有する不動産収入での利益に負っています。(TBSも赤坂サカスなどの不動産と商業施設からの収入がその経営を支えています)
事態は想像以上に進行しています。どちらかといえば悪い方向にと。

250P程度なのであっという間に読めます。
印象的だったのが、結びのところで引用されるスティーブ・ジョブスのあの有名な言葉「Stay foolish, Stay Hungry.」の本来の意味。これ、誰に対してどのような意味で発せられたものであったか?
巷間伝えられる、若者への激励というシンプルさとは違う解釈を提示して、本書を結んでいます。ここだけでも興味深い。

ご一読をお勧めします。

掛け替えない思い出

2013年03月09日
今日は暑かったですね。陽気がいいので税務署まで確定申告資料を出しに行きました。
といっても、運動がてら時間外収受箱ってポストに投函してくるだけです。
税務署まで家からだと四キロくらい。歩いて40分ですが、川沿いに事務所があるので公園とかヨットとか梅の花を見ながら、歩いていくことに。

途中、何度か自転車に乗った男の子女の子の集団に出くわします。年恰好を見てわかった。
卒業式を終えたばかりの中学生ですね。もう学校は終り、でもなんとなく皆で一緒にいたいということで集まっているのでしょう。名残惜しいような気分を抱えながら。

しかししばらくするとわかる。もう二度と自分たち全員が揃う機会など訪れないことが。
後から振り返って、掛け替えのない時間であることを思い出すことになるのでしょう。

最初の篩にかけられたといいますかね。高校など上の学校に進めば、学力とかいろんな篩にかけられて分けられていく。ほぼ同質の人間同士で次のコミュニティが出来る。ダイバーシティが担保されるのは中学時代までと悟り、寂しくなったり懐かしんだりもする。

一方で、篩にかけられるのはいいことだってある。虐められっ子だったら、勉強を頑張れば次のステージで虐めっ子に再会する機会が極端に減ります。

そして高校を出るにあたって再び篩にかけられる。進路にあたって、一定の評価を下されるということなのだけど、なに、そんなに心配することはない。
ここでダメでも、何度でもやり直しがその先でも利く。私達はそのことを体験的に知っているけれど、彼らにはなかなか分からないだろう。

頑張れよ、と心の中で思いながら見送りました。

仕事探しが仕事探し

2013年03月08日
私の後輩でハローワークの求職カウンセラーに就いている人がいます。
「こんな仕事がありますよ」とカウンター越しに応対する相談員ですね。

ハローワーク、旧職安。雇用保険の受給で渋々通っていた時期もありますが、基本的にはお近づきになりたくはない施設です。全体に漂う不景気感、負のオーラが物凄い。とても前向きな気持ちにはなれませんわね。

キャリアカウンセラーという民間資格があります。指定された機関のセミナーを15日程度受講して、簡単な試験を受けたうえで発給されるライセンス。
キャリアという言葉が示すとおり、人の進路指導、平たく言えば仕事紹介に関するプロを名乗れるというわけです。資格取得できる指定機関が五社くらい。受講料は統一で30万ちょっとが費やされます。はっきりいって金で買える資格といっていいしょう。野菜ソムリエなどと同じですね。

そしてハロワのカウンターで就職相談しているスタッフの大半がこの資格を持っています。
彼はその資格を持っていて、それが幸い?して埼玉のハロワに勤めることになりました。

入社した会社が三つ続けて経営危機に陥り、最後の会社は解散までした。
その会社がやってた仕事が人材紹介。つまりは民間版のハロワでした。
で、人材紹介の会社って都内だけで150近くもあるんですね。当然のように競争は激しく、スタッフの離職率も高い。他人の面倒みてる場合じゃないだろうって感じですが。

民間から非正規公務員へと華麗?な転身を遂げたわけですが最近、全く連絡がこなくなりました。心配していますがどうも雇い止めになったらしい。

ハローワークのスタッフの大半は非正規です。かって私が雇用保険受給で通っていたハローワーク木場で、40人くらいのスタッフで正規職員は僅か3名。他は年契約の嘱託職員か派遣社員でした。私の後輩は嘱託職員として遺憾ながら勤めていました。いずれは正規職員にと淡い期待を持ちつつもです。

彼によれば、毎日いろんな人がいろんな事情を抱えて来られるので話を聞いてあげるだけで大変疲労するそうです。ああいう機関ですから、残業のようなものは無いのですが、その分、執務時間中はまったく息が抜けないらしい。殺気だった人も少なくないので、トイレに行くのも憚られるような状態と聞きました。

毎日、同じ相談で来る人もいて、毎回紹介するのだがまったく連絡している様子がないという。何のために来ているのかわからないけど、捨て置けない。とにかく気疲れする、といってました。

年収が推定300万程度。妻子があり住宅ローンも残っている筈。
雇い止めになればまた雇用保険のお世話になる。その手続きにハロワに行かなければならない滑稽さ。これは屈辱でしょうね。連絡を待とう。

求職者に仕事紹介するハローワーク非常勤職員2,200人が失業-理不尽な官製ワーキングプアの実態
http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-11485147659.html

血の轍

2013年03月07日
相場英雄の新刊「血の轍」(幻冬舎刊)を読了しました。
<引用開始>
命を賭した、刑事部と公安部の壮絶な覇権争い。
刑事たちを突き動かすのは、正義か、威信か、それとも本能か。

東京都内の公園で絞殺体が見つかった。被害者は元刑事。警視庁捜査一課の兎沢が調べると、被害者は殺される直前、パソコンのメモリーカードを知人に送っていた。兎沢はカードを追うが、入手寸前に邪魔が入る。立ちはだかるのは、かつて所轄時代に数々の事件を解決しながら兎沢に捜査のイロハを叩き込んだ公安部の志水だった。殺された元刑事は警視庁全体を揺るがす、ある事件の真相を掴んでいたのだ。事件を詳らかにしたい刑事部と、闇に葬り去りたい公安部の熾烈な争いが勃発し、兎沢と志水の絆が引き裂かれていく――。
http://www.amazon.co.jp/%E8%A1%80%E3%81%AE%E8%BD%8D-%E7%9B%B8%E5%A0%B4-%E8%8B%B1%E9%9B%84/dp/product-description/434402320X/ref=dp_proddesc_0?ie=UTF8&n=465392&s=books
<引用終了>
「震える牛」以来の相場作品を読みましたが、これも面白かった。書き下ろしです。
警察のなかにある二つの組織。公安部と刑事部。それぞれ全く異なる生理で動く組織の争いを中心に据えた話です。

「血の轍」と聞くとボブ・ディランの同名アルバムを思い出しますが、ここでは「流れている血が違うので、決して交わることはない」という意味合いで使われています。

犯人を挙げるために活動する刑事部、国家の安全を担保するために活動する公安部。同じ容疑者に対し、追跡逮捕と逃亡援助で激しく対立します。

なかでも公安警察のえげつなさといったら、これはちょっと凄い。青木理「日本の公安警察」を参考文献にしているだけあって、これでもかというくらい胸の悪くなる工作を、刑事部に対して仕掛ける場面がふんだんに出てきます。
こんな組織、万が一でも狙われたら我々の逃げる術はないんだろうなと思わせます。

両者のどちらにも属さない監察官が言う「残念ながら、正義は時と場合によってその姿を変える」という台詞が実に印象的に響く物語です。

今、冤罪や誤認逮捕で喧しいですが、タイムリーにその根深い問題を考えさせてくれます。
と同時に登場人物に絡む切ない「弔い合戦」も描かれていて、あっという間に読めます。
ご一読をお勧めします。

申告書作成中

2013年03月06日
ただ今、所得税の確定申告申請書を絶賛作業中です。
それも、自分のではなく親の分をやってあげてる。

毎度のことながら医療費の領収書をまとめるのが一苦労です。
あちこち引っくり返しだしたので「まとまってなくていいから一括でよこせ」と要求。
サイズ異なる領収書を月別・個人別に並び替えて金額入力。単調だがミスが許されません。

あのねえ、インフルエンザの予防注射はこれ、控除されないんだよね。
アリナミンEXを買った領収書もダメだし、診断書代金もダメなのよ。医療と関係ない。
毎回、注意を促しているのだが、今年もその効果が出てきていません。

それまで集めて医療費の合計が七万ちょっと。これはいかん。
去年は入院とか大きなイベントがなかったから。それは慶ぶべきことだが還付を望むなら、十万円を越さないとならないので奥の手を使うことに。

去年、自分が歯医者に通ったのでそれを足すことにします。
これ、“生計を一にする配偶者および親族”だから医療費控除の対象となる。

医療機関に通う交通費も認められるのでそれも足す。これ、タクシーや自家用車は普通は無理。都営バスや電車ならば大丈夫です。
結果的にかかった費用は100890円となりました!GJ!
時間を置いてから、検算しなおします。往々にして間違えるからね。

で、自分のやつはおよそ五分で作成終了と予想します。
夢の青色申告、そのあこがれは遠い彼方に。

持たざる時代

2013年03月05日
もはやCDなりレコードを競うように買う時代ではないということだな。本もそうだけど。
<引用開始>
音楽配信、聴き放題サービス続出のワケ
突然のブーム襲来である。今、日本の音楽業界では「定額配信」が注目の的だ。

定額配信とは、毎月一定金額を支払うことで音楽が聴き放題になるサービス。海外では人気のサービスだが、日本では普及してこなかった。1曲ごとのダウンロード(DL)販売やCD販売へのマイナス影響を懸念するレコード会社が楽曲提供に消極的だったため、ヒット曲の品ぞろえなどに難があった。

が、ここに来て大手レコード会社が本腰を入れ始めたことで、次々とサービスが立ち上がっている。(以下略)
http://toyokeizai.net/articles/-/13083
<引用終了>
記事ではこの後、無料で音楽配信する「スポティファイ」の登場で締め括っています。
スポティファイとは、登録すると無料で音楽が一定時間聞き放題になるというもの。繰り返し聞くうちにCMが合間に挟まれてきて、その頻度が段々上がっていく。そこから買いたい人は楽曲単位で買うことができる、とするスウェーデン生まれのサービスです。これが日本上陸を虎視眈々とねらっている。
私たちの時代は音楽に接する機会が限られていた。実際にステージを見るか歌番組を見聞きするか、レコード・CDを買うしか方法がありませんでした。
今は、着うただのYOUTUBEなど豊富に聞ける手段がある。お金を払わずとも音質などにうるさくなければ無料でずっと聞けます。

そのことで思い出した。どこかのブログで、スマホで「ボカロ」を聞いている小学生にインタビューした記事がありました。ボカロって、ボーカロイドの略で初音ミクとかが代表的なものです。
インタビューアーは「ボカロのCDは買わないの?」「音質よいものが欲しくない?」と聞いているのですが、小学生の彼女は最後までその質問の意味が理解できなかったのです。

「Youtubeで聞けるからいい」「音質とか言われてもよくわからない」「なぜCDをわざわざ買わなければいけないの?」と反応したそうです。

音楽を聴くニーズはあっても、買うまでにはいたらないんだな。手元で何がしかの手段で好きなときに聞くことができる。この環境は大きいかも。

昨年の10月に違法ダウンロード法案が通過し、失われたとされる正当な売り上げを取り戻したつもりで音楽業界は喜んでいました。しかし半年近く経過した今もCD・着うたとも売り上げが伸び悩んだままです。マーケットをまた読み間違えたね。

数年後には小学生だった彼女も立派な購買見込み客の年齢に達します。しかし意識は業界にとって“望ましい消費者”に変貌してくれるだろうか?そうはならないでしょう。音楽に金を払うという機会は、より少なくなってしまうのではないかと思います。むしろ金持ちの道楽に堕する可能性が、笑い話では済まないくらいあるかもしれない。

これ、全く同じことが書籍にも言えそうですね。大概の本を図書館で読んでしまう私がえらそうに言えた義理ではありませんが。

自信満々の怪しさ

2013年03月04日
一昨日の日記にも書きましたが、案の定の「再逮捕」ですね。
<引用開始>
パソコン遠隔操作事件、片山容疑者を再逮捕

パソコン遠隔操作事件で、警視庁などの合同捜査本部は3日、大阪市のホームページに殺人予告を書き込んだり、日本航空に爆破予告メールを送ったりしたとして、東京都江東区白河、IT関連会社社員片山祐輔容疑者(30)を偽計業務妨害とハイジャック防止法違反(運航阻害)の疑いで再逮捕した。

男性4人が誤認逮捕された一連の事件での立件は初めて。調べに対し、片山容疑者は「身に覚えがありません」と容疑を否認しているという。

一方、東京地検は同日、愛知県内の会社のパソコンから殺人予告が書き込まれた事件について、威力業務妨害容疑で逮捕された片山容疑者の処分を保留とした。同地検は「一連の事件の特殊性にかんがみ、慎重な捜査が必要」と理由を説明し、捜査を継続するとしている。

警視庁幹部によると、片山容疑者は昨年7月29日夜、遠隔操作型ウイルス「iesys(アイシス).exe」に感染した大阪府吹田市のアニメ演出家・北村真咲(まさき)さん(43)のパソコンを遠隔操作し、大阪市のホームページに「(大阪・日本橋の)ヲタロードで大量殺人する」などと書き込んだ疑い。

また、8月1日午後には、同じパソコンから日本航空に「仲間が飛行機に爆弾を持ち込んだ」との内容のメールを送り、飛行中の米国行きの便を成田空港に引き返させるなどした疑い。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130303-OYT1T00456.htm
<引用終了>
再逮捕が強調されているけど、最初の容疑で処分保留となったことは殆ど報じられません。
再逮捕の理由については明かされていないが、検察と警察は立件に自信満々といいます。

でも村木厚子事件のときも「自信がある」と散々吹きまくった末の冤罪だったし、今度も時間稼ぎではないかな。確とした証拠はないと感じられる。三月末までの被疑者との取調べがどうなるか。可視化手段を講じない限り、取調べには応じないとなっている。

それよりも、報じる側の姿勢が問題視されていることにそろそろ気づくべきでしょう。
「無罪であることを証明しろといわんばかりの貴方たちの姿勢には問題がある」と弁護士は会見していますね。警察発表をそのまま横流しするメディアのあり方について問題意識を持つ会社は現れるのか。

先月24日、共同通信社で七時間も配信がストップする事故がありましたが新聞社は大パニックになりました。記事が供給されず、紙面が埋まらないから白紙になってしまうというわけです。本来メディアに求められた調査報道でなく、単なる発表報道に頼るだけの実態がまた分かりました。

ほんとは、大手五社とか要らないんじゃないか。NHKと共同通信で事足りるのじゃないか。
それから、放送・新聞とも、TPPの導入に積極的なようですが、非関税障壁の条項では「通信と放送の規制緩和による自由競争」がはっきり記されています。日本独特の慣行であるクロスオーナーシップもメディアスクラムも否定されている。もし彼らの望むままに進めば、彼ら自身が退場させられるという皮肉な結果が待っている。茹でガエルというか、おめでたいぞ。

過剰抽出

2013年03月03日
昨日夕方、ビデオリサーチ社から電話がかかってきました。視聴率調査の会社ですね。
「本日ご連絡しましたのは、当社のリサーチに協力していただけるかのご確認です」という。

それで思い出した。今から二年くらい前にやっぱり電話がかかってきて「CMのイメージ調査をするから、ご協力いただけないか」とあり、わざわざ先方の会社まで行って、ガソリンスタンドのCMを二時間見させられたことがあった。

そういうことですか?と確認するとそのとおりでございます、という。やっぱりな。今月14日の夜七時~九時に集めるという。

教室のようなところに100人くらい集められ、エネオス、出光、コスモのCMを順繰りに見て、手元のスイッチを押して回答するというやつ。二時間それをやって一万円くらいの謝礼が出た筈。スケジュールが合えばいいバイトになります。老若男女様々な人たちと一同に会するなんて機会、そうはないです。

そこで「いいですよ♪」と軽く承諾。「有難うございます。ではいくつか質問させていただいてその結果でお願いするかどうか決めさせていただきます」。

え?テストするの?勿体つけるなあ。ああ、そうだ。前回もいくつか聞かれたな。無難に答えていれば大丈夫だよな。と思い直します。

「いいですよ。ご質問は何ですか?」

「貴方様および貴方様のご家族で次の仕事に就いていらっしゃる方はいますか?広告代理店、商社、マスコミ、学校。如何でしょう?」

「いません」

「では最近一年間でCDや書籍などを通信販売で購入した経験はございますか?」

「ありません」

では、この一年間で通信販売でサプリメント、いわゆる健康食品の類を購入した経験はございますか?」

「ありません」

「では、この一年間に通信販売で家電品を購入した経験はございますか?」

「ありません」

「有難うございました。少々お待ちくださいませ。・・・。お待たせしました。お時間とっていただきましたが、今回はご対象者に完全合致いたしませんでした。どうもお手数かけまして申し訳ありません。またお願いします」

・・・あら、落ちちゃった。
今回の謝礼は5000円。そう魅力的な話ではないが、選考に漏れればやっぱり腹立ちます。

どこがいけなかったんだろうか?
おそらく最後の設問で家電品を買ったと答えていれば通ったのでしょう。

如何に、派遣のオペレーターに任せているとはいえ、過剰なまでのサンプル抽出です。
ビデオリサーチって電通の子会社と判明して、納得しました。

別件逮捕

2013年03月02日

なんだか苦し紛れな感じが漂います。拘留期限が迫るなかでとりあえずやってみました、と。
<引用開始>
日航機爆破予告で再逮捕へ=PC遠隔操作で片山容疑者-警視庁など
 遠隔操作ウイルス事件で、警視庁などの合同捜査本部は1日、IT関連会社社員片山祐輔容疑者(30)=威力業務妨害容疑で逮捕=が、大阪府の男性のパソコン(PC)を遠隔操作して日本航空に爆破予告メールを送った疑いが強まったとして、ハイジャック防止法違反容疑で勾留期限の3日にも再逮捕する方針を固めた。
 男性は大阪府警に誤認逮捕されており、捜査本部は一連の遠隔操作事件の全容解明を進める。
 捜査関係者によると、片山容疑者は昨年8月1日、ウイルスに感染した男性のPCを遠隔操作し、日本航空に航空機の爆破予告メールを送信。成田発ニューヨーク行きの便を引き返させた疑いが持たれている。
 片山容疑者は同月9日にウイルスに感染した名古屋市の会社PCを遠隔操作し、インターネット掲示板に殺人予告を書き込んだとして、今年2月10日に逮捕された。直後は取り調べに応じ、容疑を否認したが、同月19日以降は調べを一切拒否している。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013030101039
<引用終了>
物的証拠に乏しいこの事件。例の江ノ島の猫映像はどうしたんでしょうか。猫の首にメモリ首輪をつけたというのならその証拠を突きつければいい。でも一度もそうした進展は見られない。猫と戯れていても、はっきり首輪をつけたかどうかわからない。公判を支えられるだけの材料にはなり得ないということなんでしょう。

素人の単なる直感ですが、果てしなく冤罪フラグが立っていると思う。
この事件で一番怖いのが四人もの“自白”が出てきていることです。真実よりも、都合のよい自白を尊ぶ世界ってまずいです。

もうひとつのポイントは可視化。取調べの様子を録画録音してくれなければそれに応じない、と被疑者は言ってるのに検察・警察はこれに正面から取り合おうとはしない。

ないな、可視化しか、ないな。(回文)

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