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「善意のおどかし」

2013年04月18日
世に悪徳の種はつきまじ。わかっちゃいるけど、記事をあらためて見ると、ため息ばかりが出ます。
<引用開始>
医療機器、誇大表現の疑い 「パワーヘルス」製造社 消費者庁、立ち入り

 頭痛や肩こりなどを緩和するための医療機器「パワーヘルス」を全国で製造販売している「ヘルス」(東京都府中市)が、「高血圧や糖尿病も治る」などと効果を口頭で誇大にうたって売り込んでいたことが景品表示法違反(優良誤認)にあたる恐れがあるとして、消費者庁が17日までに関東、関西、九州など全国各地の同社営業所に立ち入り検査に入ったことが分かった。
 こうしたセールストークに同法を適用し行政処分に至れば、2009年9月の同庁発足以来、初めてとなる。

 パワーヘルスは「電位治療器」と呼ばれ、本体につないだマット上に横になるなどして、症状をやわらげるとされる。薬事法に基づき「頭痛、肩こり、不眠症及び慢性便秘の緩解(かんかい)」とのみ広告することが認められている。
 ところが、関係者によると、同社は販売員に対し、客に効果を説明する際、頭痛や肩こりのほか、糖尿病や高血圧などさまざまな病気が「治る」と断言するよう指導。高齢者を店に集め、体の不調を聞き取るなどした上、「治る」と約束するようなセールストークを繰り返していたという。

 朝日新聞が入手した同社の販売員用マニュアルには「PH(パワーヘルス)でどうして治るのか」「どのように治るのか具体的に」などと記されている。

 こうしたセールストークは証拠が残りにくいが、消費者庁は、組織的に行われていれば景品表示法違反にあたる可能性が高いと判断し、調査に乗り出した。

 ヘルスは1978年設立。本社以外に全国15カ所に営業所がある。パワーヘルスは3機種あり価格は1台50万円前後。過去10年間で約18万台を販売し、11年は2万5078台売った。厚生労働省によると、11年の家庭用電位治療器の出荷台数は6万3836台で、同社が約4割を占めた。
 ■ひざ痛も動脈瘤も「治る」「治る」
 「ひざの痛み、パワーヘルスで治りますよ」
 昨年5月、関東のヘルス店舗。女性販売員は、集まった高齢者らへの説明で「治る」というフレーズを約15分に17回繰り返した。最後に体験者のビデオを上映。73歳の女性は脳の動脈瘤(りゅう)が治ったと紹介し、「頭に出来た動脈瘤。とれるんですよ」――。朝日新聞が入手した映像には、販売員がヘルス側のマニュアルに沿って売り込む様子が映し出されていた。

 「50日キャンペーン行程表」と題されたマニュアルには、誇大表現を指示する文言が細かく記されている。〈3日続けると必ず治るのが分かる〉との文言の横には、〈(断言、反復、確認)〉と付記。〈(2日目より決めつけ、誘導)〉などの表現もあった。
 関係者によると、同社は各地で店舗を数カ月~数年単位で借り、地域の高齢者らを口コミなどで集客。約30分の「無料体験会」を1日数回開き、売り上げが頭打ちになると別の地域に移るという。
 近畿地方で販売員をしていた女性は、「パワーヘルスを使わないと病気が悪化する」と強調するよう指示されたと証言。実際、マニュアルには「おどかし」という表現が複数出てくる。女性は「もっと悪くなると認識させないと、購入につながらないと上司に指導された」と話す。
 ヘルスも所属する日本ホームヘルス機器協会は自主基準で、セールストークでの「誇大な表現」や「薬事法に基づいて承認または認証された以外の効能・効果は言わない」としている。
 (小川直樹)
 ■「商品に自信持たせるため」
 ヘルス側の話 販売員には確かに「治る」と言うよう指導したが、販売員に商品への自信を持たせるためだった。これは(昨年亡くなった)先代の社長の方針で、現在は改善されてきている。また、販売員向けのマニュアルにある「おどかし」は、あくまで(体の不調の)重大性を認識してもらうため。「善意のおどかし」という意味で使っていた。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201304170808.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201304170808
<引用終了>
最後の「善意のおどかし」という言葉に絶句。なんだそれ?なんでも「善意」をつければ通ってしまうじゃないか。語頭に善意をつけようがつけまいが、おどかしは脅迫、明らかな犯罪なんですよね。

しかも、死んだ先代社長の方針だったとか逃げ回りやがって。卑劣きわまりないですよ。

拙宅の近くでも、この手の販売業者がたまにきます。マンションの一階のスペースを三ヶ月間だけ借り切って、無料でパンとか配って近所の高齢者を呼び込む連中です。
無料だと問題があるから、と100円で無塩パンを一斤とか分けることも。無農薬たまご、パン、自然食品の味噌、醤油を格安で販売。しかし、それを買うためには販売業者のありがたい話を一時間ほど聞かなければなりません。それが一ヶ月近く続く。本番はここからで、磁気ゲルマネックレスとか、浄水器とか霊芝とかアガリクスだのを、それはそれはいい値段で売り出す。
しかも「買うのは皆さんの自由ですよ」ということは付け加える。しかし、ある程度まで話を聞いてしまうと「こんなに時間を使わせてしまった」「熱心にこちらの心配をしてくれているじゃないか」と自分を納得させる理由をめいめいが見出して、購入してしまう人が何割かは出てくる。この人たちの出現を業者は粘り強く待っているわけです。

もっとも、何度も同じような業者を迎えている住民も、経験値があがっている。無塩パンや無農薬野菜は入手しても、本丸の商品には決して手を出さないで過ごすツワモノも数が多くなっています。うちもそのくちです。どちらが最後まで逃げ切れるかという一種のチキンレースの様相を呈してもいるのですね。高齢者であっても都市部住民は、それなりに鍛えられていますからね。

“顧客≒カモ”の成長があればこそ、実際の販売現場ではこうした強引さが目立っているかも。
消費者としては、その事実を喜ぶべきか憂うべきなのか、悩ましい日々が続きます。

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