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乱闘要員

2013年06月14日
大治町という名が目を惹きました。会社の先輩で住んでいた人がいます。名古屋の西隣ね。
<引用開始>
愛知・大治町長が酒気帯び容疑 元プロ野球中日選手

 愛知県警津島署は13日、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで、元プロ野球中日の選手、コーチだった同県大治町の岩本好広町長(53)を摘発した。

 同署によると、13日午前7時35分ごろ、大治町花常中切の町道で、交通事故抑止キャンペーンのビラ配りをしていた署員が、登庁途中で自家用車を運転していた岩本町長を呼び止め、窓越しにビラを渡そうとした。

 顔が赤く酒臭かったため、署員が呼気検査を実施。基準値を上回るアルコールが検出されたので、交通切符(赤切符)を切った。「酒を飲んだ」と認めているという。

 岩本町長は同町町議などを経て、2010年に町長に初当選、1期目。
http://www.47news.jp/CN/201306/CN2013061301001127.html
<引用終了>
53歳にしてはちょっと老けてるな、が第一印象。還暦過ぎてそうに見える。なんとなく荒れた生活をしている様子がうかがえます。
飲酒運転で挙げられるのこれで二回目なんですってね。町議会議員をやっているときに検挙されている。議員同士で乱闘騒ぎもあったという。
選手としては聞き覚えがありませんでしたが、星野仙一が中日監督時代にコーチとして仕えていた。どうも乱闘要員として期待されていた節があります。「闘将」星野の下支えをしていたということかな。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A9%E6%9C%AC%E5%A5%BD%E5%BA%83

町長選では、町民税減額と町長給料減額を公約にしながら、いざ町長になると前言撤回したというまことに潔くない態度をとった。
こんな人でも町議会議員から町長まで登りつめられるのか。
中日ドラゴンズ出身というのは名古屋では金看板なんですね。

やはり、過ぎた身びいきはよろしくないようで。

国際教養大学

2013年06月13日
秋田県に国際教養大学という公立大学があります。講義・ゼミなどの殆どを英語で行い、一年間の留学を必須としている変り種です。グローバル化対応ということで耳目を集め、卒業生は有名企業から引く手あまたといわれてます。
<引用開始>
企業からは「使いにくい」の声も……。“エリート養成校”国際教養大学の問題点

就職難が続くなか、全国から注目を集めている国際教養大学。英語教育の過酷さは折り紙つきだが……?
就職率ほぼ100%を誇る、秋田県の国際教養大学(AIU)。卒業生の就職先には有名企業がズラリと並び、就職難が続く今、全国から注目を集めている。そんな驚異の大学だけに、在校生たちの学生生活もちょっと普通とは違うようだ。

AIUでは1年次から「英語集中プログラム(EAP)」というカリキュラムが存在し、このプログラムを修了しない限り進級できないという厳しいルールが存在する。また、日本人学生も留学生も、初年度は全員、大学の敷地内にある「こまち寮」で生活することが義務づけられており、約7.5畳の狭い部屋に原則ふたりで入居しなければならない。さらに、その多くは日本人と外国人留学生の相部屋になるという。

ハードルが高すぎるような気もするが、学生たちからは、さほど不満の声は聞こえてこない。

「共同生活は学ぶことが多い。同居人とは入居の際にルールづくりをして、掃除当番とかトイレットペーパー補充の順序とか、トラブルの種になりそうなことを明文化しておく。進級したら、やはり敷地内にある学生用のアパートに引っ越すんですが、ここも基本は相部屋。ほとんどの学生は留学の時期を除いて、ずっと学内で暮らすことになるんです。ですから、ここでは勉強だけでなく人とのコミュニケーション能力も磨ける」(関東地方出身・3年生男子)

AIUでは卒業までに、1年間の海外留学も義務付けられている。加えて、こうした外国人留学生との“草の根交流”によって、グローバルに活躍するために必須のコミュニケーション能力が鍛えられるというわけだ。

しかも、大学があるのは秋田の山間部。遊ぶ場所も限られ、女子学生と合コンや性愛にふけることもない。必須となっている海外留学も成績順で留学先の希望が通るため、みんな人一倍、勉学に励む。勉強中心の学生生活を送るAIUの学生たちが、企業の目に理想の人材と映るのも道理だ。

しかし、人材コンサルタントの常見陽平氏は、こう疑問を投げかける。

「大学側のカリキュラムは魅力的ですけど、就職率や偏差値だけが強調されて伝えられるのはなぜか。中身は本当にそれ相応なのでしょうか。例えば、『教養教育』と言いながら、英語での授業にこだわるあまり、授業内容で教養を深められていないという声もある。グローバルな人材って、英語だけじゃないでしょう。これだけ勉強させて、研究者が生まれないのも謎です。あと、気になるのはやはり都市との距離。東大のトップ層の学生がいまだに優れていると評価される理由は、常に企業や社会人との接点があるから。要は、社会に揉まれて成長するのです。AIUの学生は、そこが心配。実際に企業側からは『使いづらい』という手厳しい評価もある」

この春に4年間勤めていた企業を退職したというある卒業生は、「自分のほかにも日本企業の古い体質と合わずに会社を辞めた人間は少なくないし、みんなが英語を生かせる仕事をできているわけではない」と漏らす。学生時代にムチを打ち続けてきた弊害か、大学に戻りたいと口にするOBも多いとか……。

AIUでの学生生活が、一般的な日本の大学生のそれとは異なることは確かだ。だが、まだ創立9年のAIUは、社会に人材を輩出して5年にすぎない。企業側のAIUの学生に寄せる期待はさておき、彼らが社会に出て本当に使えるのかどうかは、今後の卒業生たちの活躍ぶりが教えてくれることだろう。
http://wpb.shueisha.co.jp/2013/06/12/19752/
<引用終了>
秋田市というとたしか海に面していた筈。大学は空港の近くというからそっちかなと調べてみたら、かなり山奥にあるんですね。雄物川の河口沿いにあった空港は移転していて大学の近くにある。移転した空港の近くにこの大学が立地されたということなのでしょう。外に開いていくというグローバル化を見越して。(土地が安いからかもしれないが)

この学校、前から気になってはいましたが今回の記事と常見陽平のコメントを見ていて思いついたことがあります。

これ、第二の筑波大学を作りたかったんじゃないのか?そう思ったのです。

筑波大学は、私が高校生だった頃に開学しました。前身は東京教育大学。昔の師範学校ですね。ここを改組して豊島区大塚から茨城県にキャンパスを移転させた。つくばは、市にもなってなかったんじゃないかな。

これまた辺鄙なところに作ったなと思いました。今のつくばエクスプレスなど影も形もなく、常磐線で荒川沖あたりからバスかタクシーで通うというスタイル。
大学では、学生寮を完備して勉学に勤しめる環境づくりに熱心でした。たしか学生結婚用に、夫婦専用の寮まで設けていた筈です。
至れり尽くせりなのですが、別の一面もこの大学にはあった。
学生による自治を認めない。自治会は作らせない。各種のサークル活動は届出と許可が必要。学生集会のようなイベントはキャンパス内で禁止する。世に言う管理教育の先駆けともなったのです。
都会から距離があることで、そうしたことを可能にしようと企んだところもある。

当時は「東のつくば、西の京産」などと呼ばれましたっけね。

前身の教育大が学生運動で「荒れた」ことを反省して、新しい大学では徹底的に管理しようという思惑が大学当局側に見られましたね。

学長だった福田信之は、ゴリゴリの反共として有名。サンケイの「正論」などに毎回記事を書いていたいわば〝札付き”でした。勝田吉太郎、香山健一、西義之、黛敏郎等とともに。そういえばサンケイ自体が財界の意向を受けて出来たメディアです。
そして国際教養大学の前学長だった中嶋嶺雄の名前もその中にありました。
今年亡くなりましたが、反共で中国に対して懐疑的な視点を持ち続けた人でしたね。

学生運動こそ殆ど無くなってしまったが、辺鄙な立地、グローバル化、管理教育といった性質はそのまま筑波大学が持っていたものでした。
権利を求めて闘争する学生ではなく、利益を求めて止まない企業戦士を作り出そうという一部からの期待に応えようというわけかな。

社会との接点や揉みあいは絶対に必要ですよね。インターンといった形式だけではなく。
純粋培養の危険性について、この大学はこれから私たちに教えてくれるかもしれません。

世襲失敗

2013年06月12日
住んでいる選挙区に、今夏の参院選を目指していた元議員がいます。昨年の衆院選にも出馬していたが、自民党に吹っ飛ばされて議席を失いました。
<引用開始>
中津川氏が出馬見送り 日本維新、参院比例
 日本維新の会が夏の参院選比例代表候補として擁立すると発表していた元衆院議員の中津川博郷氏(64)が出馬を見送ることが11日、日本維新関係者の話で分かった。

 中津川氏は取材に出馬見送りを認めた上で「候補者としてではなく、党を支援する側に回る」と理由を説明。「共同代表の橋下徹大阪市長による従軍慰安婦発言の影響などを受けて判断したわけでない。むしろ評価している」と話した。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130611/stt13061112490001-n1.htm
<引用終了>
この中津川という人、区内周辺で学習塾をやっている人なのですがもともと民主党の支援を得て比例で当選しました。昨年の逆風で民主を離脱して維新に加わった節操のない人です。しかももともとは札付きの極右。だから維新に入るのは当たり前の流れでした。
拙宅周辺にも、あの不快な石原慎太郎や橋下徹とともにご尊顔のポスターが散見されます。
出馬見送り。なんだかんだいってるが、橋下の失言で勝てないと踏んだのでしょう。
欲と二人連れか。政治思想的に極右な人たちは情理を超えたところで連帯しているものだと私なんかは思ってます。
義に生きる、選挙当落に一喜一憂せず、の筈なのだがけっしてそうでもないんですね。
潔くないな。国士気取りは口だけか。

この人、もともと区議会議員から都議会議員を経て衆議院議員バッジをつけてました。
で、この人の息子さんってのが今、区議会議員をやってたんです。で、今月の都議会議員選を目指して、ここ一ヶ月ほど拙宅周辺を車で回ってました。

「日本維新の会、なかつがわです。石原慎太郎・橋下徹の維新の会でございます。このたび都議会選挙に出馬させていただきました。現在、中津川の掲げる意見をお配りしております。どうぞお手にとってご覧ください」

この人、いわゆる辻立ちをするのではない。自分の公約を紙にまとめたので読んで欲しい、家から取りに来いと回っていたのですね。はじめは何様かと思いましたよ。

そうこうするうちに橋下の発言がありました。紙を取りに来い、という不遜な手法で不人気だった彼はさらに不利になってしまいました。
ここ二週間ほど、そういえば選挙カーが来てないなと思っていたらなんと親父に続いて選挙見送りを発表していたのでした。

ご支援くださっている皆様へ
http://ameblo.jp/m-nakatsugawa/

あえなく世襲失敗。
体調不良を辞退の理由にしております。

こういう謝罪めいた文章って難しいですね。
でも、書きなれない人はきまって長々ととりとめなく、したためてしまいがちです。
言葉は独り歩きする。そこに不実とホンネを見出されてしまうというのがわからない。

たとえば“断腸の思い、無念で仕方ありません”ってブログにはあります。
断腸なのに、無念という余裕は一体どこからくるのか?
とりあえず、言葉はつくしてみたよ、ママン!とかそんな心持ちかな。

彼の顔をポスターで見るたびに、ワニを想起します。獰猛な顔立ちですね。
これ以上、不快な思いをしないで済みそうでよかったです。

牽強付会

2013年06月11日
オバマと習近平との会談について、日本メディアの報道の量が物凄く多いです。のべ八時間話しただの、会食の様子や散策での会話、令夫人の装いにいたるまで細かくどうでもいいことまで知らせてくれます。
ただ、その視点には明らかなバイアスがあると感じられる。強かな中国相手にアメリカが譲歩しやしないか、力関係がどう変わっていくのかのような憶測が“専門家”の分析によって有難く論じられる。
中国は油断ならない敵であり、民主主義の代表者たるアメリカは易々と妥協することはないだろうといった論調が多いのですね。ニュースウォッチ9や報道ステーションをはじめ、朝やお昼のワイドショーも大体そう。対峙する両大国には親密になって欲しくないのだといわんばかり。そこにはある種の脅えとか悲鳴のようなものが感じられます。オミットされる恐怖。日米同盟堅持を態度であらわし、様々な譲歩しているのに、どうしてこんなにツレないのかというところでしょうか。ドラえもんに喩えると、ジャイアンから、今後は庇護しないと一方的に宣言されたスネ夫みたいなものかな。
今こそ、自立のチャンスでもあるのに。二大国に挟まれた小国って、巧妙に外交の舵取りしていくところが少なくないんですけどね。インドと中国に挟まれたネパールとか実に上手い。見方を変えれば、アメリカ・中国と北朝鮮にもその関係が当てはまると思います。

自前で、自分の頭で考えていくしかないのにそうはしない。自分にも似たような経験がありました。
数年前にインターンの面倒を見たことがあります。ランチ時で、たまたま未成年者の凶悪事件に話になり、社会全体が荒んできていると彼らは言いました。『凶悪な殺人事件が増えていますよね。未成年者によるものが』と言ったので「戦後しばらくから30年代くらいにかけての時期よりかなり減ってきているんだよ」と話を添えました。決して増えてはいない。そう感じさせる要素は別にあるよ、と。
ところが「いえ、でも増えてきているんですよ。やっぱり」と断定してきたのです。根拠は?と尋ねてもとにかくそうなんです、という一点張りになりました。もう、見たいことしか見ない。自分が思いたいことのみが真実になる、という感じでとりつく島がありませんでした。あれでは社会に出るときに大変だなと思いましたよ。狭い範囲の判断が全ての基準になる。もうすこし広いところで関心持ちましょうよって。

目線

2013年06月10日
毎日、集合ポストには様々なチラシやDMが投函されます。最も多いのが『売れ』というDM。
今朝も大京リアルドなる会社から、こんなチラシが投函されました。

<株式会社大京リアルド門前仲町店と申します。
たびたびのご案内失礼いたします。
弊社の取引法人より、リフォーム事業拡大に向けて「複数物件まとめて購入したい」という希望を受けております。
さしあたって、リフォームのモデルルームとして利用し、将来は運用目的とのことで、居住用に探しているお客様とは“価格条件等の基準が異なります”。
なお、本書面によるご案内は、購入者サイドの希望条件を踏まえ、弊社独自の目線で選定した建物にのみ個別送付させていただきました。
事業目的ですので購入資金は全額キャッシュにて準備しています。本事業は昨年度にも複数件の実績があるため、即日の回答・結論ができるそうです。ご事情によっては、即日現金化もご相談いただくことが可能です。
マンションのオーナー様におかれましては「ある一定の金額以上ならば、売却検討しても良い」という投げかけでも全く問題なく対応ができます。>

“事業目的で普段より高く売れるから、お金が欲しい人は連絡してくれ”というわけです。
モデルルームとして活用で将来は運用もしていく、なんてそんな住人が歓迎されると思ってるのかね?うちの管理組合はそれはそれは厳しいぞ。
それはともかく、私が気になったのは「目線」という言い方です。大京は従業員教育ってまともにやってないんだろうな。

それこそ「上から」目線での物言いに聞こえますよ。弊社独自の視点とか観点でないのか?ま、内容も「わざわざお前のところを選んでやったんだ」というものなので、期せずしてホンネが文言に出たってとこですかね。

大京って今は違うのだろうがライオンズマンション黎明期は酷い会社です。
営業マンは朝八時から夜十二時まで営業勧誘電話にかかりきり。受注がなかなか取れないと「全員起立!気合を入れて電話しろ!」と立ったままで営業電話を各家庭にかけるのだそうです。左手を受話器にガムテープでぐるぐる巻きにされて、ずっと話し続けることを強要してくる。疲れた営業マンが117とか177とかにかけて休んでいるとわかると、クリスタルの灰皿を思い切り投げつけてくる。そんな営業スタイルが少なくとも80年代後半まで実在しました。
大京に勤めていたことのある知り合いに聞いたので間違いのない話です。
その後、一念発起した彼は大京を辞め、過酷な勤務実態を「噂の真相」に話して記事にさせました。社内は大騒ぎになったそうで、犯人探しも行なわれましたが彼は逃げおおせました。

そんな歴史を知っているので、やっぱり変わらないんだなとあらためて納得した今朝です。

なだいなだ

2013年06月09日
なだいなださん、亡くなったのか。
<引用開始>
なだいなだ氏死去、鋭い文明考察とユーモア

精神科医の体験に裏打ちされたユニークな文筆活動で知られた作家、なだいなだ(本名・堀内秀=ほりうち・しげる)さんが亡くなっていたことが8日分かった。

83歳だった。

慶応大医学部卒。フランス留学後、同大病院などに勤務。その一方、同人雑誌「文芸首都」に加わり、「海」などで6度、芥川賞候補になった。スペイン語で「無と無」を意味する「なだいなだ」のペンネームで小説、エッセー、批評などを発表。鋭い文明考察とユーモアあふれる文章で、幅広い執筆活動を続けた。作家で精神科医の北杜夫さんとの親交も深く、医師としては、日本のアルコール依存症研究の先駆者だった。

 1969年、「娘の学校」で婦人公論読者賞。70年、「お医者さん」で毎日出版文化賞。フランス人の妻との間に生まれた娘たちに人生を語りかけた「パパのおくりもの」や「人間、この非人間的なもの」「権威と権力」「老人党宣言」など多数の著書がある。
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20130609-OYT1T00220.htm?from=main7
<引用終了>
著書では「権威と権力」だけ読んだことがあります。いかにもフランスっぽい、洒落の利いた本だと思いました。
後年、本田技研に頼まれて講演を仲介したことがあり、ご自宅に連絡したことがあります。
電話するとしばらく鳴ってから「はい・・・」と面倒くさそうな声が出ました。
「あのう、なだいなだ先生のご自宅でよろしいでしょうか?」と問います。
「・・・・はい、そのようです」。とてものんびりした声です。

「そうですか。あの、なだいなだ先生はご在宅でいらっしゃいますか?」と畳み掛ける。
「はい、おります。わたしが、なだいなだです」とスローモーに話されます。
文字にあらわすと「は い 。お り ま す 。わ た し が、  な   だ   い   な   だ       で す。」
蕎麦なら、伸びちゃうよ。

独特の感性を持った方であることがよくわかりました。企業で講演することは殆どないので当初は難色を示されたのですが、先方のお話を聞きたいという熱意を電話口で懇々と説いて、了解をもらいました。
30分くらい電話で話していたと思います。返答の言葉が、長いのですよ。
「どんな話を す  れ  ば  よ  い  の  で  す  か?」
「は い。   ・・・わ   か   り   ま   し   た」

大丈夫かなと思いましたが、なんとかつなぐことができました。
そして、埼玉県朝霞にある本田技術研究所のエンジニア相手に、講演してもらったのですが意外なことに物凄く評判が高かったのでした。

きっと波長があったのだと思います。

合掌

すごい人のすごい話

2013年06月08日
荒俣宏著「すごい人のすごい話」(イーストプレス)を読了しました。
<引用開始>
荒俣宏氏が、どうしても話を聞いてみたかった15人の「すごい人」たち。渋滞、演歌、建築、オランウータン、死……生涯のテーマを持ち、探究の道を行く賢人たちの口から語られる「すごい話」の数々には、荒俣氏も「聞けば聞くほどよく分かる」と思わず脱帽。自ら考案したやり方でもって問題を読み解く15人の賢者たちと荒俣氏の“元気の出る歓談”は、暗い話題の多い昨今の日本を照らす一筋の光となり得る――「生の言葉」が詰まった一冊。
http://www.eastpress.co.jp/shosai.php?serial=1723
<引用終了>
読んでいて大変に興味深かったし、新たな発見もあり、感動もさせられました。
荒俣宏が対談した相手は次の15人です。

第1章 新しいからおもしろい、未知と未踏
1 竹村公太郎さんと楽しむ土地からの発想
2 西成活裕さんと体を張って実験する渋滞学
3 高田礼人さんと追跡する「変わり者」ウイルスの戦略
4 板見智さんと検証するハゲの噂
第2章 知れば知るほどすごい、日本の底力
1 鈴木一義さんと発掘する幕末大名の幅広い知性
2 林公義さんと推理する天皇陛下の自然学
3 船曳建夫さんと聴き惚れる演歌の神髄
4 町山智浩さんと解析するコミック王国アメリカの影響力
第3章 生き物は生き物に学べ、生命の叡智
1 鈴木晃さんと発見するオランウータンの高度な社会
2 小松正之さんと誇る日本人の深いクジラ愛
3 福岡伸一さんと再確認する生命の無常と有情
4 浜辺祐一さんと覚悟を決める「人の死に方」
第4章 挑戦して悔いなし、人生の壁と坂
1 迫慶一郎さんと乗り込む中国での街づくり
2 四至本アイさんと突破する近代日本の大きな障害
3 早坂暁さんと白装束で巡る死出の旅路

「帝都物語」で有名な荒俣ですが、それ以前にも面白い本をいろいろ出してます。私は彼の著作を40冊ほど持っていますが特に「本朝幻想文学縁起」「理科系の文学誌」など、工作舎から出している著作は好きです。

対談相手に選ばれた半分の人たちは今まで知らなかったです。しかし15人全員の話が、それぞれに尖がっていて実に面白い!一冊の本から千変万化の装いを見せられる思いです。

船曳建夫、どこかで聞いた名前だなと思ったら「知の技法」シリーズ編者でした。東大出版会の三冊全て持っていた。大昔に買ったままで忘れていた。町山智浩は読む前から面白いと想像できたし、迫慶一郎の中国での活動は現在の状況を考えると大きな示唆に富んでいます。
そして四至本アイさん。四至本という特徴ある名前が引っかかった。もしかして・・・。予想したとおり、あの大伴昌司のお母さんです。36歳で身罷ってしまった怪獣博士だ。現代でいうと誰にあたるのだろう。小松左京がもう一人いるともいえるし、メディアプロデュースの先駆けという点なら、秋元康にも通じる。いや、もっと大きなアイコンだろうな。

大伴昌司、円谷英二、小松崎茂・・・。我々の精神の一部を間違いなく創っていますよ。
四至本さん自身も凄い人だなと納得。102歳の大往生とはいえ、今年一月に亡くなられたのは本当に惜しい。

ラストの早坂暁。意外だった。こんな人だったのか。個人的には「天下御免」の人でスルーしていた。あれは毎週見ていました。出演者のサイン会まで行った。わざわざ渋谷のNHKまで出かけた。

「天下御免」だけじゃないんだ。
「夢千代日記」「花へんろ」どうして描かれたのかがよくわかりました。
“妹”の春子さんとのエピソードでは不覚にも泣いてしまった。お遍路の話も感動的。あれは諦念と再生の物語だったんですね。

15人それぞれが魅力的。持っている能力も凄いけど、人格がいいんですね。
しかも、それを引き出す荒俣宏の該博な知識と接する態度もよいです。博覧強記を絵に描いた人だけど、とにかく謙虚な聞き役に徹している。そういう姿勢がそこまでの知識を蓄えさせたのだとわかります。

こういう本から始まる。これで興味関心を持って15人の著作をまた読もうと思うのですね。
文句なしに、ご一読をお勧めします。

ロイヤリティ

2013年06月07日
これ、余計に企業の活力を削ぐことになってしまうんじゃないかな。誰が留まり続けるんだろうか。
<引用開始>
社員の発明、会社に特許権 知財戦略案に帰属先変更方針

 安倍内閣が7日に閣議決定する「知的財産政策に関する基本方針」が明らかになった。企業の研究者ら従業員が仕事で発明した「職務発明」について、現在は従業員側にある特許権の帰属を見直し、企業への移行を検討する方針を盛り込んだ。来年度中の特許法改正も視野に入れ、検討を進める。

 基本方針は、今後10年間の知財戦略の方向性を定めたもので、安倍政権の知的財産戦略本部(本部長=安倍晋三首相)がまとめた。7日の閣議決定を経て、14日にまとめる成長戦略にも反映させる方針だ。

 現行の特許法では、特許権は発明した従業員に帰属し、企業側に譲り渡せば、「相当の対価」を受け取ると規定している。基本方針では、従来の仕組みを抜本的に見直し、特許権を(1)企業に帰属(2)企業か従業員のどちらに帰属させるか契約で決めるとの2案を明記。後者の場合も、従業員の立場は弱く、特許権の企業保有に拍車がかかりそうだ。
http://www.asahi.com/business/update/0607/TKY201306060511.html
<引用終了>
この帰属問題、日亜化学と中村修二の青色ダイオードを巡る争いあたりから始まりましたが、報じられた内容が正しいなら、あまりにも企業寄りで偏った裁定なんじゃないか。知財とかパテントとかがこれで増えていくとは到底思えないです。確か特許件数は中国に抜かれたのではなかったか。

背景には、人の評価という大きな問題があるんですよね。終身雇用という原則が護られている限り、生み出した社員もいろいろ不満はあっても、それを呑み込むことができた。でも今はそうではない。雇用にも昇給にも期待するな、身分も不安定に甘んじろ、いつでも取替え可能な状態にいることを覚悟しておけ、切られても恨むな、会社で知りえた秘密は漏らすな、ついでに経営者の俺に感謝しろ、こんな理不尽なオーダーですもの。企業へのロイヤリティは下がる一方です。

人材がコンパチブルに変わったことで、属人的な知見や情報をなるべく企業側に留めておこうという試みなのだろうが、なんとも寂しい話ですね。何のための組織なのかがどこかに飛んでしまってます。

いろんなやつがいるから面白い組織になるのに。活力がまた損なわれる措置だと思いますよ。

新テスト

2013年06月06日
また、変えるつもりですか。こういう変更ってうまく行った試しがない。受験産業を喜ばせるだけです。
<引用開始>
センター試験廃止へ 文科省、複数回の新テスト検討
 文部科学省は5日、大学入試センター試験を5年後をメドに廃止し、高校在学中に複数回受けられる全国統一試験「到達度テスト」(仮称)を創設して大学入試に活用する検討を始めた。大学志願者の学ぶ意欲を引き出すことで高等教育の質を高め、国際社会で活躍するグローバル人材の育成につなげる。1979年に始まった共通1次試験以降、1回の共通テストが合否を左右していた大学入試が抜本的に変わることになる。

 政府は大学の教育・研究機能の強化を成長戦略に盛り込んでおり、入試改革はその大きな柱となる。高校側が新たなテストへの対応を迫られるほか、受験ビジネスにも影響を及ぼしそうだ。

 90年にスタートしたセンター試験は共通1次と同様に年1回の実施。受験生を1点刻みでふるい落とす手段として使われ、基礎学力を測るという当初の目的が薄れているとの批判があった。政府の教育再生実行会議(座長・鎌田薫早稲田大総長)が6日から具体的な内容を協議。9月をメドに、到達度テストの導入を含めた新しい大学入試のあり方を安倍晋三首相に提言する。

 到達度テストは高校2年生以上の希望者を対象に年2~3回実施する。フランスの大学入学資格試験「バカロレア」を参考に、難易度の異なる3種類程度のテストを用意する案が浮上しており、受験者は卒業後の進路などに応じてテストを選ぶ。

 大学への進学を希望する高校生は志望先に出願する際、最も良い成績を提出する。大学はこれをもとに受験生を選抜。必要に応じて、筆記や面接などの2次試験を実施し、多面的な評価で合否を判断する。

 文科省は早ければ5年後の導入を見込んでいる。これと合わせて現行のセンター試験は廃止する考えだ。高校卒業程度認定試験(旧大検)の位置付けや浪人生の受験方法は今後検討する。

 大学側には年1回のセンター試験と比べ、受験生の基礎学力を正確に把握できるメリットがあるが、高校側からは反発もありそうだ。高校の施設が試験会場となることが想定され「公平性が保てるのか」などの声がある。中高一貫校が有利なカリキュラムを組む可能性もあり「学校の序列化がさらに進む」との懸念も根強いとみられる。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0505N_V00C13A6MM8000/?dg=1
<引用終了>
もう、難易度の異なるテストを用意するって時点で、万人のためのものではないとしれますね。
結局は社会格差≒学力格差を固めていく作用をはたらかせてしまうのではないかって思います。

私が受験したのは40年近く前ですが、その翌年から「全国共通一次試験」が始まることになり、大混乱のなかでの受験でした。それまでは私立が三科目、国立で五科目で済んでいたものが、五教科七科目を満遍なく勉強しなければならなくなり、今年合格できなかったら大変なことになるぞと戦々恐々としたものでした。
本試験の二年前に、高校二年だった私たちはこの共通一次試験の模擬試験を受けさせられたことを思い出します。殆ど初めて目にするマークシート。勉強そっちのけで、いかに綺麗にはみ出ることなくシートを黒く塗り潰すか、そんなことばかりに腐心していた記憶ばかり蘇ります。

あの模擬試験は全国一斉だったと思う。惨憺たる点数結果など、もう思い出したくもないです。1979年からの導入と正式決定し、77年三月に卒業の自分たちのチャンスは浪人を含めても二回だけ。一浪の間に決めておかないとダメだと、大騒ぎしてました。

でも、共通一次試験は基本的に国公立受験者に関係するテスト。私立文系の私には本来、何にも関係ない筈なのになぜかビクビクしていました。今のようにインターネットもなかったので、口コミとか噂が尾ひれをつけて、小さくない不安を煽っていたのだと今になって思い知ります。

今度の場合もいろいろな思惑や憶測から流言飛語が広がるのでしょうね。私が気に入らないのは受験当事者でもなんでもない大人たちの都合で物事が全て決められていくこと。ことに教育となると張り切る人が多いですね。出来なかった自分からの復讐のつもりなんでしょうか。新しいテストが決まったのなら、その責任者も同じように受験して採点結果を公表くらいしたらどうですか。「私でこのくらい取った」って証拠はそれなりに意味があるし、重いと思うんですがね。

呼び名

2013年06月05日
サッカーはドキドキでした。この団地では八割の家庭が見ていたようです。拙宅もBS1のほうで視聴してました。
<引用開始>
日本W杯決定:ザック監督「選手に感謝」 一夜明け会見
サッカーの2014年ワールドカップ(W杯)ブラジル大会に5大会連続5回目の出場を決めた日本代表は、熱戦から一夜明けた5日、さいたま市内のホテルで会見した。アルベルト・ザッケローニ監督は「W杯出場を決めてうれしく思う。選手なしでサッカーは成り立たない。選手に感謝したい」と語り、W杯切符を手にした喜びを改めてかみしめた。
4日夜、埼玉スタジアムで行われたW杯アジア最終予選で、B組首位の日本はオーストラリアと1-1で引き分け、通算4勝2分け1敗の勝ち点14とし、開催国ブラジルを除いて「世界最速」でW杯出場を決めた。
http://mainichi.jp/sports/news/20130605k0000e050218000c.html
<引用終了>
試合が膠着状態だなあと思って、ベランダに洗濯物の乾き具合を見に行った際にオーストラリアのゴールが決まりました。その瞬間、隣と上下階などから「わー!」と同時に声がしてビックリしました。
皆見てたんだ、ってあらためて実感です。
その後、あのPKが決まって安堵しました。勝たなくても、負けなければよいのです。

選手のインタビューを昨日今日と聞いていて、おやっと思ったことがありました。お互いを呼び合うときの呼び名に共通の要素があるようです。
本田が香川を呼ぶときは「シンジ」。逆に香川が本田を呼ぶときは「ケイスケくん」となるんですね。
年齢は二つ本田が上。体育会的な感覚でいえば「本田さん」もしくは「ケイスケさん」と呼ぶものだと思ってたが「くん」づけです。それだけ親しい感覚なのか。「さん」だと遠くなってしまうのかな。
試合中に呼び合うときは敬称なんて気にかける暇はないんでしょうけれども。

ところが本田が今野を呼ぶときは「今野さん」。遠藤を呼ぶとき「ヤットさん」。長谷部には「ハッセさん」となる。五つ以上年が上になると敬称に「格上げ」されるのだろうか。それとも今野や遠藤には「くん」呼ばわりするのが憚られる雰囲気があるのでしょうかね。
ところが吉田麻也の場合はフレンドリー。五つも上の川島に対して「エイジくん」と呼んでます。

年上が同い年以下を呼ぶ際は名前の呼び捨てですが、年下が上を呼ぶ場合にバリエーションがあるようです。

野球だとそういうことはない。同輩以下は苗字か名前で、先輩には「さん」づけが基本になってます。
「くん」づけを許さない空気があるんでしょうか。勿論、硬直しているとかそういう印象づけはしません。競技特性も歴史も違うので、それぞれに尊重されるべきだろうと思ってます。

それでは、同じ名前の場合はどうなるんだろう?
以前に、明治のラグビー試合を見ていて、同姓同名で「やまぐちだいすけ」という二人の選手が出ていました。しかも二人ともポジションがバックスでした。
サインプレーとかどうするんだろう?と見てたら学年で違いを出してました。二人は三年生と四年生だったのですが「サンヤマ」「ヨンヤマ」とそれぞれ呼ばれていました。
現場の知恵ですね。

同類の人々

2013年06月04日
これは“振り込め”あらため「母さん助けて」詐欺はたらく連中と同類ではないですか。
<引用開始>
認知症女性の5千万解約、日興社員「実弟」偽る
SMBC日興証券支店の30歳代の現役男性社員が昨夏、神奈川県内で一人暮らしをしていた認知症の女性(80)の弟(77)になりすまし、女性が別の大手証券2社に保有していた計約5000万円分の投資信託を電話で不正に解約させていたことが読売新聞の取材でわかった。

解約された資金は、日興で扱う外貨建て債券の購入に充てられた。同社から報告を受けた金融庁は実態を調べており、同社を指導する方針。

認知症など判断力が低下している高齢者らへの金融商品の販売を巡っては、説明が不十分などとして、他の証券や銀行も訴訟を起こされている。しかし、高齢者らが被害を訴えるのは難しく、表面化することは少ない。

日興の関係者らによると、男性社員は、厚木支店(神奈川県)で約2年前から女性を担当。昨年7月中旬~8月上旬の複数回、私有の携帯電話などから大手証券2社に電話した。当初は女性が担当者と話していたが、「分かりません」と繰り返すなど会話が途切れるたびに男性社員が代わり、「実弟です」と偽って解約に向けて会話を誘導。女性の資産の状況などを確認し、それぞれ約2500万円分の投資信託を解約させた。その様子は2社の録音データに残されていた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130602-OYT1T00967.htm
<引用終了>
不思議なのは、この詐欺を働いた人間がどうなったのかが書いてないところ。逮捕も検挙もされてないのか?日興がメディアに圧力をかけたんでしょうかね。だいたい、金融庁は同社を“指導する方針”って何だよ?高給(高級ではない)官僚の不祥事処分でよくある「訓告」「戒告」だのと変わらんだろう。営業停止だの懲戒免職だの厳罰を与えろよ。

日興証券ってどうしても粉飾決算を思い出してしまいます。株価を不正操作して印象良く見せていたあの事件、同時期に起きたライブドア事件では経営者は逮捕・収監され、先日出所したばかり。なのに彼らにはお咎めなし。ダブルスタンダードも甚だしいです。

いまでこそSMBC日興証券とかコーディアルだとかおかしな名前になってますがかっての四大証券の一角ですからね。いまや一強のみ。

日興には、仕事で何度か行ったことがあります。新任担当者に挨拶するために訪問したとき、海外赴任から戻ったばかりのその人は開口一番「ボクは、こんな部署に来る前はシティにいてねぇ・・」と自慢話を延々聞かされたことを思い出します。・・・「こんな部署」で、仕事させてもらえてどうもすみませんでしたねえ。
挙句に「ヒマな部門なんで数年間はリハビリかねて滞在しますよ」なんていいやがんの。
それから日興とか証券会社全般がちょっと嫌いになりました。

それにしてもあらためて気づくのは録音ですね。客との会話、トラブルが後から起きたときの証拠代わりに無断で録っているんでしょう。悪質な事件発覚のきっかけになったとはいえ、やっぱり気持ちのいいもんじゃないです。

証券会社の薦める投資信託なんて絶対買うもんかって決意を新たにします。

失火法

2013年06月03日16:28

失火法という法律があるのをご存知ですか?
団地の臨時総会が昨日催されて、サッシと排水管交換について、長期修繕積立金を取り崩して使うという議決を行ないました。議決のなかに一階で電機室だった空き部屋を各種サークルの物置に使うという議決もあり、その折に初めて耳にしたのです。

物置に何か引火性のものがあって火事になってしまった場合、誰がどういう責任をとるのか?自分は二階に住んでいるのでもし延焼されたらと思うと心配になる、という意見を出した人がいたのです。

そのときに、理事長から出たのが失火法という言葉でした。これは簡単にいうと、重大な過失が無い限り、もらい火で他人の財産が燃えてしまっても損害賠償請求の義務はないと法律で定めたものなんです。明治時代からある法律なんですね。

“重大な過失”がどういう意味か?危険な状態になるのが分かっていて火の始末をしなかった場合に該当するとのこと。例えば寝タバコ、子供の屋内での火遊びなどは該当する。該当しないのは「うっかり」したようなもの。天ぷらで油を使っていて火が大きくなったとかは、過失と認められない場合もあるそうです。(全てではない)

明治時代、木造住宅が大半で延焼も多かった名残でそんなルールを決めていたんですね。

ただし、火事の場合は火だけでは済まない。煙と水も大変な被害になります。煙は噎せるとか臭いとか以外で、油を含むものの場合燃えてしまう。
また、鎮火させようと消防車で大量の水を家屋などに放水します。これで財産がダメになるというケースが殆ど。やはり火災保険は問答無用で入っていたほうがよいようです。

件の物置については、窓がなく、鉄扉一枚で外界と隔離されてかつ四隅がコンクリの防火区画仕様。内規で引火性物質を置かないと決めておけばまず火災の恐れはないと、説明されて質問者も納得していました。
そんな法律あったんですね。勉強になりました。

失火法

2013年06月03日
失火法という法律があるのをご存知ですか?
団地の臨時総会が昨日催されて、サッシと排水管交換について、長期修繕積立金を取り崩して使うという議決を行ないました。議決のなかに一階で電機室だった空き部屋を各種サークルの物置に使うという議決もあり、その折に初めて耳にしたのです。

物置に何か引火性のものがあって火事になってしまった場合、誰がどういう責任をとるのか?自分は二階に住んでいるのでもし延焼されたらと思うと心配になる、という意見を出した人がいたのです。

そのときに、理事長から出たのが失火法という言葉でした。これは簡単にいうと、重大な過失が無い限り、もらい火で他人の財産が燃えてしまっても損害賠償請求の義務はないと法律で定めたものなんです。明治時代からある法律なんですね。

“重大な過失”がどういう意味か?危険な状態になるのが分かっていて火の始末をしなかった場合に該当するとのこと。例えば寝タバコ、子供の屋内での火遊びなどは該当する。該当しないのは「うっかり」したようなもの。天ぷらで油を使っていて火が大きくなったとかは、過失と認められない場合もあるそうです。(全てではない)

明治時代、木造住宅が大半で延焼も多かった名残でそんなルールを決めていたんですね。

ただし、火事の場合は火だけでは済まない。煙と水も大変な被害になります。煙は噎せるとか臭いとか以外で、油を含むものの場合燃えてしまう。
また、鎮火させようと消防車で大量の水を家屋などに放水します。これで財産がダメになるというケースが殆ど。やはり火災保険は問答無用で入っていたほうがよいようです。

件の物置については、窓がなく、鉄扉一枚で外界と隔離されてかつ四隅がコンクリの防火区画仕様。内規で引火性物質を置かないと決めておけばまず火災の恐れはないと、説明されて質問者も納得していました。
そんな法律あったんですね。勉強になりました。

まだ「ファイナンス理論」を使いますか?

2013年06月02日
手島直樹著「まだ『ファイナンス理論』を使いますか?」(日本経済新聞出版社)を読了です。
<引用開始>
なぜ「ファイナンス理論」は企業価値を創造しないのか?事業会社での実務経験から学んだ理論と現実のギャップをもとに、日本(企業)にある「MBA信奉」の危険性と、あるべき「企業価値向上経営」の本質を説く。
http://www.nikkeibook.com/book_detail/31829/
<引用終了>
サブタイトルが「MBA依存症が企業価値を壊す。これに惹かれて読むことにしました。

はじめに ファイナンスは経営の“余事”にすぎない
序 章 “ファイナンスの悲劇”を繰り返す日本企業
第1章 ファイナンス企業価値を創造しない
第2章 実務経験から学んだ理論と現実のギャップ
第3章 短期主義で企業価値を破壊する上場企業
第4章 上場企業が実践すべきファイナンス10のポイント
第5章 かつての日本企業こそがめざすべきベンチマークである
第6章 IPOをめざすベンチャー経営者へ

ファイナンスとは何のことか?イメージがつかない人もいらっしゃると思います。
一般的にファイナンスとは財政という意味ですが、ここではコーポレートファイナンスを指しています。
簡単にいえば「企業の価値」を計ったり、上げたりすることをそう呼びます。
もっと簡単に言えば、企業活動の本業以外で、より少ないコストでより高いリターンを得ましょうということです。

そのひとつは具体的には株価だったりします。株価というのは、その企業に対するある側面からみた、ある時点での評価と考えればよいでしょう。
そのことを軽んじろとはいいませんが、そんなに金科玉条のごとく重視しないでもいいではないですか、というのがこの本の主旨です。
私もその意見には基本的に賛成です。

現在の企業は四半期ベースでの活動実績で、基本的な株価が算定されています。こうした考え方が、本来息の長いはずである企業活動を短期偏重の刹那的活動に追い詰めていないかというのが著者の考えです。

また、企業の業績予想開示、ある期間にこれだけの実績を出しますよという予めのアナウンスを多くの企業が出します。その予測と結果に基づいてアナリストだの証券会社だのが、その企業の株価をあれこれ予想するわけですがこのレポートにあまり振り回されることは意味がないんじゃないか、そんなヒマがあったら本業で地道に稼ぐほうに充てるべきだとも提言しています。
これもその通りだろうと思いました。

むしろ、短期で変動がある株価を積極的に「無視」し、本業にまい進することが結果的には企業の価値を押し上げることになるよ、と結んでいます。
またまたこれもその通りだろうなと思います。

「会社は株主のもの」という考え方が強くなってきているようですが、それにあまり引きずられるなとも言ってます。「株主」たる資格者は実は減っており、増えているのは単なる「株券所有者」である事実をよくみようということ。これも、いちいちもっともだなと思いました。

たまに小難しい本を読んでおくと頭が良くなったような錯覚もあります。
お暇ならご一読を。

富の偏在

2013年06月01日
ニュースに慣れて麻痺してしまっている自分がいる。けれども、許してはいけないことだとふと気づきます。
<引用開始>
東電が6662億円を追加申請 支援機構に4度目、総額3兆7893億円

東京電力は31日、福島第1原発事故の被害者に支払う賠償資金を確保するため、原子力損害賠償支援機構に対して6662億円の追加支援を要請した。
追加要請は4回目で、総額は3兆7893億円に達する見込み。
賠償資金は機構が一時的に肩代わりする形で支援している。追加申請前の総額は3兆1230億円。

機構が東電支援に活用できる政府保証枠は5兆円で、残りは1兆円余り。
除染などが本格化すれば必要額はさらに膨らむとみられており、支援枠の拡大が今後の課題になりそうだ。
今回の追加要請は、原発周辺の自治体で避難指示区域の再編が進み、土地や家屋など不動産の賠償額が見積もれるようになった結果、当初の見込みよりも金額が膨らんだことによるもの。

東電と機構は6月初旬にも経済産業相に追加支援の認定を求め、早ければ6月中にも認められる見通しだ。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130601/bsc1306010601002-n1.htm
<引用終了>
今更せん無いが、この会社、やはり解体すべきであった。解体して財産からまず賠償・補償をやるべきでした。
自腹をきる、ということを一切やらない。機構に6600億の財源とは結局は税金なのでしょう。
そのことをもっとはっきり報道すべきなのにしていない。東電社員は50歳で年収が1200万円。定年での退職金が4000万といいます。これは上場企業のなかでもかなり高待遇。年収はもっと高いところもありますが、退職金で4000万円賄える会社は少ないです。早期退職の割り増しでもそれだけ払うところは稀です。フリンジベネフィットも凄い。医者に罹った際の健保は会社が七割負担。(通常は本人と会社で折半です) 空いている社宅の整理も手付かず。渋谷の電力館もそのまま。小さな東電病院だけを売却するというおためごかしで済ませました。

社会保障は削減、生活保護は不正受給を根拠に申請のハードルを上げ、来年に増税ときたもんだ。
三兆円もアフリカに供出し、ミャンマーの5000億ODAを棒引き、富を著しく偏在させるこれらの政策。
やっぱり、黙っていてはいけないと思いました。

忠誠心

2013年05月31日
一息ついたと思ったのに、新たに5000人削減ですか。際立った強みがないとそうなるかな。
<引用開始>
パナソニック:5000人削減方針 「脱自前主義」強調--中期計画説明会

 パナソニックは30日、4カンパニー(社内分社)の社長による2013年度から3カ年の中期経営計画の説明会を東京都内で開き、自動車・産業機器事業では3年間で海外を中心に約5000人を削減する方針を示した。また、薄型テレビなどへの積極投資が2年連続の巨額赤字を招いた経緯を踏まえ、投資を抑えて他社との提携に活路を求める「脱自前主義」を強調した。

 自動車・産業用機器事業を担う「オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社」は、赤字の6事業を14年度までに黒字化する計画。回路基板事業で国内外6拠点を3拠点に集約するなどし、同社全体の人員約11万1000人(12年度末)を、15年度末までに10万6000人程度に圧縮する方針だ。

 また、韓国メーカーとの競争激化で赤字の2次電池事業では、成長市場であるスマートフォン(多機能携帯電話)向けで、他社からのOEM(相手先ブランドによる受託生産)供給を活用。15年度の売上高は12年度比7%増で、カンパニー最大の2兆7000億円、営業利益は12年度比で4・6倍の1360億円に拡大する計画。

 旧パナソニック電工の事業を中心とした「エコソリューションズ社」は、アジアで配線器具事業などを拡大。15年度の営業利益は12年度比約4割増の860億円を目指す。
http://mainichi.jp/select/news/20130531ddm008020143000c.html
<引用終了>
オートモーティブ社はつまりカーナビ事業ですね。ブランドだとストラーダですね。
人員削減を殆どしてこなかったパナソニック。これまでもリストラが実行されてきたけど大半が出向・転籍でまかなってきたと記憶してます。
数年前にパナソニックの社員と協業する機会があって、二年間ほど出入りしていましたが会社に対する帰属意識が非常に強い人たちだなと感じたことがあります。
会社に対する忠誠心、ロイヤリティが非常に高いんですね。そういう集団に属しているという自負も強く感じさせます。それらは往々にして、鼻持ちならぬ印象を抱かせたりしますが、松下は違っていました。威張るという感じではない。自慢でなくて自信というような印象。
プライドの持ち方が同業の日立とか三菱、東芝とは随分違うと思います。
ソニーとよく似ているようにも思う。業種が近いと似通ってくるのかもしれません。

どこのオフィスでも始業時に社歌の時間があり、午後三時になると体操の時間があります。
品川のオフィスで打ち合わせした際も、隣の机の島の人がいきなり体操を始めたので面食らいました。勿論、顧客対応している場合はやらなくていいんだそうですが。

仕事ぶりは厳しかった。お金のやり取りも実に細かかったです。それでも屈託ない明るさがあって、一緒に仕事していてわりと楽しかったです。

リストラの報道が出るたびに、あのとき仕事していた人たちはどうなっただろうかと気になります。多少ならずも関わった人たちには平穏な会社生活を送っていて欲しいと願ってます。

子供たちへの復讐

2013年05月30日
最初に見たとき、どこの宗教かと思いました。そしたら、官邸サイトだったという衝撃。
かって「子供たちの復讐」(本多勝一)という本がありましたが「子供たちへの復讐」だな。
<引用開始>
子どもへの方策
・団地、マンション等に「床の間」を作る
・教壇を復活させることなどにより、教師の人格的権威の確立させること
・他人の子どもも誉めよう、叱ろう運動を国民的な運動として行う
・教育の責任は当人50%、親25%、教師12.5%、一般社会12.5%であることを自覚させる
・簡素な宿舎で約2週間共同生活を行い肉体労働をする
・警察OBを学校に常駐させる
・バーチャル・リアリティは悪であるということをハッキリと言う
・家庭教育手帳の年度毎の更新、配布
・子どもを厳しく「飼い馴らす」必要があることを国民にアピールして覚悟してもらう
・「ここで時代が変わった」「変わらないと日本が滅びる」というようなことをアナウンスし、ショック療法を行う
・出産後の親業教育の義務化
http://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/1bunkakai/dai4/1-4siryou1.html
<引用終了>
上の意見は全て、政府が主催する「教育改革国民会議」の各委員からランダムに出された意見です。なんていうかな、腐臭がぷんぷんとしてきますね。
今の教育はダメってことが前提だから、過激な意見が多いけどどれもこれも抑圧的に見えて、私が当事者の子どもだったらやっぱり嫌だなあ。

しかしまあ、二言目には教育を語る(騙るもあり)人って多いですよね。
多くは自身の子育てに関わった経験から持論を導いているのでしょう。それにしても、これだけ抑圧的な内容が並ぶと、その人たちの子育てははっきりいって失敗ばかりなんでしょうね。「次はうまくやる」「失敗しても他人の子どもだ」なんて考えてるんじゃないのか。

それから、教育という言葉の麻薬的な薫りに魅力を覚えているんじゃないか。多くの人は教育≒洗脳ってイメージなんじゃないかって思う。自分の言ったとおりに動く人たち。人は石垣、人は城、などという甘美な支配者のイメージに酔いしれる。

でもそういう人たちって、教育では「教える」ことはできても「育てる」ことはまずしないんだよな。手間がかかるから。
で、そこそこ頭がよくて語学が出来て、いうことなんでも聞いてくれて、給与や待遇に一切文句をいわず、会社が傾きかけたら文句もいわず金もとらずに退職してくれて、それ以降も自分のことに高い尊敬の念を払い続ける、そんな人材。あわよくば育成できないかって考えてるんじゃないか。ほんとに甘いよね。

この意見、なかには少しは首肯できるものもあるけど殆どは噴飯もの。
でも「バーチャル・リアリティは悪であるということをハッキリと言う」には大爆笑です。

一体何があった?二次コンのオフ会で、ハブられたとかかな?

ボウズの言い訳

2013年05月29日
禁止されているのにどうして入るのか?釣りをしない人にはなかなか分からないでしょう。
<引用開始>
「釣り穴場」鹿島港南防波堤 後を絶たぬ侵入者 

■68人死亡 マナー徹底呼びかけ

鹿島灘の沖合に延びる危険な鹿島港南防波堤(通称・南堤)=茨城県神栖市=への侵入者が後を絶たない。全長約4キロの南堤は高波をかぶり危ないため立ち入り禁止区域となっているが、「釣りの穴場」として知られており、これまでに侵入者68人が波にのまれるなどして死亡。無謀な“太公望”が増える夏を前に、鹿島海上保安署などは警戒を強めている。

今月10日夕、南堤で行われた鹿島海上保安署と県鹿島港湾事務所による合同パトロール。第1ゲートの鍵を開け、車で約500メートル進むと、堤防脇に重ねられた消波ブロックに乗って釣りをする人の姿があった。

この日は5人前後が南堤に侵入。海保署員が警告すると、渋々と去っていった。「自分は大丈夫と思っているのだろうが、足を滑らせて海に落ちたら上がって来られない」と鹿島海上保安署の福田秀市地域防災対策官は警鐘を鳴らす。

南堤は昭和38年に着工。幅約17メートルでL字型に曲がった堤防には関係者以外の立ち入りを防ぐため、鍵のついた高さ約3メートルの2つのゲートを設置している。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130529/ibr13052902100002-n1.htm
<引用終了>
私もちょっとだけ釣りをやっていたことがあるので、侵入する気持ちはわかります。
これはですね。あくまで自分の納得感の問題です。全く釣れなかったことをボウズといいますが、そのボウズになってしまった際の言い訳なんです。
立ち入り禁止エリアまで入った、頑張ったけど釣れなかった。そんな理由が欲しいのです。
たしかに、人があまり入らない場所なので、魚の警戒心がやや薄いということはある。でも、よほど地形的に何か特徴がなければ華々しい釣果をあげるまでにはいきません。隣の芝生は青く見える、と同じ心理です。それと、法を犯しているというドキドキした背徳感を多少抱きつつ、釣れないかなあと粘るわけですね。

この場所、私もいったことがある。でも、堤防からでなく、乗り合い船で近くに出て沖メバルをねらいました。メバル・カサゴが各五匹、なんとクロソイもかかってきて大漁でした。クロソイは北の鯛もと呼ばれる美味しい魚です。運がいいとヒラメが釣れることもあります。

子供の頃は立ち入り禁止の岩礁とかテトラポッドに出向いて釣ったこともありますが、今はいきません。本来が立ち入り禁止というのもあるが、マナーが悪い人が多くて沢山のゴミがあるから。釣り針とか餌とか、食べ物のゴミとか残しっぱなしにする人が結構いるんですよね。釣り針に引っかかって怪我をしたりすることもあるので、その用心でもある。釣り針には「かえし」があるので誤って刺さると大変に痛いです。
穴場という楽園は、そうそうはないと思います。

公開処刑人 森のくまさん

2013年05月28日
堀内公太郎著「公開処刑人 森のくまさん」(宝島社文庫)を読了しました。
<引用開始>
童謡を歌いながら、アイツがやって来る!ネット上に実名を晒された悪辣なレイプ犯や鬼畜なキャバ嬢が、次々に処刑されていく――。掲示板に犯行声明を出す「森のくまさん」を名乗るシリアル・キラーの正体は!?第9回『このミステリーがすごい!』大賞最終候補作に、全面的に手を入れて生まれ変わった、編集部推薦の「隠し玉」です。
http://tkj.jp/book/?cd=72007601
<引用終了>
「このミステリーがすごい!」大賞・優秀賞は全て読んでいますが、佳作に該当する「隠し玉」は未読のものがいくつかあります。この小説もそのなかのひとつ。
「隠し玉」とは、大賞や優秀賞とするにはいろいろ綻びがあり、推せないがなんとなく選者の気になる、引っかかる作品を特別賞として出版するものです。
当然、大幅な改訂ないし書き直しがあり、応募時とは似ても似つかない内容になることもありますが原型の応募作を私たちは読めないので、特に問題はないのです。
それに、大賞のなかには『四日間の奇蹟』(浅倉卓弥)のように純粋なミステリーとは言いがたいものもあり、さらに読み手のこちら側の好き嫌いもあります。大賞・優秀賞をとったからといって面白いとは限らないものもある。(『四日間の奇蹟』はたいへん感動的な作品です。ただミステリーとしてはどうかと思いました)

その点で隠し玉に選ばれる小説は、プロの書き手の注文を受けて推敲を重ねているので、殆どが面白くあっという間に読みきれるものばかりです。
上甲宣之「そのケータイはXX(エクスクロス)で」、森川楓子「林檎と蛇のゲーム」、七尾与史「死亡フラグが立ちました!」など等。

これは正体不明の殺人鬼が、ネット掲示板に出てくる悪逆非道な連中を一人ひとり、殺していくという話です。しかし、単なるサイコキラーものに留まらず、犯人に全く無関係な人が次々殺されていく。そこに女子高生の虐めとインターネット掲示板、女子大生の恋愛とその家族の苦闘などがよく書かれています。かなり推敲を重ねたんでしょうね。ミステリーとしては半分くらい読んだ時点で、真犯人がわかりましたが十分面白く読めました。細部のディテールはやや粗い。例えば殺人に使われた拳銃の発砲数や、都合のよい事件関係者同士の遭遇など、まだまだ気をつけてもらいたいところはあります。それでも全体としては物語のスピードに持っていかれる感じで最後まで楽しく読むことができました。

それにしても、こういうサイコ的な人格は再生産が容易ですね。身震いする思いです。
ご一読をお勧めします。

入りと出の差

2013年05月27日
ニュースを見ていて思い出したぞ。ここに行ったことがありますよ。
<引用開始>
内部被ばく30人に=電磁石に過大電流-実験施設の放射能漏れ事故・茨城 日本原子力研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構が共同運営する加速器実験施設(J-PARC、茨城県東海村)の放射能漏れ事故で、原子力規制庁は26日、新たに24人の研究者らの内部被ばくを確認したと発表した。内部被ばくが判明した人は計30人となった。同庁は「加速器の実験で、これだけ多数が被ばくを受けた例は記憶にない」としている。
 同庁によると、新たに判明した24人の被ばく線量は0.1~1.7ミリシーベルト。事故以降、施設に出入りした55人のうち49人まで測定が終わり、19人は検出限界未満だった。
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2013052600184
<引用終了>
日本原子力開発機構と名称が変わっていたから気づきませんでした。ここは以前、動力炉及び核燃料開発事業団(通称:動燃事業団)東海事業所と呼ばれた施設です。
仕事の引き合いがあり、20年以上前に訪ねたことがあります。700名の職員がいます。

常磐線の那珂駅で電車を降りてそこからタクシーに乗っていったと思う。二人組でいったのだが、事業所に入場するのに受付のところで差し止められた。
「身分証を見せてくれないと入れられません」と門衛が権柄づくに言いました。

折悪しく、そのとき免許証を持っていなかった。連れは免許証を出してそれをコピー写されてOK。私はダメだという。健康保険証を出したけど、それもダメ。本人かどうか確認できないからという。

「総務にアポイントはとってあるので、確認していただけませんか?」と提案してみたら、驚くべき答えが次の瞬間に返ってきました。

「そんなことは関係ないです」。・・・なに、それ?どの口がいうのか?

担当者に内線して確認するということすらしない。いい加減焦れてきました。組織をそんなに護りたいか?組織の権威をまとった気でいるのか?

当時は携帯なんてなかった。折りよく、公衆電話が目の前にあったので中の担当者に電話。事情を説明すると、私からも門衛に電話しておきますといわれた。これでひと安心。しかし、これで終わらなかった。

担当者から内線がかかってきてから、門衛の態度は少しだけ変わった。しかしその後の台詞に、またまた驚かされた。

「身分証明の代わりに、貴方の名刺をください。ありったけ出してください」だと。

そして30枚程度持っていた自らの名刺を本当にチェックし出した。凝視していた私に気づいた門衛はやや気が咎めたのだろう。「規則ですから、念のためです」などとほぞきやがった。

結局、彼の気が済んだらしく、名刺は返してもらって入場することができた。しかし、事業所に入ってどんな話をそのときしたのか覚えていない。
怒りというかショックのあまり、脳裏から飛んでしまったのだろう。

同じような経験を再び味わったことがある。新日鉄八幡に行ったとき、丘の上に聳える事務棟、通称「鉄ビル」に出向いたときのこと。アポイント済みなのにも関わらず、入場書類の書き方がおかしいと散々難癖をつけられ、足止めを食らったことがありました。そのときも、権威主義的な門衛が威張ってた。

「聞いたこともない会社のひとを簡単に入れるわけにはいきません」。あのときの台詞はよく覚えているぞ。
新日鉄そのものでなく、関連会社に用事があったのにね。挙句は次のような信じられない台詞を吐きやがった。

「構内で商行為は禁止されていますから」。え?ここ、株式会社じゃないの?

驚いた。門衛の意識のうえでは、未だに官営八幡製鉄所なんですね。
後で同業者に聞いたら皆同じ目にあっていることが判明。入構理由の欄に「商用」と書くと撥ねられるんだといいます。

その直後に鉄冷えがあり関連会社は整理統廃合、新日鉄ですら住金とマージされるとはね。
原子力ムラに製鉄ムラ。あの異物排除ともいえる感覚は凄い。今でもそんなに変わらない。

入りはこれだけ厳しくても、出すのは楽。あっさり大量の放射性物質をリリースするんだな。看板が変わろうとなあんにも体質変わってないんだね。

謎の着信

2013年05月26日
先日外出中に、携帯に着信通知が残されていました。
番号が先頭が044。次いで7から始まる三桁が続いて末尾が0110となっています。

通常の着信でなく、SMSメールで送られてきました。ちょうど電波が届かないときにきたんでしょう。これ、ドコモのやりだした無料サービスなんですね。
迂闊にも、この着信をそのとき削除してしまいました。知らない電話には一切反応しないように心がけています。

そのときはさして気にも留めなかったが末尾が0110って、これ警察の番号じゃないのか!

何だろう?と気になりだして、夜もなかなか寝られなかった。

招かれざる着信。警察なんて、まったく心当たりがありません。
殺人・傷害・詐欺・公金拐帯・横領・放火・窃盗・公然猥褻・事故・騒擾・外為法違反・建造物侵入・器物破損・・。何もない。立小便などの軽犯罪も多分・・・ない、筈だ。

ところが以降は、今日までまったく着信はなし。今日で一週間が過ぎようとしています。
・・・となると、事件性を帯びたものではないのか。

今度は段々腹が立ってきました。

後から調べると、044は川崎で、7の頭がついて末尾0110は川崎市の中原警察署になる。044-722-0110が該当します。これだろうか?SMS着信を削除しなければよかったなあ。

思い切ってかけてみました。

「はい、中原署」
「この間、不在時に着信があったんですが、何の用件ですか?」
「は?」
「だから、この間電話が取れないときに、そちらから着信があったんですよ」
「え?うちの誰からかけてきたかわかりませんか?」
「着信だから、とれないんだからわかるわけないでしょ!!」キレました。
「そんなこと言われても、誰かわからないんなら答えようがありませんよ!」
逆ギレされてしまいました。
「用事があればまた、かけるでしょうから。お待ちになればどうですか!」
相手の逆ギレは収まりません。
「わかりましたよ!」憤然と通話を切ります。

おのれ。これで、単なる間違い電話だったらどうしてくれよう。

ところが末尾0110は、警察とは必ずしも断定できないのですね。全く別のところかもしれない。
局番が空いていれば他の会社なども使っているようです。クレジット会社でもあるようです。
まあ、いい。いずれにせよ、今度かかってきたら「脅かしやがって!」と開口一番かましてさしあげましょう。

「論破」幻想

2013年05月25日
最近、ブログやツィッターなどの言い回しで気になる日本語がいくつかあります。個人的に引っかかるのは「~では?」という疑問文の出来損ないみたいなものです。私自身も、文章仕事で元請からこういう使い方をメールでされたことがあり、少し不愉快に思ったので返事しませんでした。

「~ではないですか?」とくればいいのにどうして端折るのだろう。受け取る側としては言い捨てられているようであまり気分のいいものではないんですよね。小ばかにされているようにもとれます。短文投稿サイトとしてツィッターが普及して以降、字数制限を理由にこの手の言い捨て文が増えているようでちょっと嫌です。

「~なわけで。」とこちらに書かれるのもちょっと嫌。それは胸の中で呟く自問ではないですか。倉本聰がテレビで使い出してから一般化してきたようです。
まあ、悪意があるわけでもないでしょうから、こちらがしぶしぶ我慢していればいいのだと思いますがそれよりもっと気になるのが「論破」とか「論破する」という物言いが一部で流行っていることです。

たとえば、ある話題で賛否両論のなかで「論破してあげますよ」「論破すればいいでしょ」「その件はとっくに論破されてるよ」とツィッターで目だって見えます。これ、まずいことだと思うのです。

単純にいえば「言い負かす」ってことなんでしょうけど、カッコウつけて言ってみたってとこか。
でもよく見ていると、論破しようとする側がやっているのは、言葉尻をとらえての揚げ足取りとか、記憶の間違いをついて、全体の論を引っくり返そうとしているとみえます。相手の意見をなんとか否定したいんでしょうね。おそらく、気に入らないことなんだろうから。

でも、そういうこと言う人って社会人経験が無いか、仕事で一定以上の成果を出した経験がないんだろうなと思われてなりません。なぜなら、一般社会で「論破」する・されるなんてことがまかり通るわけがないからです。

あることについて、相手の矛盾を衝いて、反論したとします。それで自らの正しさが証明されたとしましょう。
では、その後はどうするんでしょうか。ほうっておくのかな。では、そのとき論駁された相手は黙って従うのでしょうか。あるいは従うべきなんでしょうか?おそらく、反感を持たれたり恨まれたりすることが多いんじゃないか。
百歩譲って、理解はするかもしれない。でも、納得はしない状態になるのではないか。

そういう相手と金輪際、会うこともないならいい。でも、社会はそうそう都合よくできていない。言い負かした相手としばしばあいまみえる機会だってある。そのときに、それはそれ、と割り切って付き合うことができるでしょうか。おそらくそれはできない。

論破するという状態は、相手の尊厳を侵したり、屈辱を与えることだってある。その後のことまで考えたらそんなことは言えない筈なんです。合意とは、いろんな調整や妥協の末に出来ていることが殆どなのに、論破でそれを台無しにしてしまうこともある。
実績や成果とは、殆どが複数での合意形成によって出てくるもの。そんなこともできなくて大きな仕事ができるわけがない。

ということを、たまに若い人に向けて話しています。痛い目を見ないとこれが分からないんですね。
勝ち負けの結果だけで、世の中が出来ているわけではないんだってしばらくしてから悟る。
かくいう私もそうだったけれど。もっと賢くなりましょうよ。

死に金

2013年05月24日
福澤徹三著「死に金」(文藝春秋刊)を読了しました。
<引用開始>
金になることなら何でも手を出し、5億は下らない財産を貯め込んだ矢坂。彼が死病に倒れたとき、財産を狙う者たちが、次々と病室を訪れる――。著者の実経験をベースに書かれたこの作品は、大勢のアウトローが登場するピカレスク・ロマンです。金に狂った大勢の悪人たちと、清涼剤の様に存在する女子大生・瑞穂。彼女は矢坂にとってどのような存在だったのか。そして、矢坂はどこに5億もの金を隠し、何のために使おうとしているのか。衝撃のラストまで、目が離せません。
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784163820507
<引用終了>
「俺たちに偏差値はない ガチバカ高校リターンズ」に続いて、この作家の小説を何冊か読んでいますが、いずれもなかなか面白いです。そのなかでも出色なのがこの物語です。

末期がんに倒れた冷酷無比な男が、貯め込んだとされる推定五億円の財産を巡る争奪劇です。アウトローな商売をやっていたことで彼の周りにはヤクザが多くいます。その誰もが、シノギや借金で首が回らなくなり、のどから手が出るほど金が欲しい。そこで、なんとか取り入って金の在り処を聞き出そうとあの手この手を使いますが、頑として応じない。墓場に金は持って行けないとはいいますが、そんな大金をどうしようというのか?謎を呼ぶ展開で物語は進みます。やがて、その金の行方と託される相手がわかってきます。また、執拗に金を狙い続ける有象無象には彼が講じた様々なトラップや仕掛けによって鉄槌が下され、自滅に追い込まれ、となんとも痛快な話になっています。

分野が少し違いますが、宮崎学の本を読んでいるような気分にもなりました。
続けて近作の「ジューン・ブラッド」を読みましたがこちらもハラハラドキドキさせられて面白い。
さらに「自分に適した仕事がないと思ったら読む本 落ちこぼれの就職・転職術」(幻冬舎新書)も視点が面白かった。アウトローとして強かに振舞えと説く視点。やはり宮崎学に通じているようです。

ご一読をお勧めします。

小人閑居して

2013年05月23日
不善を成す、か。ろくなこと考えないなあ。そんなことで金融のハブになんかなるわけない。
<引用開始>
標準時2時間前倒しを提案=猪瀬都知事
 東京都の猪瀬直樹知事は22日、政府の産業競争力会議に出席し、日本の標準時を2時間早めることを提案した。東京の金融市場を世界で最も早い時間帯から取引の始まる市場とすることで、東京市場の競争力を高める狙い。金融機関のアジア拠点を東京に呼び寄せたい考えだ。
 猪瀬知事は会議終了後、記者団に対し、「海外から富が流入し、日本企業にお金が回る。賃金が上がり、雇用が増え、消費が刺激され、デフレ脱却につながる」と、意義を強調した。
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%c3%f6%c0%a5&k=201305/2013052200957
<引用終了>
アジアで金融のハブといえばシンガポール。次いで香港。日本より一時間遅い時差です。
都知事閣下の言説を信じれば、現時点で東京にアドバンテージがある筈ではないですか。
何故そうなっていないのか。時差以外の問題があるからでしょう。シンガポールでの公用語が英語とか、そういう事情もあるのだろう。香港も大概通じますね。
となれば、小学生から英語教育をしようという短絡発想に行き着く。今日の報道では小学校四年生から英語に慣れ親しませようという話が出てきました。

ただ、シンガポールが何故、英語が公用語になったか知っているのでしょうか?
あれは、初代首相のリー・クアン・ユーが英語を常用していたからという単純な事情によります。上流階級出身の彼は、華僑の血筋でありながら中国語に不慣れで、家庭内でも英語で話していた。それがいいんじゃないかと、シンガポールがマレーシアから独立した際に一気に広めてしまったのです。現地でもともと話されていたマレー語や中国語の話者はこれに相当な難儀をした。それでも可能になったのは彼が独裁的に進めたから。シンガポール発展の最大の貢献者であることは、間違いないですが半面で、強いリーダーシップというか独裁的な判断を国中の隅々まで行ないました。反共としても有名で、つい最近までマルクスの著作物を国内で閲覧したりすることもできませんでした。勝手にゴミを捨てたり、タバコを吸うと高い罰金がとられる制度も、こうした独裁強権の素地があるからです。一見自由そうに見えて、けっして民主的ではないのがシンガポールですね。

言うこと聞かない奴は罰したい。どうして首長たちは、倒錯したマッチョイズムを持つのだろうな。うまく行けば手柄は自分、ダメだったら周囲が悪いだの誤解されたと言い訳を用意している彼ら。

今回の時差前倒しには、もっと卑劣な狙いがあると思います。
朝が早くなるということはつまり、働き出す時間が早まるということです。
しかし、終りの時間は従来と変わらないという、実質的な労働強化を目論んでいるのではないだろうか。

定時となっても「まだ、陽がこんなに高いだろ!」と二時間の労働延長を強要させる気ではないか?産業競争力会議の中間報告を聞いていると、労働者の権利を収奪することばかりに血道を上げてる感じがします。
真の狙いを隠し、それを猪瀬に言わせてる人間がいる。そう勘ぐりたくもなります。

排水管工事2

2013年05月22日
(続き)

拙宅の棟は14階建てで、2Fから14Fで一斉工事をします。ひとつの縦系統ごとにやっていくので想像以上に大掛かりとなります。
一時的にどこかに転居して一斉にやってしまうというのも、小所帯なら可能ですが、1300世帯もなれば非現実的。そして区外への一時的転居もそれとなく検討してみたら、一体どこで聞きつけたのか区役所から電話がかかってきました。
どうやら一時的転居であっても大人数がいなくなるとすると住民税徴収で困るらしい。そんなことあるんですね。
福島の原発事故で、避難者が県外にスムーズに出れないのも実は税金を逃したくないという噂を聞いたことがあるが、むべなるかなです。

そうしたわけで、住民は居ながらにして工事をやるのですが、工事期間は正味で五日。その間、朝九時から夜六時までの間に、水仕事やトイレは使えなくなります。
排水管が取り外されているので、当然ですがこれはきつい。
そのために、仮設で一階敷地内にトイレや全自動洗濯機を置くという計画までされています。

各戸の希望者にはポータブルトイレをレンタルするというプランも用意されています。
用を足すと、ビニール袋の中に入ってる凝固剤が排泄物を固めて匂いも閉じ込めるのでそのまま生ゴミとして出せるという優れものだそう。

面倒なのは、水周りの不便がありながらも誰かしらが在宅しなければいけないところ。
たとえば工事期間中に、どこかに旅行とかしてはいけないのです。

で、説明会ではそのあたりが丁寧に何度も説明されたのですが、すんなりとはおさまらない住民の方もいるわけです。

計画を担当した水周りコンサルタント(という仕事があるんですね)の説明が一通り終わると質問タイムとなりました。

ところが、出てくる質問が酷い。
「トイレと洗面所の床を剥がして工事するということですが現状復帰はしてくれるんですか?」

「その時間内にお風呂には入れないんですか?」

「うちはリフォームしたばかりだけどそれでもやらないとまずいんですか?」

「得体の知れない工事業者なんて家には入れたくないのだが、管理組合で終日立ち会ってはくれませんか?」

明らかに、今までの説明を聞いてない。そのうえで好き勝手なことを言う住民の多いことに唖然とさせられます。

区内での65歳人口比率が約17%。拙宅の団地になるとこれが26%にまで跳ね上がります。
高齢化社会の先行モデルか。現実のクロユリ団地ですか。
目はかすみ、耳は遠くなるが口は達者になり、論理を遠ざけて、自説にとことんこだわって頑迷になる。話も聞かなくなる。
そう、類まれなる老人力が発揮されているのです。

無論、私たちも黙りません。そういう間抜けな質問が出るたびに「今、説明したじゃん!」とその他大勢で大合唱です。

ところが質問者はそれを聞いてないことにしてさらに畳み掛けてくるのです。
飽くなき執念と自己肯定ですね。現役時代はさぞ煙たがられていたろうな。

後で聞いたら、こうした我儘な質問した人の殆どが、成功したリタイア組だといいます。

海上保安庁・陸上自衛隊・新聞社・製薬会社・生保・損保等など。さぞかし権勢を誇ってたんだろう。

ここまで書いてきて気づきました。彼らにとって重要なことは何か?わからないことを質問するのではなく、質問する自分が重要なのだと。

自分がここにいるという示威行為の場として住民説明会を活用しているんですね。
俺様が聞いてやっているという場が欲しいのだ。

というわけで、彼らのつまらない面子を立てさせてやるということのみで、これから三回以上の住民説明会が各棟ごとに開催されることになってしまいました。
我々は行かないでもいいけど、業者はもっともしんどい思いをすることになります。

話を聞かない相手に、根気よく同じ話を噛んで含めるように、プライドを傷つけずにという忍従のときがひたひたと近づいています。

排水管工事

2013年05月21日
管理組合で住民説明会があり、出席してきました。今回は大規模修繕にあたる、排水管の交換工事について。
もともとは平成27年以降に予定されていたものですが、消費税増税が断行される前に駆け込みでやってしまおうという意見が出たのです。
拙宅を含む団地は1300世帯が入居する大きなところ。費用は毎月積み立てている長期修繕金を用いるので、新たな出費を各戸で負担することはありません。実施時期は来年の今くらい。

今回前倒しで行なう工事は、アルファ管といわれる団地内各戸を縦に貫いている排水管です。雑排水と汚水、すなわち水周り全般の排水を集めて流す管です。
水周りとは即ち、台所・風呂・洗面所・トイレといった施設がかたまっているゾーンですね。

この縦管が古くなっているので新しいものに交換しようというのが今回の工事です。
前倒しで実施することによって節約される消費税相当額は1000万円を超えるといいますから、かなりな規模になります。
皆から預かっている積立金をとにかく無駄に使わないという意思が徹底していて好感が持てます。
拙宅団地には管理組合と自治会がそれぞれありますが、住民意識が高いので長年の自主管理が続いてます。理事および代議員は各階フロアで持ち回りで行ないます。

ここに民間のデベロッパーとかマンション管理会社が入る隙間がありません。
住民の意識が高すぎるのは、デベロッパーとしては痛し痒しの面もある。自治会となると露骨に嫌がる会社も少なくありません。
買わせたり貸しているのだから、後は余計な手を煩わせたくないとするわけです。
たとえば、長谷工とか大京とかが開発した集合住宅には滅多に自治会が作られることがありません。管理組合は設置が義務付けられているので必ずあります。でも、活動は形骸化しているところが多いです。
それを自主管理で住民だけでやっているので、建設などの業者からは手ごわい交渉相手として周辺に知られています。

今回は排水管交換工事なので大ごとです。というのも、管は縦にとおっているので、一戸だけ工事することができません。上下階全てで同時に工事をしていくことになります。
例えば五階建てで各フロアに五部屋あるとします。
すると、101・201・301・401・501室を同時に工事しないといけないのです。
大掛かりな工事がこの先待っています。(続く)

配慮だと

2013年05月20日
配慮という言い方に物凄く引っかかりますね。
<引用開始>
最高裁:「裁判員の心に配慮を」通知 写真は白黒に

 刑事裁判の証拠となった遺体の写真などを目にする裁判員の精神的負担の軽減に向け、最高裁が4月、白黒写真を使用するなどの事例が記載された報告書を参照するよう求める通知を全国の地裁に出していたことが分かった。福島地裁郡山支部で3月にあった強盗殺人事件の裁判で遺体のカラー写真を見た女性裁判員が急性ストレス障害と診断されたことが明らかになり、改めて裁判員の「心のケア」に十分留意するよう促したとみられる。

 通知は4月26日付で、最高裁刑事局の課長名で出された。最高裁が設けた有識者懇談会の「議事概要」(2011年2月)と「裁判員裁判実施状況の検証報告書」(12年12月)の二つの文書を挙げ、裁判員の精神的負担を和らげるための配慮を例示した部分を、各裁判官や職員が参照するよう求めている。

 文書では、「裁判員が証拠に触れることで不快感や嫌悪感を覚える可能性が否定できない」として(1)事実認定や量刑判断に必要な場合でもカラー写真を白黒にする(2)傷の形成過程が問題になる場合は写真ではなくコンピューターグラフィックス(CG)を活用する--といった工夫で負担を和らげる事例が報告されている。
http://mainichi.jp/select/news/20130520k0000m040109000c.html
<引用終了>
裁判員制度の一番の問題は、その対象が刑事事案に限られていることにあると思います。
刑事となれば当然、事件による殺人や傷害などが含まれる。事故に見せかけた殺人などの場合も証拠となる遺体の写真などを見させられることになってしまう。
遺体を直視することは、警察官でもなかなか慣れることができないそうです。警察官に以前に聞いたところ、遺体には殺人・病死・事故死など等いろいろありますが、最も見たくないのは焼死体だそうです。慣れるものではないと。消防官だった同級生も同じことを言ってたのを思い出しました。

こころの準備もろくにできぬまま、見ることを強いられるとは一種の暴力ではないか。
裁判員制度が開始された当初から、なぜ民事でなく刑事事案だけなのだろうと不審に思っていましたが、民事の場合は法律とか絡むことが多く、事案を理解するのに一般人では時間がかかりすぎるからという話を聞きました。
司法の発想の一端がよく示された話ですね。国民をバカにしているということではないか。

刑事ものならドラマで見慣れているんだろうとでも思ってるんだろうか。
写真を白黒にしようが、CGを導入しようが本質的な解決にはまるで至らない。
資料をCG化するなどの名目で、予算増額など考えているのではあるまいな。どうしてもそういうことを勘ぐってしまいます。

情報の市場化

2013年05月19日
いつものことですが、決まってから不安を初めて口にするメディアには閉口させられます。
<引用開始>
マイナンバー、効率化できるが情報漏えい不安も

国民全員に番号を割り振る共通番号制度関連法案(マイナンバー法案)が今国会で成立する見通しだ。

成立すれば2016年1月から制度がスタートする。年金などの給付申請手続きが便利になるほか、行政機関の事務の効率化が期待されるが、個人情報の漏えいや別人によるなりすましの不安も消えない。

◇「不正起こり得る」

「パソコンを持ち込んで高齢者の家を訪問し、番号カードを使って勝手にログインしたら……」
「そうした不正は起こり得るという気がします」

同法案を審議していた4月の衆議院内閣委員会。委員の質問に対し、内閣官房の審議官は制度悪用の危険性をこう認めた。

制度がスタートすると、希望者はIC(集積回路)チップの入った「個人番号カード」を受け取り、インターネットで社会保障給付の手続きをしたり、自分の年金や介護保険料の納付状況をチェックしたりできるようになる見込みだ。

便利な反面、個人情報の漏えいや悪用の懸念はぬぐえない。給付金の振込先の変更手続きもネットで可能にすることも検討中で、不正にログインされ、口座を付け替えられる恐れもある。

◇自治体ため息

「どれだけ金と労力をかければ情報漏えいを防げるのか……」。愛媛県愛南町の情報システム担当者はため息をつく。

同町では07年、5万5000人分の住民票コードなど個人情報がネット上に流出した。「同じ過ちは繰り返せない」と、制度スタートに合わせてシステムの一新を検討。約4億円の費用が見込まれる。

政府は、同制度のシステム構築費は国と地方を合わせて2700億円と推定。運営費も年200億~300億円かかるが、地方の負担割合は決まっていない。

管理を担うのは、財団法人「地方自治情報センター」が衣替えして来年4月に設立される「地方公共団体情報システム機構」だ。同センターは現在、住民基本台帳ネットワークを管理しているが、今年春には全国231自治体で住基ネットが使えなくなるトラブルが起きたばかり。この時、住基カードの交付ができなくなったさいたま市の担当者は「マイナンバーで同じことが起きたら影響が大きすぎる」と不安を口にする。
http://www.yomiuri.co.jp/net/news0/politics/20130518-OYT1T00620.htm?from=blist
<引用終了>
カタカナや英語、アルファベットで呼ばれるものは危ないものが多い。
ホワイトカラーエグゼンプション、TPP、マイナンバーなど等大抵がそう。
マイナンバーはつまり、昔から議論されてきた「国民総背番号制」ということでしょう。
効率化が進むといわれているが、よく考えると受益者は国民ではありません。
だって、大騒ぎで入れた住民基本台帳ネットはどうなったのか?福島県矢祭町を除くほぼ全ての自治体に導入はされました。けど、利用率なんて全く上がらない。

確定申告に時期になると必ず「電子申告」しろと言われる。でも、これには住民カードが必要でその発行には手数料がかかる。さらにこのカード情報を読み込む為の読取装置とケーブルを自己負担で揃えろといってきます。

このe-netと呼ばれる電子申告を選択すると2500円の控除が加わりますが、カードにリーダーにケーブルを購入すると、どんなに安いものでも控除を必ず上回ってしまいます。まったくお得ではない。住民の為でないことはここからもうかがい知れます。

ついでに、自動車税もそう。クレジットカードで支払えるのですが手数料が315円かかる。カードのポイントと相殺できるか試算したら足が出ました。排気量の大きな車ならまた違うのでしょうけれど。

マイナンバー導入の目的は、情報管理と市場化とみています。確定申告や税金の払いなどによって、個々人の資産や健康情報を把握することができる。
税金のとりはぐれを阻止することが第一。それから、あまり想像したくないが将来的な徴兵制を見越した措置だとみえます。
市場化についても同じ。個々人の情報を意図的に民間企業に小出しにして流していくのではないか。はじめは漏洩という形で。一連の公共事業の民営化で、モラル低下が並行すれば、あれよという間に流出するでしょう。

これまで以上に国民の側で厳しく監視し続けないといけない、と思います。

印象操作

2013年05月18日
言えば言うほど泥沼。でも、わかっていても止められない。なぜなら負けるのを認めるのが怖いから。
<引用開始>
橋下氏「いろんな考え方ある」 侵略巡る石原氏の反論に
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は18日朝、過去の日本のアジア諸国への侵略を認めた発言に対し石原慎太郎共同代表が「侵略じゃない」などと反論したことについて「石原代表は当時、命をかけて戦っていた(時代の)人。いろんな考え方があるだろう」と理解を示しつつ、「戦争を知らない僕の世代は敗戦国として(侵略を)引き受けなきゃだめだ」と自らの主張は変えない考えを示した。TBSのテレビ番組で語った。
http://www.asahi.com/politics/update/0518/OSK201305180011.html
<引用終了>
この件での彼と周囲の言動には辟易させられます。私としては今更見聞きしたくはないことばかり。彼についての評価も変わらず。公人でありながら「ここだけの話」を認めろといわんばかりの傲岸ぶりには怒りすらも起きてきません。

今朝方のTBSのみのもんたの番組に出演して、例によって自説をとうとうとまくし立てていましたがそれをただ笑ってみているみのもんだには不快感を覚えました。
この先で如何に雄弁に持論を訴えようとも、失地回復は容易なことではありますまい。最終的には維新の政治活動を辞めるしかないでしょう。

辞めると思う理由のひとつにメディアでの彼の採り上げられ方が変わってきたこともあります。
彼に関しての記事を出す際に使う写真ですが、最近は悪相めいたカットを使うことも出てきました。既得権益に切り込む、とした際の彼の清新そうなイメージとはまるで違う相貌を使い始めています。
ともかく、水に落ちた犬は叩く。と同時に無責任に誉めそやした自らの過去を拭い去ろうとするメディア各社。このあたりは我々も相当注意してみていないといけないかなと思います。

かって今太閤と称揚された田中角栄も、日中平和友好条約の頃と、ロッキード事件のときではまるで違う顔の写真をわざわざ使われました。これは陸山会事件での小沢一郎でもそうですね。
これが問題を起こした芸能人なると、もっと露骨。酒井法子なんかもその典型ですが、あまりにも悪相な写真を事件時に用いた毎日新聞が、散々批判されていたことを思い出します。

橋下礼賛を繰り返していた週刊現代など、来週はどんな記事を書くつもりなんでしょうかね。
このまま押し切るか、巧妙に軌道修正を図ろうとするのか。おそらく、なかったことにするつもりだな。

F1復帰

2013年05月17日
待ちに待った復帰ですかね。
<引用開始>
Hondaは、FIA※1 フォーミュラ・ワン世界選手権(以下F1)に、パワーユニットサプライヤーとしてMcLarenとのジョイントプロジェクトのもと、2015年から参戦することを決定しました。

このプロジェクトではHondaがエンジン及びエネルギー回生システムを開発・製造・供給、McLarenは車体の開発・製造及びチーム運営を担当し、McLaren Honda(マクラーレン・ホンダ)として活動していきます。

F1では2014年より、1.6リッターV型6気筒直噴過給エンジンに加え、エネルギー回生システムが採用されるなど、エンジンのダウンサイジング化をはじめとした環境技術が導入されます。これらの技術への挑戦は、内燃機関のさらなる効率化や、ハイブリッドシステムなど、先進のエネルギーマネジメント技術を常に追求してきたHondaにとって、将来技術の開発や技術者の育成などにおいて大きな意義があると捉え、参戦を決意しました。

■Honda代表取締役社長 伊東孝紳のコメント
Hondaは、創業期よりレース活動を通じて、技術を研鑽し、人材を育んできました。自動車メーカーとして環境領域をはじめ一層の技術進化が求められる中、F1という四輪レースの頂点にも環境技術が大幅に導入されることを踏まえ、自らの技術を世界で試し磨くために、この度、参戦を決断しました。
コーポレートスローガンである「The Power of Dreams」を原動力に、世界中のファンの皆様のご期待にかなうよう努めてまいります。
環境技術にしのぎを削る自動車メーカーにとって非常に挑戦のしがいがある魅力的な新レギュレーション導入の英断を下されたFIA、また、F1のブランド価値を高め、常にファンから熱い支持を受ける世界最高峰カテゴリーとして発展させてきたFormula One Group※2には大きな敬意を表したいと思います。特に今回の参戦に向け、多大なご理解とご協力をいただいたFIAのジャン・トッド会長、Formula One Groupのバーニー・エクレストンCEOのご両名には、厚く御礼を申し上げます。
F1界を代表する名門チームであるMcLarenとともに、新世代のF1にチャレンジし、新たな時代を切り開いてまいります。
http://www.honda.co.jp/news/2013/c130516.html
<引用終了>
本田なんか特にそうですが、現場力がある会社っていい会社だと思います。特に製造現場でのアイデアや提案、小集団活動といったものは日本ならではの強みがある。

もともとは欧州の文化でもあったFIのレース。だが今は開催地の半数近くがアジア・中東で占められています。
エンジン・車体などの開発費で数十億円の金がかかりますが、それを補ってあまりある宣伝効果がかの地で発揮できる。また、来季からのレギュレーション変更により、現行エンジンでも十分勝てるとの計算で、再びの参戦を本田は決めたのでしょう。ビジネス上の判断からそうしたこととはいえ、尚その参加決定には現場の熱意も込められているように見えます。そう思いたいという気持ちもある。
和光・狭山・浜松・栃木・熊本の各工場・朝霞研究所・エンジンリングに青山の本社ビル。数多くの事業所に立ち寄りましたが、そのオフィスには他社と決定的に違う風景があります。

ホンダでは管理職だろうが平社員だろうが、机と椅子が全員同じものを使っています。そう、管理職なら当たり前であるはずの肘掛椅子など無い。机も両袖が揃った重厚なものではない。全員が同じ什器を用いている。そして全員、お馴染みの白いつなぎ服をまとっています。

これ、工場(こうば)の発想だと思うのですね。いつでもレイアウト変更が容易にできるようにとの工夫。工場の製造ラインと同じ発想だと思う。或いは、管理職こそ先頭に立って現場で働けという創業者のイズムが顕現しているとも見えます。

このあたりが他社とは違う。日産や三菱自動車とはかなり違います。両社なら管理職になった瞬間から、様々な権限が与えられ、椅子は肘掛、机には両袖がついてくる。上級になれば革張りの椅子になったりもする。見た目から、違う種族として分離されるのです。ルノーが参加して社風もかなり変わってきたといわれる日産も、こんな上意下達の精神風土がいまだに色濃く残ります。大三菱にいたっては当然のコード。上役から「おい、こら」「よきにはからえ」と訓示される気風ですね。

さりとてホンダは現場の統制がとれていないわけでもない。「ワイガヤ」と呼ぶ意思の活発な疎通もあります。
F1帯同チームの人選って、現場から推薦されていくんですよね。限られた優秀なリーダーからの指令で一糸乱れず動くのではなく、めいめいが自覚と責任を持って求められるだろうことを易々と果たしていくという働きぶり。まさにF1のピットクルーの動きそのものです。
自動車業界のなかでは個人的に最も縁の深かった会社でしたので、嬉しいニュースでした。

見た目で判断

2013年05月16日
論理を組み立てて結論を出すのが基本ですが、ときには本能に頼ってもいいのかもしれない。そう、見た目で判断ってことも存外間違っていないと思います。
<引用開始>
「大雪」破産手続き 負債総額5億6000万円 東京地裁
 岩手県山田町から緊急雇用創出事業を受託していたNPO法人「大雪りばぁねっと。」(北海道旭川市)のずさんな運営問題で、大雪が15日、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けたことが分かった。大雪の弁護士によると、申し立ては10日付で、同日時点での負債総額は5億6000万円。
 大雪は2011、12の両年度、東日本大震災で被災した山田町から緊急雇用創出事業を受託。町海洋センターを拠点とし、支援物資の分配、行方不明者の捜索、無料浴場運営などをしていたが、12年12月に12年度事業費約7億9100万円を使い切ったことが明らかになった。全従業員137人は解雇された。
 岩手県は12年度事業費のうち約5億200万円が補助対象外だったと認定し、町が町費で穴埋めした。
 町によると、ボクシング用グローブなど事業とは直接関係ないと思われる物品を購入・レンタルしていたほか、センターは町の承認なしに増改築され、施錠付き小部屋なども設けられていた。
 町は大雪と岡田栄悟代表理事に損害賠償を求め、訴えを起こす準備を進めているが、破産手続き開始で、大雪への訴えは難しい状況になることも予想される。町総務課は「事実を確認したい」としている。
 同法人を所管する旭川市の担当者は、破産手続きの開始により「法人には解散の届けを出してもらうことになる」と話した。
 岡田代表は河北新報社の取材に対し「破産管財人に託し、手続きを進めたい。問題の責任の一端は自分にもあるが、仮に裁判となれば、法廷で主張していく」と話した。
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/05/20130516t33015.htm
<引用終了>
「大雪りばぁねっと。」だと。なんとも小ばかにしたようなネーミングです。
以前から、ここはおかしいという話が出てましたっけ。復興事業であるはずが、高価な輸入トラックを買ったり、隊員?の制服を作ったりと明らかにお金の使い方を間違えていました。
ここまで問題が長引いたのは、山田町の側にもどうやら責任があるようです。大雪りばぁねっとを招致した当時の町長とか助役などの幹部が、分不相応な饗応を受けたのではないかとされます。金銭授受も含めて。
弱みを掴んでいるから、これまで殆ど騒いでこなかったのではないかと。
どうせ税金だ、町の金だからこちらは痛まない。片目を瞑って大雪の蛮行を見逃していたんだろうと思います。
人は見た目が九割、なんて本もありますがこのNPO代表の風貌を見ているとそれって一面の真理でもあるなと思う。
相対して談判したり、お金に関するやり取りを絶対にしてはいけないと思わせる獰猛な気をこの人は発していますね。こいつに近寄ってはいけない、と身体から警告が出てきます。
廃業して暴力団のボディガードをやってる元力士って感じがしますね。

関連ブログ:
http://hashigozakura.wordpress.com/2013/04/09/%E9%9C%87%E7%81%BD%E3%82%92%E9%A3%9F%E3%81%84%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%AB%E3%81%97%E3%81%9F%EF%BD%8E%EF%BD%90%EF%BD%8F%E3%80%8C%E5%A4%A7%E9%9B%AA%E3%82%8A%E3%81%B0%E3%81%81%E3%81%AD%E3%81%A3%E3%81%A8/

キャラ立ち民俗学

2013年05月15日
みうらじゅん著「キャラ立ち民俗学」(角川書店刊)を読了しました。
<引用開始>
みうらじゅんにかかれば、エロだろうがグッズだろうが祭りだろうが、世の中にあるすべての現象が深い! 些細なコトにも鋭い視点を注ぐ、みうらじゅん的民俗学エッセイ。 
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321208000058
<引用終了>
この人の本を読むたびに、先達の残した様々な研究や文献を思い出されます。
たとえば今和次郎の考現学とか、柳宗悦の民芸運動とか。社会風俗や実用品のなかに、普段ではわからない価値を見出させる契機になったりします。

といって、みうらじゅんはそういう人たちとは立脚点がまた違うようです。
無用の用、という言葉があります。一見、とるに足らないものでも実は優れた資質が隠されているときに用いられるのですが、著者の場合、本当にどうでもよいものに彼一流のこだわりで食い下がろうとします。

例えば、交通標識、道祖神、即身仏、海女、遮光器土偶、天狗、鍾乳洞、菊人形、ゴムヘビ。
そのものと、狂奔する姿にときに爆笑する。いまどきゴムヘビなんてこだわる人は他にはいない。誰も、みうらじゅんの真似ができない。しばし笑った後にはっと気づく。これは、常識とか習俗とか習慣とか、世俗にまみれてそうで一面の事実しか見ようとしない私たちに対する挑戦なのではないのか?

でも、縁日や駄菓子屋で見かけなくなったといってわざわざ台湾まで、ゴムヘビを大人買いするってやっぱり変だ。すごく可笑しい。とまた大笑いしてしまう。またしばらくして、彼の問いにふと立ち止まる。また思い出し笑いしてしまう。この無限の繰り返しが面白く、そしてもの悲しい。

そういえば、マイブームもゆるキャラも彼の造語でないか。最近では天狗をテングーと称してブーム起こしを耽々と狙っているみうらじゅん。私は同い年なので、彼のこだわりには共感させられることがすごくあります。
爆笑必死ですが、どこかで真面目に振り返らせてくれるのがこの本。
ご一読をお勧めします。

常套手段

2013年05月14日
また聞き捨てならないことを・・・。もう、代表辞めたいんじゃないのか。その大義名分かも。
<引用開始>
維新・橋下氏が慰安婦是認発言=在沖米軍には風俗業利用促す-与野党から批判
 日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)は13日、旧日本軍による従軍慰安婦問題について、「慰安婦制度は必要だった」との認識を示した。橋下氏はまた、在沖縄の米軍幹部に対し、米兵による風俗産業の利用を促したことも明らかにした。
 歴史認識をめぐる安倍晋三首相の言動が中韓両国などとの外交摩擦となっている中、慰安婦の存在を是認した橋下氏の発言に対し、与野党双方から批判の声が上がった。
 橋下氏は同日午前、大阪市役所で記者団に対し、「銃弾が雨・嵐のごとく飛び交う中で、命を懸けて走っていく時に、猛者集団、精神的に高ぶっている集団をどこかで休息させてあげようと思ったら、慰安婦制度が必要なのは誰だって分かる」と述べた。
 橋下氏は同日夕にも記者団に「軍の規律を維持するため、当時は必要だった」と改めて主張。さらに、大型連休中に米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を視察した際、米司令官に「もっと風俗業を活用してほしい」と求めたことを明らかにした。その理由について橋下氏は「性的なエネルギーを合法的に解消できる場所は日本にはあるわけだから」などと語った。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2013051300912
<引用終了>
彼の論法の特徴がよく出ています。発言を聞くと「歴史を直視して被害にあった人には心から謝罪しなければならない」と公平な言い分をしているようにも見える。

しかし「制度が必要なのは誰だってわかる」と結論をけっして曲げてはいない。一見、譲歩しているように見せるのがミソ。相手側にとって「仮想の利益」を提示しつつ、自身の論拠に沿わせようとする常套手段ですね。弁護士が使うところのポジション・トークというものにも性格が似ている。

まず、慰安婦や慰安所がない戦場は世界中にいくつもある。平時ではない異常な状況下で国を背負って何かをやっているなら、性的放埓は許容されるなどと皆が皆考えているわけではありません。

女性手帳だとかと同じ視点を持っていますね。女は最終的に強い男に従うべし。それも絶対服従だといわんばかり。おそらく、発言した際には自身の言葉ながら軽い陶酔も覚えているのではないかな。俺、かっこいいって。
つい口が滑ったのではなく、確信犯で言ってるのではないかと感じます。維新の代表を降りたいんじゃないか。都議選でもその先の参議院選でも危ないと実感しているのだろう。責任をとる、として逃亡したいのではないか。

拙宅近辺にも、都議選に出る維新の候補という若い人が連日やってきます。ところが、演説するわけでなく「選挙公約をお配りしています。どうぞ、お受け取りください」と呼びつけるだけ。呼びつけるとは何事だ、というわけで著しく評判が悪い。ポスターを見ると、いかにも空気が読めなさそうな顔立ちです。首魁と同じか。もう来ないでね。

形になります

2013年05月13日
“形になります”。話言葉の最後にこういう言い方をする人たちがいますけど、今朝のニュースでも出てきました。

アベノミクス効果を巡る報道で、カブドットコムという会社の経営者らしき40歳くらいの男性が「当社でも、通常のボーナスと別に、社員一人当たりに30万円を支給している、そんな形になります」と言ってたのです。

景気のよい微笑ましい話ではありますが、私はこの言い方がどうにもダメ。
会話で相手に直に聞かされたら絶対に文句をつけることでしょう。

「形になる?ということは今は違う形状なんですか?そもそも特別ボーナスとは変容を意味するものですか?だとしたら、そういう変容は何故起こるんでしょうか?」と。

「形になります」でなく「~になります」という言葉も不適当な使い方があります。コンビニでお釣りをもらうと「○○円になります」なんて平然と言い添えられたりする。ということは今はお金でなくて、狐に化かされる前の葉っぱなのかしら?そんな意地悪なことを思ってしまう。

いえ、わかっているんです。彼らに悪気など寸毫も無いだろうことは。それどころか社会の中では比較的に善良で優しい人たちであろうことは多分間違いないでしょう。残念なことに。
ただね、なります、といわれると何故そうなるのか?それは違うだろうという思いが立ってしまって、平静ではいられなくなるのです。

もっと若いときは、言葉のあやだろうと聞き流していましたが年数を経るとそういういい加減な物言いがなんとも我慢できなくなってしまいます。
もしかしたら、私は老人力を獲得したのかもしれません。

近所の郵便局でもおかしな言葉の使い方をする窓口の人がいます。定額貯金を一部下ろすときの手続きで「こちらの書類にお名前様をお願いします」なんて言うので、思わず注意してしまった。

お名前様なんて言葉はありません。人間以外のものに尊称をつけるべきではないし、丁寧語という範疇で使うならば「お名前」で十分。様までつけると逆にバカにしているかってことになりますよ、と親切心から注意しました。

言われたご本人はびっくりされてました。その反応を見ててわかった。
ああ、これは今まで指摘されたこともないんだなってわかりました。

そうか、とここで気づきます。「形になります」ってのはおそらく、丁寧な言い方だと思ってやっているんだろうな。

でも曖昧な言葉尻をつかまれて、足掬われることだってこれからはある。
交渉ごとの場なんかでは危なくってしかたない。自分に対して使われる場合は、やっぱりいちいち指摘していくしかないだろうな。小うるさく思われても、本人のためですもの。

それから、書き言葉でも嫌なものがあります。メールなどで「~なのでは?」という結語は止めてください。「ではないか?」「ではないでしょうか?」まで面倒がらずに書いて欲しい。
この場合は「言い捨て」られていると受け取る側では思う。「~じゃね?」と同じ意味。
親しくもない人に使われると、喧嘩売ってんのかよ?と思ってしまうこともある。
メールでこう書かれると、仕事だろうとなんだろうと一切返事したくないです。
いないはずだけど、思い当たるひとがいたら、ごめんなさいね。

電話詐欺

2013年05月12日
「電話詐欺」くらいでいいんじゃないかって思いますけどね。はじめから広く意味をとっておくように。
<引用開始>
最優秀は「母さん助けて詐欺」 振り込め新名称で警視庁

警視庁は12日、簡易ブログ「ツイッター」などを通じて一般公募していた「振り込め詐欺」の新名称について、応募があった1万4104件の中から 最優秀作品として「母さん助けて詐欺」を選んだと発表した。ほかに優秀作品として「ニセ電話詐欺」「親心利用詐欺」も選出。今後は従来の「振り込め詐欺」と合わせて、防犯イベントなどで活用していく。

東京都中央区の歌舞伎座で同日行われた新名称の披露式には、警視庁関係者や「振り込め詐欺被害防止アドバイザー」を務めるタレントのコロッケさんらが出席し、詐欺の撲滅宣言が行われた。西村泰彦警視総監は「きょうは母の日。普段から親子で話をして、詐欺に遭わないよう意思疎通を図ってほしい」などと話した。

警視庁によると、平成15年ごろから息子や孫になりすまして電話し現金を振り込ませる「オレオレ詐欺」が流行。その後に「架空請求詐欺」や「融資保証金詐欺」などの派生型が相次いで登場し、警察庁が16年に「振り込め詐欺」と総称した。

しかし、最近では直接現金を受け取りに来る手口が主流となっており、警視庁は3~4月、被害実態に合った新名称を募集。同庁で60件程度に絞り込み、主な被害対象の高齢者からも意見聴取した上で選定した。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130512/crm13051211430002-n1.htm
<引用終了>
もともとは、オレオレ詐欺。それが使われなくなってきたので振り込め詐欺に変更。ところが振り込ませずに直接とりに行く手口となったので新名称を選ぶという。ここまでのところ、犯罪者側にしてやられているではないですか。今度はどんな手口を開発されてしまうのだろうか。
あまり、犯行を明示したもので名づけてしまうと、その変種が出てきたときに柔軟な対応ができない。こういう犯罪ですと定義しないほうがいいように思う。世知辛いけど、もはや電話は詐欺と思えくらいで構えていないといけないんじゃないかしら。
それに「母さん助けて詐欺」。ゴロがもうひとつなんですよね。七五調とかにできなかったかな。

だいたい、小切手とか大金を電車で無くすとかありえない。若い社員一人に任せて、高額小切手携行で電車なんかに乗らせるか?普通は車で移動だろうに。いかにも、ろくに会社勤めしたことない連中が考えるストーリーだなとわかります。
まあ、そういう話をまるっと信じてしまう人がいるのが問題なのですが。

拙宅の団地にも、最近この手の電話が何度かあったようです。“地下鉄で300万落とした。上司に100万負担してもらった。あと二百万円を自力で工面しなければならない。母さん、助けてよ。”
ですと。
どんなブラック企業ですか?
しかも、その電話の直後に、地下鉄の駅員なる人物から電話があり「お金が見つかりました」と言われる。そこで“ああ、よかった。でも取引に一時金がやはり必要なので、80万円を持って出てきてくれないか、母さん”とダメ押しで電話がまたかかってくる。手が込んでいます。

創意工夫がそれだけできるんだったらさ。もう、いいかげんまともに働けよな。

2015年 磯野家の崩壊~アベノミクスの先にある『地獄』

2013年05月11日
山田順の新刊「2015年 磯野家の崩壊~アベノミクスの先にある『地獄』」を読了しました。
<引用開始>
アベノミクスで円安、株高が演出され、さながらバブルの様相を示しているが、それでも日本経済の破綻は避けられない!偽りの景気回復の裏で、消費税をはじめとする大増税が行われ、少子高齢化、格差拡大はますます進み、日本人の仕事や財産が奪われていく。さらに安倍バブル崩壊で日本経済は大混乱に……。これから起こる大破局で日本人の生活、仕事はどう変わるのか。あの「国民的家族」に投影しつつ解説する。
http://www.tokuma.jp/book/tokumabooks/20155e7478ef91ce5bb6306e5d2958ca
<引用終了>
山田順は、光文社の元編集者。これまで様々な書籍や雑誌を出してきました。最近でも「出版大崩壊」(文春)「出版・新聞絶望未来」(東洋経済新報社)を出しています。
近い仕事をやってきたせいか、この人の言いたいことや考えてることが私はよくわかります。出版業界のけっして明るくない将来、電子書籍というアダ花など等・・・。

少し前に「磯野家の謎」(東京サザエさん学会編)という本が出たことがあります。この本の編集者と著者は長年の付き合いがあり、サザエさんを引き合いにしながら、リアルな日本を書いたのが本作。しかし、本家の漫画と違ってどんよりとした陰鬱な読後感が私を浸しています。
著者はいわゆるアベノミクスをバブルと断じています。泡沫として消え行くもの。そのときがではいつ起こるのか?ということも書かれています。
二つのターニングポイントがあると著者はいいます。ひとつはアメリカからの「日本の円安は容認できない」という公的ステートメントが出る日。
いまひとつは、九月のIOC総会(九月七日)といいます。

ひとつめは、財政の崖に直面しているアメリカに助け舟を出すため、日本が外債購入を仕掛けようとしているのではないかということ。外債=アメリカ国債ですね。今、麻生財務大臣がG20に出かけては「財政健全化のための円安誘導」だと毎回声明を出しています。ヨーロッパ各国が日本の円安を非難していることに対するエクスキューズです。ところがアメリカだけは日本の円安政策について何もコメントを出していない。アメリカ国債を買い増しすると話しがついていれば、すんなりと筋が通ってくる。それが一段落すれば「円安は容認できない」と手のひらを返すだろうという。そのときが危ないのだといいます。

もうひとつはオリンピックの開催地決定。過去の五輪開催地は、直後から大きな経済成長を遂げています。アトランタ、シドニー、北京、ロンドン。そして2004年のアテネすらも、経済成長がありました。(その後に粉飾が発覚して現在の惨状になりますが)
現在はイスタンブール対東京の争い。ところがトルコの経済成長率って高いんですね。かてて加えてイスラム圏内初めての開催としての意義も立つ。東京が勝つ可能性は、限りなくゼロ。最近の都知事発言でトドメを刺されました。ここでイスタンブールが正式決定すれば、東京・日本は見捨てられたと見られるかもしれない。そのときに、一斉にマネーが引き上げられるかもしれないというわけです。
経済は、きまぐれな生き物と同じですから正確にどうなるかはわからないが、ありそうな話ではないかと思いました。

この本での出色は第八章の「女性差別社会の深刻な実態」です。
世界最低レベルの日本女性の地位、広がるばかりの男女格差、雇用機会均等法の欺瞞等など、私も漠然と考えていたことをよくまとめられていました。
聡明で能力ある女性を十分に活かせない社会って、大きな機会損失をしていること、非正規社員としての女性の奮闘があって地域や社会が支えられ続けたことなどなど、膝をうつ主張が多く出てきました。

それらが「女性手帳」などという倒錯した妄念に引き取られることに心底憤りを覚えます。

迫り来る災厄。では、個人で防衛できないことはないのか?
本書では最後にそれとなく、海外脱出を薦めています。それもアリといえばアリだが。
個人的には、もう少し足掻いてみたいです。
ご一読をお勧めします。

ブラックボックス

2013年05月10日
篠田節子著「ブラックボックス」(朝日新聞出版刊)を読了しました。
<引用開始>
サラダ工場のパートタイマー、野菜生産者、学校給食の栄養士は何を見たのか?
会社の不祥事で故郷に逃げ帰ってきた元広告塔・栄実、どん詰まりの地元農業に反旗を翻した野菜生産者・剛、玉の輿結婚にやぶれ栄養士の仕事に情熱を傾ける聖子。真夜中のサラダ工場で、最先端のハイテク農場で、閉塞感漂う給食現場で、彼らはどう戦っていくのか。
食い詰めて就職した地元のサラダ工場で、栄実は外国人従業員たちが次々に体調不良に見舞われるのを見る。やがて彼女自身も……。その頃、最先端技術を誇るはずの剛のハイテク農場でも、想定外のトラブルが頻発する。
複雑な生態系下で迷走するハイテクノロジー。食と環境の崩壊連鎖をあぶりだす、渾身の大型長編サスペンス。週刊朝日連載の単行本化。
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=14536
<引用終了>
篠田節子の作品を読むのは「仮想儀礼」以来です。
最近よく見聞きされる「攻める農業」や「TPP」。さらには「遺伝子組み換え作物」に「食と安全」「残留農薬」「産地偽装」など等、食を巡る話題は常にホットで様々な課題を抱えています。

物語は、関東の地方都市の深夜のサラダ工場の過酷な勤務の様子からスタートします。
おお、これは桐野夏生「OUT」の出だしに似ているではないか。あんな感じの陰惨な話なのかな、と身構えつつ読み進んでいきます。
しかし、大きなアクシデントやら仰々しい殺人事件が起こるわけではない。だけど、なんとなく怖い。じわじわとくる怖さがこちらを包み込みます。

簡単に想像できるでしょうか?太陽を浴びず、土に根を下ろさず、虫はおろかバクテリアすら存在しない無菌空間で、花をつけずに短期間で結実していく野菜・果物の姿を。ここではありありとそれらが描かれます。
安全・安心を追求した結果の選択肢。でも、それだけでなくコストとか効率性とか、ボリュームとか、そんな条件クリアを課されたそれらの“製造物”を我々は口にするかもしれない、或いは既にしているのです。

しかもそれらは、けっしてただの農作物ではない。無農薬有機というプレミアムをつけられ、都会消費地に高値でデリバリーされます。金で購う安全と安心がある。

農協に依存し成長力と後継者を失った既存農業。前例踏襲しかない、非イノベーティブな農政、株式会社参入を目指す鵜の目鷹の目の有象無象たち。そして深夜の重労働に研修の名目で低賃金で酷使される外国人たち・・・。

日本農業に顕在する端的な歪みを描きつつ、物語は終局へと向かっていきます。

印象的な描写や台詞はいくつもありますが、例えばこれなどもそう。
ヒロインが、かっての同級生でハイテク農場を運営している男に言います。

“「技術が高度になればなるほど、システムが複雑に巨大になればなるほど、問題点も因果関係も捉えにくくなる。でも現実には、あきらかに悪いことが起きている。何か一つが原因でもなければ、特定の犯人がいるわけでもない。あちこちで危険度がほんの少しずつ上がって、それが相乗的に作用して病人が増えたり死人が出たりというところまで行ってしまう。でも原因と結果が一対一で結び付けられないから、因果関係を証明できず、規制もかけられない。何もかも人智を超えた神様の世界に見えてくる。私たちには理解することも、まずいと気づいたから調整するってこともできない。もちろん自然だってそうだけど、自然って、無駄と緩みとスキだらけじゃない。でも三浦君のやってるハイテク農場みたいのって、立ち上げにも操業にも金がかかるから、そんな無駄や緩みなんてどこにもない」”

農業を、二次産業と同列視することは非常に危険である、まして攻める農業などと根拠無く誉めそやすことは絶対にできないなあと読んでいて思わされました。生命に関わる根源的な恐怖心が湧き上がってくるのです。

怖い、けれどすごく面白い。ご一読をお勧めします。

待ち人来たらず

2013年05月09日
こちらはたまに遭いたいと思っているのですが、全く現われてくれません。ブラックリストに載っているのかね。
<引用開始>
山形、「押し買い」で初の逮捕 特商法違反容疑
2013年05月09日 10:23
 山形県警尾花沢署は9日、貴金属を訪問して買い取った際に、購入価格やクーリングオフ制度の説明などを記載した書面を渡さなかったとして、特定商取引法違反の疑いで、秋田市千秋中島町、古物買い取り業志賀直樹容疑者(26)を逮捕した。

 同署によると、「押し売り」に加え、訪問業者が貴金属などを強引に安く買い取る「押し買い」を規制する改正特商法(今年2月施行)を適用した逮捕は全国初という。

 逮捕容疑は8日、山形県大石田町の女性(82)宅を訪問し、女性からネックレスや記念硬貨など3点を計1万円で買い取った際、法令で定めた書面を渡さなかった疑い。
http://yamagata-np.jp/news_core/index_pr.php?kate=National&no=2013050901000941&keyword=%E6%8A%BC%E3%81%97%E8%B2%B7%E3%81%84
<引用終了>
山形新聞のニュースですが、これ全国初の逮捕なんですね。いわゆる“押し買い”のです。
アベノミクスとやらの効果か弊害か、今年に入ってから、自宅にも何度も電話があったり、ドア越しの訪問もあるようです。「要らなくなった宝石とか貴金属があったら買い取らせていただきます」と勧誘してくるやつね。要らないもなにも、現物がないのだからその度に律儀にお断りしているのだけど、私の在宅時に彼らがアプローチすることはない。

私のほうはこういう人たち遭って、聞きたいことが山ほどあるのですが。給料どう?とか。
いろいろ仕掛けてみたいのです。まず、訪問時には「許可とってます?管理組合の?」と問うて、訪問許可証の掲示を求めます。そういうカードを管理棟で、許可された訪問業者に配布するんですね。拙宅はオートロックでないので、各戸の戸口までは来られるのです。ただ、外部から商行為を伴う活動の場合はこの申請がいる。

当然ながら殆どの訪問業者は面倒がってやらないので、口ごもったり、言いよどんだりします。
そこで「建造物侵入ですよね。速やかにお帰りください」とインターフォン越しにまず畳み掛けるつもりです。それでも「営業ではありません。お話にきたのです」などと意味不明なエクスキューズをして居座ろうとする業者もいます。そこでさらに「退去要請に従わない。不退去罪が加わります」とかまします。「申し訳ありませんでした。では資料だけでも読んでください。とりあえず戸口を開けてくれませんか」とくる場合があります。「お帰りくださいというのに、戸口を開けろと強要してくる。脅迫罪も加算されますね。通報します」と軽やかにレスポンス。
堪りかねた業者が「チラシを置いてまいりますのでお読みください」とドアポストにねじ入れてくる場合には「はい。器物損壊容疑も加算されました」とさらに突っ込む、と。
もう、完璧に撃退マニュアルが、脳内で何度も再生されてしまいます。

訪問販売は大半が市民生活にとって害で迷惑なものです。これを避けるには、正面からお断りするのが一番ですが強引な業者も一部はいます。避けるポイントは三つほどあり、如何に公権力の介入を招じさせるか、つまり警察呼ぶかにかかってきます。
許可無く敷地内に入った場合は建造物侵入。帰れといっても従わない場合は不退去。断ってもドアを開けろと強要する場合は脅迫。頼みもしない資料をドアポストなどに強引に捻りこもうとする行為は器物損壊の容疑がかかります。いずれも110番できる案件です。その場合、最寄の警察署に直接電話するより110番がよい。近場の警察だと時間かかったり、面倒がって来てくれないこともあるが110番は必ず出動しなければいけないからです。

拙宅団地の場合、私たちが上のような情報を管理組合通じて広めてしまったので、住民の意識があがり、怪しい動きにまず通報という体制が出来つつあります。訪問業者の侵入も五年前の十分の一くらいにまで減りました。めげずに、来襲してくるのは丸八真綿さんと牛乳宅配業者くらい。しかも丸八さんの場合は侵入から五分程度で撃退される状態です。すぐ管理棟に苦情が入って、撃退アナウンスが団地で放送されるからです。

しかし、この容疑者。古物買取業となっている。おそらく古物商の許可もとってないんですね。
こういうふざけた連中には、厳罰も重加算してほしいくらいです。

手帳といえば

2013年05月08日
これ、てっきり母子手帳のことで、リニューアルされるとかそういう話だと昨日までは錯覚してました。
<引用開始>
政府、10代から「女性手帳」導入 骨太の方針で調整 何歳で妊娠? 人生設計考えて
政府が、女性を対象に10代から身体のメカニズムや将来設計について啓発する「女性手帳」(仮称)の導入を検討していることが4日、わかった。医学的に30代前半までの妊娠・出産が望ましいことなどを周知し「晩婚・晩産」に歯止めをかける狙いだ。6月に発表する「骨太の方針」に盛り込む方向で調整している。

政府は少子化対策として産休や育休を取りやすくする制度改正、子育て世帯中心の施策を優先してきたが、晩婚・晩産化対策も少子化解消には必須と判断した。安倍晋三内閣はこれを重点政策に位置づけており、骨太の方針に反映させた上で、来年度予算に調査費などを計上したい考え。

内閣府の「少子化危機突破タスクフォース」(議長・森雅子少子化担当相)は、妊娠判明時点で自治体が女性に配布する「母子健康手帳」よりも、早い段階からの「女性手帳」の導入が効果的とする見解を近く取りまとめる。子宮頸がん予防ワクチンを接種する10代前半時点や、20歳の子宮がん検診受診時点での一斉配布を想定している。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130505/plc13050511030006-n1.htm
<引用終了>
違うんですね。読んでみると実態とかけ離れた上滑りな方針が見て取れます。端的に酷いと思う。
当然、相当な批判も出ていることもわかります。一方で「男性手帳も出すべきだ」という極論も出たようですが、そういう話の本質をずらすのはダメです。結局、女性手帳出すことに賛同する意見だ。
よくある「右も左もない」とか「原発や反原発でない第三の道」だという、一見もっともらしくて実はスカスカな言葉と同じ眷属です。

私が気に入らないのは、啓蒙を装っていながら、教化指導といったニュアンスが強いことですね。こうしたほうがいいよでなく、ああしろ、こうしろ、早くやれという。命令する感覚です。何様のつもりか。

森雅子がプロジェクトの座長ですか。東北大出身の弁護士兼任議員。闇金の執拗な取り立てで父親が破産した過去がある。過酷な生い立ちと弁護士を目指した初志からすると、何故自民党入りになるのか?まして町村派というのがまったく理解できないひとです。弱者の気持ちが分かりそうで、反対の方向に行きました。わかるからこそ、効果的な痛みの与え方も知っているってことかもね。

手帳による教化指導として、思い出すのは毛沢東語録ですね。中国の文革のときに配られた冊子です。厳密にいうと手帳ではないが、見た目は手帳そのものです。
これを右手に掲げて「造反有理」と叫びながら、敵対階級を次々糾弾していったのだった。
権力闘争を階級闘争と偽装して、民衆を煽った結果、中国の近代化は20年ほど遅れてしまう。

しかし馬鹿馬鹿しい。女性手帳とか読まされて、ああそうですかってなるのかね。改心するの?

女性の社会進出とか晩婚化とかそんなこととは違う事情だろうと誰しもが思います。
あるいは少子化って、もしかしたら理屈を超えた動物としての本能から来ているんじゃないか。今、子供を生むことは危険だというような直感がはたらくのかもしれません。

そういうことを省みるわけでもなく、ただ結婚しろ出産しろではねえ。納税者の数を維持したいから、そういう安易な発想に行き着くのか。

そういえば女性を「産む機械」と発言した議員も少し前にいた。何も進歩がないんだなと嘆息です。

総取り

2013年05月07日
アドビ、パッケージ商品をクラウド化するとか発表してしまった。さて困りましたねえ。
<引用開始>
米アドビが主力パッケージ製品をクラウドに完全移行、6月17日から
米ソフトウエア大手アドビ・システムズは6日、主力のソフトウェア・パッケージ「クリエイティブスイート」の最新版について、今後はサブスクリプション(定額制)サービスの「クリエイティブクラウド」を通じてのみ入手可能になると発表した。

クリエイティブクラウドのシニア・マーケティング・ディレクター、スコット・モリス氏は6日開催した年次会合で「アドビは100%クリエイティブクラウドに移行する」とし、クリエイティブクラウドの最新版は6月17日以降、定額制サービスの加入者のみが利用可能になると説明した。

2012年5月に発売された「クリエイティブスイート6」は、「フォトショップ」や「イラストレイター」「フラッシュ」など、総合的なマルチメディア・デザインソフトを組み込んだ統合パッケージとなっていた。
http://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPTYE94502820130506
<引用終了>
簡単に補足します。アドビシステムズは、あのPDFファイルを開発しているソフトウェア会社です。
公文書など改ざんされたくないレポートのファイルで重宝されてますね。ちなみにPDFとはポータブル・ドキュメント・ファイルの略称。PDFはアクロバットかアクロバットリーダーというアプリで読み書きができます。
アドビは、PDF以外に「イラストレーター」「フォトショップ」「フラッシュ」「インデザイン」といったいわゆるDTPソフトを数多くもっており、「クリエィティブスイート」(CS)はその殆どを網羅したパッケージ商品なんです。CDやDVDディスクに格納してこれまでは販売していたんですね。それを一切やめてこれからはクラウドからのダウンロードにするということを発表したわけです。

私の場合PCの使い始めが、MicrosoftのWordやExcelに先んじて「ページメーカー」によるDTP作業でした。ページメーカーは、DTPソフトの先駆けとしてアルダス社から出ておりましたが、今から約20年前に、アドビに事業吸収されて「インデザイン」というソフトに変わります。ソフトウェアのM&Aとしては当時、インパクトが大きかった。Microsoftの一党支配に対抗しようということでしょう。
それから、マクロメディア社のフラッシュがライバルだったアドビに吸収される衝撃も続きます。
ウィナー・テークス・オール。「総取り」が、アドビもMicrosoftも好きなんです。共存共栄という概念は持ち合わせていないんでしょうね。敗者は死ねといわんばかり。

さて、パッケージが無くなるっていうが、これからどうしよう。CSはまともに買い揃えようとすると30万は覚悟しなければいけません。これまでは古いのを調達したりして間に合わせましたがクラウドとなるとややこしいことになるだろうな。頭が痛い問題です。

総取りといえば、これ↓も総取りを企んでいるんですね。
米アップル、iPhone新規顧客の獲得機会逃す
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130507-00000016-bloom_cn-nb

飽くなき強欲といいますか。適正規模って考えはないのかねえ。

なきわかれ

2013年05月06日
下ろしたばかりのスニーカーで歩いていたら、ぱっかんと靴底のソールがはがれてしまいました。

歩いていて急に足が軽くなり、踏んだ地面と小石の感触までじわっと伝わってきてわかりました。
いやだな、縁起でもない。下駄の鼻緒が切れるとかあんなのと一緒か?いや、靴が履けないのでも歩けないのでもないからまだいいのか。

今回は右の靴。で、一昨日にも既に左を同じように、なきわかれしてしまってました。下ろしたてとはいえ、買ってからかなり年月が経ちます。右も起こるんじゃないか?と恐々しながら履いてましたので、くるものがきたかという感じでしたが。おそらく経年劣化というやつでしょう。

で、そのままではダメなので万能接着剤で、靴とソールを貼りあわせました。左で既にやってます。
やはり、履かないとダメ。塩漬けはダメ。靴は、荷重をかけて初めて安定するのかもしれません。

事実と願望

2013年05月05日
「同じ哲学を持っている」とはどんな根拠なんだろう?インドは多民族で多宗教、多言語だ。
<引用開始>
「中国とスムーズにいった歴史ない」 麻生副総理、日印米豪の協力強調

インドを訪問した麻生太郎副総理兼財務相は4日、ニューデリー市内で講演。日中関係について、「インドは陸上で中国と国境を接し、日本は海上で接触を持っているが、われわれは過去1500年以上の長きにわたり、中国との関係が極めてスムーズにいったという歴史は過去にない」と述べた。

麻生氏は、インド商工会議所連盟などが主催する講演会に出席。質疑応答で、中国とインドでも領有権をめぐる紛争があり、安全保障や海洋分野での日本とインドの関係を強化すべきではないかとの質問に対し、答えた。また、中国の軍事的台頭に対抗する日印関係を問われ、「インドと日本は哲学で結ばれ、価値によって突き動かされる同盟国同士ではないだろうか」と指摘。「豪州に米国が駐留軍を置くという事態は、地域のスタビリティー(安定)を大事にしなくてはならないという表れだ」と述べ、米国とオーストラリアを含めた4カ国の協力態勢を築く必要性を強調した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130505-00000064-san-pol
<引用終了>
外遊中で、気分も軽くなってつい余計なことを言ってしまうのだがこれはいただけない。中国をただ刺激するだけ、そしてインドは助けてはくれない。
軍事的・経済的な意味で中国包囲網を構築して、かの国に依存しない体制を組もうとしたいのだろう。でも、インドと同じ哲学とか価値観を日本が持っているとは思いません。ましてインドは核保有国じゃないですか。

長い国境線を中国と接しているだけにヒマラヤ地域などで領土問題があることは確か。でも、それはそれ。インドにとって世界で最大の貿易相手国は中国。ここは動かない。これまでより踏み込んで、中国と対峙する状況にはまずなりません。
豪州についても事情はほぼ同じ。衛星放送で豪州のニュースを見ていたら、ジュリア・ギラード首相が出てきて米高官と米軍駐留の条約更新が出てきました。地域のスタビリティを高めるという意味で両者は緊密に連携はしていく。しかし続けて出た米国との農産物交渉では一歩も退かないと付け加えた。そして、豪州の貿易相手国一位もまた中国。ここを本質的に刺激するような政策をとるわけがありません。外交的駆け引きはあるにせよ。

極め付きは安倍晋三。サウジ・UAEに外遊して「わが国と同じ価値観を持つ国と認識している」と発言したが、悪い冗談だろと思いました。
サウジなんて、鞭打ち刑が平然とあり、女性の権利が最も蔑ろにされ人権状況が最悪な国じゃないか。民主的手続きで首魁が選ばれるわけでもない。長年の王族支配が続き、厳格なシャリアに基づいて人前での飲酒も禁止。
価値観同じとはいえない。いや、そういう価値観に持って行きたいのか?

不勉強で、情勢を読めず、ただただ出す言葉が軽いと感じます。

マネーの虎の今

2013年05月04日
生活創庫、資金ショートで事実上の倒産ですか。
堀之内さん、ホームレスから社長に成り上がったということでちょっとした時の人でしたけどね。
<引用開始>
(株)生活創庫 [静岡] リサイクルショップ経営
再度の資金ショート / 負債総額 約15億円

~社長がテレビ番組「マネーの虎」に出演で有名~

  (株)生活創庫(TSR企業コード:450090442、浜松市中区葵西6-10-15、登記上:同市東区中郡町1188、設立平成4年10月、資本金0円、堀之内九一郎社長、従業員36名)は再度の資金ショートを起こし5月1日、行き詰まりを表面化した。
 負債総額は約15億円が見込まれる。

 昭和63年11月創業のリサイクルショップ。生活雑貨・家電製品・家具・骨董品等のリサイクル販売を主力に独自の仕入ルートを構築し、全国初のリサイクル販売店のフランチャイズ展開と代表者の個性的なキャラクターでマスコミにも取り上げられ、脚光を浴びたこともあった。
 ピークの平成21年8月期には年商約27億円をあげたが、同業者との競合から不採算店も目立ち始めたことで、近年ではスクラップ&ビルドを行いつつ、直営店は採算の取れる店舗に絞り込んできた。このため年商は減少傾向をたどり、24年8月期では約10億円にまで落ち込んでいた。
 これまでの出店費用に加え、21年1月には総額約5億円を投資し本社移転を実施したことで金融負債は膨らんでおり、資金繰りも急激に悪化していた。採算面でも赤字が拡大して決済不能となり今回の事態に至った。
http://www.tsr-net.co.jp/news/flash/1237554_1588.html?s=rss&utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter
<引用終了>
日本テレビの「マネーの虎」。見ていて面白い出演者もたまにいたけれど、不快な思いをすることも多かったですね。不快になる原因は主に二つ。出資申請する人たちの見通しの甘さと、自らの経験だけで全ての物事を談じようとするスポンサー(虎)さんたちの態度です。

マネーの虎、出資申請者にはギャラが一銭も出ないのだそうです。それどころか交通費も出ないのです。一度、この番組に出演した人と話す機会があり、内幕を教えてくれました。出資してくれるかもしれない人たちをタダで紹介してあげているのだから当然でしょうと、言われたそうです。
たしかにタレントではない。でも交通費くらいは負担してあげてもいいじゃないかと思いました。
それで視聴率をとり、自らの稼ぎとしているわけだから。スポンサーである「虎」の人のギャラなんかも薄謝じゃないですかね。MCの吉田栄作のギャラもたいしたことなさそうですね。なんであの番組に出ていたのかわかりません。

堀之内さんの態度は、虎たちのなかでは比較的まともに映りました。それだけに堅実な経営感覚を持っているのかと思ってましたけど、そうじゃなかったんですね。売り上げ20億円台で、本社移転に五億円もかけるという感覚がわからない。もしかしたら、不動産屋さんにそそのかされたのかもしれないけどね。申請者の思いつきにも見える事業プランを聞いて「あまい、あまいよ」とよく堀之内さんはいってましたけどね。自分が一番甘かったかもしれない。

あの番組に出た直後に資金繰りに苦しんだ「虎」も何人かいましたね。
名前を忘れてしまったが「なんでんかんでん」ラーメンチェーンを率いていた人とか、「ノシアスリゾート」という不動産屋の社長も、番組に途中で出れなくなりましたっけね。この社長、暴走族出身というのがウリ。そんなものがウリになるのが奇妙ではあるが。

そんななかでとりわけ異色だったのが加藤和也だ。美空ひばりの義理の息子さんね。正確には甥になるか。
参加者の夢のような事業プランを聞いて、興味が出ると『俺、金、出しますよ』とすぐ出資してくれた。
他の「虎」たちが「甘い、甘いな!」とベタ降り続出でも、気前よく火中の栗を拾いましたっけね。
キワモノとしてとても面白かった。地上波では、もう出てこないでしょう。

便乗商法

2013年05月03日
このところこちらの強硬な態度が効果を発揮してか、その数がめっきり減ってきた電話勧誘。また増えてきてます。
アベノミクスを口実にしたものがすごく増えている。「今、不動産を購入すれば資産が倍増します」「発展途上国の債券を買えば、今なら15%の利回りが確保できます」「エコ関連事業を起こす新規企業の株式を購入できます」「何かご不要な貴金属があればお買取させていただきます」。
最後のだけは、あまり関係なさそうですが他は全てアベノミクス絡みでの勧誘電話です。

一日に三件程度ずつ、毎日のようにかかってきます。留守にしているときもかかってくるようですが録音されるのは嫌がるみたいで、何もメッセージは残っていません。

今日も、豊洲近辺の不動産を購入して家賃収入を将来の年金替わりに運用しませんか、と電話がありました。あのねえ、それはアベノミクスと何にも関係ないでしょ。資産をわざわざ換金しづらい不動産なんかにしたら、資産の健全な流動性が損なわれるじゃないの。この場合、表面利回りで15%はないと魅力はまるでないよ。などとそのたびごとに断っています。
それでも、前よりはましだ。買う気がないと断れば、ああそうですかと引き下がってくれる。少し前までのマンション投資関連なら「話も聞かないで断るのは失礼だ」と逆ギレしてきましたからね。それが彼らの手なんですが。

BS12で、マンション投資を紹介する30分番組があるんですね。風間トオルがナビゲーターで、クレアスライフという会社の一社提供。お客さんを獲得するのが本当に大変だと、半ば本音で営業マンが語っているのを見ました。余計に買いたくなくなるよ。連休中、お仕事ご苦労様です。

路(ルウ)

2013年05月02日
吉田修一の新刊「路(ルウ)」(文藝春秋刊)を読了しました。
<引用開始>
1999年、台北~高雄間の台湾高速鉄道を日本の新幹線が走ることになった。

入社4年目の商社員、多田春香は現地への出向が決まった。春香には大学時代に初めて台湾を訪れた6年前の夏、エリックという英語名の台湾人青年とたった一日だけすごし、その後連絡がとれなくなってしまった彼との運命のような思い出があった。

台湾と日本の仕事のやり方の違いに翻弄される日本人商社員・安西、車輛工場の建設をグアバ畑の中から眺めていた台湾人学生・陳威志、台湾で生まれ育ち終戦後に日本に帰ってきた日本人老人・葉山勝一郎、そして日本に留学し建築士として日本で働く台湾人青年・劉人豪。

それぞれ別々に進んでいた物語が台湾新幹線をきっかけに収斂されていく。1999年から2007年、台湾新幹線の着工から開業するまでの大きなプロジェクトと、日本と台湾の間に育まれた個人の絆を、台湾の季節感や匂いとともに色鮮やかに描いた、大きな感動を呼ぶ意欲作。
http://hon.bunshun.jp/sp/lu?page=1
<引用終了>
「平成猿蟹合戦図」や「横道世之介」などに代表されるように、吉田修一の作品はどれも温かい人物が出てくるんですね。しかも決して、明るい作品ばかりではなく映画化された「悪人」だとか「太陽は動かない」といったメランコリックだったりミステリアスなものにも、この温かみが感じられます。
この作品でも、台湾に敷設された新幹線を物語りの縦軸としながら、それに関わったり周辺に生き続ける人たちを、優しい視線で描ききっています。
「路(ルウ)」というネーミングもいい。新幹線の線路であり、それぞれの人物が歩む道のりでもある。
私が思ったのは、スクランブル交差点の路。それぞれの登場人物が四方から人生の大通を渡りきろうと行き交う。ある者同士はすれ違い、ある者同士はぶつかりそうになる。偶然から出会いが始まる。そして、それぞれに連れ立ったり、再び一人に戻ったりして行く先を目指していく・・・。

特に終盤近くで、台湾に終の棲家を定めた人、それを勧めた人のやり取りは涙を誘いました。

それから、舞台が台湾というのもいいですね。私が初めて台湾に行ったのは89年くらいだと思う。長い戒厳令が終わって、大陸中国との新しい関係を模索しだした頃。蒋介石の呪縛から逃れ、両岸関係にそろそろ変化の兆しが出ようかという頃でした。まだまだ、物々しい感じもありましたが、基本的には南国独特の緩さがそれをあまり意識させませんでした。

次のような文章があります。これを読んでいて台湾にまた行きたくなりました。

“あれは誰が言ってたのだったか、香港という町は「流れる景色が世界一美しい」といわれてるらしかった。たとえば二階建てバスの頭上を流れていくカラフルな看板、ビクトリア・ピークへ登るトラムの窓に流れていく高層ビル群。そこで春香はこう思う。香港という町が「流れる景色が世界一美しい」とすれば、ここ台北の町は「立ち止まった景色が世界一美しい町」ではないだろうか。

たとえば路地を歩きながら、ふと濡れたガジュマルの樹に足を止める。そこから広がっていく街角の風景。春香は粥を掬っていたスプーンを置き、実験するようにその場で立ち上がってみた。怪訝そうな屋台のおばさんをよそに、店先から数歩だけ通りへ出て立ち止まる。春香はその場でぐるりと周囲を見回した。屋台に並んだ色鮮やかな果物、湯気を上げる美味しそうな饅頭、走り抜けていくスクーター、お香が立ち込める孔子廟、ふたの開いたポリバケツ、路駐されたベンツ、向こうの空に聳え立つ101ビル・・・。そして道に突っ立っている春香を、不思議そうに見上げている丸刈りの可愛い男の子。
春香は「やっぱりきれいだ」と小さく呟き、男の子の頭を撫でた。「何が見える?」と男の子が訊いてくる。春香は「全部」と応えて、またそのチクチクする頭を撫でた。” (本文414Pより)

こうした温かい物語の舞台は、もはや日本にはないのか?台湾だから成立するのか?
いろいろと考えが湧き上がってきます。

ご一読をお勧めします。今の季節にぴったりです。

世界遺産

2013年05月01日
富士山の魅力のひとつには、周りに高い山が全くないことがあると思います。
他の高峰ですと、北岳とか槍ヶ岳とかだと周りも高いのでその威容がよく感じ取れない。
けれど、富士山はくっきりとコニーデ型のその美しい山容を見せてくれます。
<引用開始>
富士山:世界遺産登録へ 地元住民ら喜び分かち合う

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス)が、富士山(山梨県、静岡県)の世界文化遺産としての条件付きの登録を勧告。悲願だった正式登録への道が開けた。時代を超えて芸術文化を育み、山岳に対する信仰を抱いてきた人々は、「日本の宝」が世界へ羽ばたく喜びを分かち合った。一方、武家の古都を掲げた鎌倉の願いはかなわなかった。

 富士山については、山梨、静岡両県が中心となって昨年3月、「富士山世界文化遺産協議会」をつくり、保全活動などを話し合ってきた。
http://mainichi.jp/select/news/20130501k0000m040143000c.html
<引用終了>
富士見という番地が東京にも何箇所かあります。一座だけ屹立したその姿の美しさゆえに、古くから愛でられてきたという名残でしょう。

美しい形をしている山ですが、残念なのは世界“文化”遺産としての登録になるということ。もともと、世界“自然”遺産として申請を過去に行なったことがありますが、この申請は却下されてしまいます。

調査団が却下理由として指摘したのは、ゴミやし尿による汚染でした。山梨側からみると、頂上付近から麓に向かって多くのゴミやし尿が山肌を汚している箇所があります。ここが引っかかって自然遺産からは漏れました。

日本で登録された16の世界遺産のうち、自然遺産は知床・白神・小笠原・屋久島の四つ。
人の手があまり入らない場所が好まれています。しかし、屋久島でも山の中のトイレが相当汚れているので、一定人数での入域制限をなどという話も出てきているそうです。登録されれば誇りだし、観光の役に立つけれども、自然維持との両立が難しくなる。当然のことですが、頭の痛い問題に突き当たります。小笠原は島嶼によって一日あたりの入島人数制限をしてますね。

気の滅入るニュースが多い中、久々にいいニュースでした。

遅かった謝罪

2013年04月30日
これで、東京開催は完全に無くなりましたね。招致活動の関係者は、責任追及できる相手ができたから安心か。謝らないよりははるかにいいけど、タイミングは少しばかり遅かった。あとはこれ以上のダメージを如何に抑えるか、ですね。
<引用開始>
猪瀬知事:発言を撤回し謝罪「「イスラム圏に誤解招く」

2020年夏季五輪招致を目指す東京都の猪瀬直樹知事は30日、米紙のインタビューで国際オリンピック委員会(IOC)の倫理規定に反して立候補都市のイスタンブールを「イスラム教国は互いにけんかしている」などと批判したとされる問題について、報道陣に「不適切な発言で撤回する」と述べた。また「イスラム圏の方に誤解を招く表現でおわびします」と謝罪した。

猪瀬知事はこの日、登庁しない予定を急きょ変更し、今後の対応協議のため午前11時過ぎに都庁入りし、報道陣に笑みも浮かべながら対応した。

問題とされた発言は、インタビュー終了後の雑談での「感想」だったとしたうえで、IOCの倫理規定の認識を問われると「甘かったと言えば甘かった」と釈明。今後については「他都市に敬意を払いながら(招致)活動を続けたい」として、5月にロシアである各立候補都市のプレゼンテーションにも参加する姿勢を示した。
http://mainichi.jp/select/news/20130430k0000e040127000c.html
<引用終了>
はじめは謝罪せずに、記事を書いた側に責任を持っていこうとしたんですね。「文脈が正しく理解されていない」とNew YorkTimesに責任をなすりつけようとした。

ところがNYTは「記事に絶対の自信がある」と反論しました。日本語の流暢な二人の記者がインタビューにあたったというから、これは分が悪くなったと判断して、遅まきながら謝ったたんでしょう。
http://mainichi.jp/select/news/20130430k0000e040086000c.html

最大の問題は、イスラムやトルコに対する偏見ですね。イスラムは喧嘩してばかりという主観での決め付け、トルコがそのイスラム教をベースにおいているという偏見です。しかしトルコが国家運営について、イスラムと距離を保つ世俗主義をとっていることを分かっていません。サウジやイランなどと比べて、厳しい戒律を生活の場に持ち込んでいるわけではない。お酒も飲めたりします。

彼はそうした無知ぶりを晒してしまったのだけど、これには新たに二つの問題があると考えます。
一つ目は、そういう主観・偏見を醸成する空気が日本にあるのか、と誤解されること。
二つ目は、謝罪の仕方について誤った思い込みがあるのではないかということです。

一つ目は、彼本人は勿論、メディアが報道する仕方に問題があると思います。イスラム=悪、不明、未開といったニュアンスが含まれているように見える。例を挙げればイラク・イラン・アルジェリア、或いはボストンでの報道について、そう感じられることがあります。

二つ目は「謝ったら負けだ」とする観念が強すぎるのではないかということ。よく、国際社会や交渉ごとにおいて、すぐに謝ったり譲歩したりすることは敗北につながるという考え方があります。
確かに言質をとられて、不利になる場合もありますがその観念があまりにも強すぎるのではないかと思えるのです。特に、権力の近くにいる人ほど、自ら恃むところが強いせいか、謝罪は即自己否定につながると確信しているんじゃないかと思える。

そんなことはないと思います。無用な誤解を避けるために、適宜の反省や訂正はどんどんやるべきではないか。それによって相手と自分の尊厳を守ることにもつながると思うんです。「これは間違っていた。訂正する。でも、私はこう思う」でいくらでも議論できると思うんですけどね。
揚げ足取りみたいな、変なディベート的観念に嵌まって身動きとれなくなる愚は避けたいところ。
虚心坦懐に構えて臨みたいです。

三大競演

2013年04月29日
牧伸二といえば、真っ先に思い出すCM。
豪華三大ギタリストの競演ともいえる。
気負いこむ二人をいなすベテランの味わい。
繊細な塊であったのだろう。合掌

ノマドと社畜

2013年04月29日
谷本真由美著「ノマドと社畜~ポスト3.11の働き方を真剣に考える」(朝日出版)を読了。
<引用開始>
■「紙版希望! 」の多くの声に応えての刊行!
発売後いきなりアマゾンKindleストアで1位になり、話題になった電子版に大幅加筆、新章「社畜とは何か?」などを収録!
国連職員などとして数カ国で働いてきた著者(現ロンドン在住)が、日本で流行るノマド論のおかしさを一刀両断。組織に寄りかからず自立した働き方が必要となる日本の未来を担う人たちのために、本当に有益なアドバイスを贈る。
http://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255007052/
<引用終了>
著者はツィッターでハンドルネーム“@May_Roma”を名乗る有名な人です。私はROM専門でツィッターをしていますが、時々過激な意見をいうこのHNをなんだろうと訝しく見ていました。

ついで、八重洲ブックセンターで「日本が世界一『貧しい』国である件について」というこの人の著書を見かけて興味が湧き、まず取っ掛かりになりそうなものを読んでみようと思い、これを手に取りました。

ノマドというと、たとえば本田直之とか安藤美冬といった人が浮かびます。実績のある本田直之ならともかく、安藤美冬に関しては胡散臭い感じが漂いました。
オフィスや場所を選ばないノマドという生き方を謳いながらも『デザイナーなのに住所が足立区で残念』などといささか矛盾した言動があり、自身の商売動機でノマドを定義づけしているなと思ったからです。

谷本真由美は、こういう人に対して容赦なく叩きます。それは、若い人に騙されて欲しくないから。ノマドを目指すなら目指すで、できれば成功して欲しいからといった思いがよく伝わってきます。

読み始めてわかりましたが、これは起業やノマドを目指す若い人に向けて書かれているんだということ。それでも、私のような人間でも興味深く読むことができました。まがい物がどれだけ跋扈しているかがよくわかります。

自由を享受しながら、好きなことをして報酬を得続けるのがノマド。日本ではそんなイメージでいる人が多いだろうと、著者はまず想定しています。
次に、実際にノマド的な働き方をしている人を何人か紹介してきますが、これが恐ろしいくらいのハイキャリアな人ばかり。
高度な学歴を持ち、高いレベルで実務に携わり、語学に堪能な人材が何人も紹介されます。
フリーターの延長から成れそうな日本での甘い予想を大きく裏切ります。

彼ら自身とその周囲からは、一種の職人としての佇まいすらイメージされてきます。
つまり、仕事能力だけで見れば、仮に一般の企業に勤めていても高い実績を示すことができるだろう人々が「ノマド」なのですね。
若い人たちが単に「なりたい」「あこがれる」といった次元で成立できる世界ではないのだという事実を冷静に突きつけているわけです。

そして、何故ノマドが出現し、重宝される社会が海外にあるのかも解説されています。ノマドが激烈な競争社会ゆえの産物であることがよくわかる。

それでも、著者の視点はどこかに温かみがある。周囲の甘言や雑音に惑わされることなく、ノマドを目指すなら目指すなりの要点をしっかり押さえろと忠告もしています。
その三つとは、自分だけの高い技術を磨け、その道のプロの話をよく聞け、語学力を磨け。

私たちの世代からすれば当然のような結論なのだけれど、あらためてよく納得できます。
ご一読をお勧めします。

今日は何の日

2013年04月28日
あれ?いつもと違う。今日は何の日だったか。こんな日だと報じられているけれども。
<引用開始>
「主権回復」抗議集会を開催=県民には「屈辱の日」-政府式典同時刻に・沖縄
 沖縄県の市民団体などは28日、政府主催の「主権回復の日」式典に抗議する「4.28『屈辱の日』沖縄大会」を、政府式典と同時刻の午前11時に宜野湾海浜公園(同県宜野湾市)で開いた。1万人規模の動員を目指している。
 実行委員会は喜納昌春県議会議長や大学教授、市民団体関係者らが共同代表を務め、参加者には平和で豊かな沖縄を表現する大会シンボルカラーの緑色を身に着けることを呼び掛けた。
 集会では「沖縄県民にとっては『屈辱の日』であり、政府式典には『がってぃんならん』(納得いかない)」とする抗議決議を採択した。
 サンフランシスコ講和条約の発効により、沖縄が米国の施政下に置かれ、過重な米軍基地負担を強いられた苦難の歴史から、県内では政府の式典開催に反発する声が噴出した。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2013042800024
<引用終了>
いかにもまずい。サンフランシスコ講和条約締結をもって、日本の主権回復=独立が復活したとされるのは。沖縄への配慮も含めて、やり方が幼稚で拙劣すぎます。
私が小中学校で学んだときは、この講和条約が当時の西側陣営だけで決められた不完全なものであると教わった。当時のソ連や中国などが承認していないということだった。
今回の記念式典には中国とかロシアとか大使クラスを呼んだのだろうか。
呼ぶも呼ばぬも、どういう説明をつけるつもりなんだろうか。

まったく。おかしな記念日のせいで私は腹が立っています。4/28にはおかしな主権回復の日なんかじゃない。ながらく私の親の誕生日だ。それも両親二人ともだ。
しかもだ、今年でそれぞれ傘寿、喜寿という節目だ。何か記念にやることをしてあげようと考えていた矢先に、主権回復の記念日にするなどと騒がれて、不愉快です。
身内の誕生日を汚されたような気持ちまでします。いつもは、ケーキ買って、財布とか帽子とか贈ってるけど、今年はモノは止めようと思った。モノよりは思い出。今回は日にちをずらして、どこかの温泉に行こうかと計画しています。

ノマドの虚構

2013年04月27日
たまたま目に止まったこの東洋経済オンラインの記事。ひどいなあ。
<引用開始>
非エリートでもハイパーノマドになれる

ノマド議論が続いている。これほど賛否が分かれるトピックも珍しいかもしれない。通常は、ここまで批判が盛り上がる前に、関心も示されずにやり過ごされてしまうからだ。

ノマドとは、いろいろな定義はあるが、ここではまず、生活する場所や働く場所を自由に選ぶワークスタイルやライフスタイルと定義しよう。今、こうしたノマドな生き方、働き方がどんどん広がっている。

フリーランスとして会社を離れている人はもちろん、会社に所属しながらもカフェやコワーキングスペースなどで仕事をする人が増えている。私の会社(ブルームコンセプト)も渋谷のコワーキングスペースに入居しているのだが、平日はほぼ満席だ。

■ なぜアンチノマドが生まれるのか

こうしたノマドな生き方、働き方に対して、アンチノマド派の人は、ノマドな働き方の厳しさを指摘し、「ノマドになれと安易に勧めるのはいかがなものか? 」と疑問を呈する。それに対して、ノマド肯定派は「新しい生き方、働き方がある。多様な選択肢のひとつだ」と反論するものの、アンチノマド派の納得は得られない。なぜか。

答えは簡単だ。アンチノマド派は心の中では、場所に縛られずに働くノマドに嫉妬していて、彼らの反論はすべてそこから出てくるからである。ノマドを「カフェで仕事をする迷惑な人」などと議論を矮小化して批判する人などは、まさにその典型であろう。

実際、どこでも働ける環境を得たら、これほど快適なことはない。通勤時の満員電車に乗る必要もないし、平日に仕事をしながら、ぶらりと旅行だってできてしまう。温泉入りながら仕事をこなすって、最高ですよ。ノマド万歳!  みんな会社辞めてノマドになろう! (ただし、ノマドになれる人に限る)。

 いや、ちょっと待てよ。もちろん、事態はそれほど単純ではないのだ。
・・・・・・・・・以下略
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130426-00013809-toyo-nb
<引用終了>
この後、延々と記事は続きます。フランスの高名な学者ジャック・アタリがノマドをこう定義しただの、ノマドはハイパーノマドと下層ノマドに分かれていく云々。途中で読むのを止めてしまいました。

東洋経済を読む人って基本的に会社勤めで、思想的には穏当で保守的な意識ですよね。でも、ちょっとだけ背伸びはしてみたい。冒険を味わいたい。オフィス以外での自己実現を夢想しているといったところでしょう。
素直なそんな人からすれば、こんな記事があればああそうかと信じてしまうのではないでしょうか。

一般の人にはない高い能力があり、高度なITスキルを持ち、高い語学力が備わって初めてノマドたる条件に到達する筈なのですが、ここではそうは書いてない。

ちょっとしたソーシャルネットワーキングがあり、人脈を辿って、力まないマーケティングを志向すれば、自然と仕事は増えてくるのだといわんばかりの内容です。うそだろうが!

ちょうど今、谷本真由美「ノマドと社畜」(朝日新書)を読んでいる途中ですが、ここでは上記記事と正反対のことが書いてある。読み終わったらあらためて感想を書いてみたいです。

理想の上司

2013年04月26日
これ、社会経験の乏しい新入社員だから仕方が無い人選なのかな。少し微笑ましいけれど。
<引用開始>
「理想の上司」にイチロー=女性は天海さん-産業能率大調べ
 産業能率大学(東京)が23日発表した新入社員が考える「理想の上司」に関する調査によると、男性では米大リーグ・ヤンキースのイチロー選手、女性は女優の天海祐希さんが首位だった。イチロー選手は3年ぶり3回目、天海さんは4年連続4回目で、いずれも調査の常連がトップとなった。
 イチロー選手は「態度や姿勢が手本になる」点が支持を集め、天海さんは「リーダーシップがありそう」との理由が多かった。
 2位は、ジャーナリストの池上彰氏と女優の江角マキコさん。また、サッカー日本代表の主将である長谷部誠選手(男性3位)と女優の吉瀬美智子さん(女性7位)が、ともに初めてベストテン入りした。一方、前年度にトップだった日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)は26位に転落した。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201304/2013042300584
<引用終了>
「態度や姿勢が手本になる」というイチローはリーダーシップがあったのかな?かって「チームが負けても四安打できればいい」と公言した人だし、そんなタイプでないと思う。
不断の努力するとこ、容易に諦めないとこは確かに見習うべき点でありますが。本当の上司になったら、裏切られた気分になっちゃうんじゃないかと。まあ、いいのか。イメージだけなんだから、あまり小うるさいことは。

数年働いてみれば、理想像も変わってくるだろう。意思決定が早くて的確。厳しいが底には情が感じられる人を望むようになるんじゃないか。
いや、引っ張ってくれて頼もしい人がいいのか?依存心が強くなっているかもしれない。男性的とか父性とか、決断力や逞しさを求める人は変わらず多い。それどころか、オラオラ系とかいう、明らかに暴力と逞しさをはき違えた類に好意を寄せる人も出てきてます。
かってはいなかった「わたし、すっごいドMなんですぅ」と嬉しそうに言う女性が目立ちます。これは角度の変わった依存心の表われに私には思える。

昨年の橋下徹の一位獲得。この悪夢のような出来事も、そんな空気感の醸成を物語るようにみえました。それにしても一年で26位への急落も凄い。イメージの浮動票頼りの人だから、戦々恐々としているんじゃないかしら。

身近な周囲に、目立たないが、もっと尊敬に値する人がいると信じたいです。

誰が得をする

2013年04月25日
言葉も出ません。二度も核爆弾を落とされ、今また原発事故を経てもなお署名せず、とは。
<引用開始>
日本 NPTの核不使用声明に署名せず
スイスのジュネーブで開かれているNPT=核拡散防止条約の会議で、核兵器は非人道的なものだとして、いかなる状況でも使用すべきではないなどとする共同声明が提出されましたが、唯一の被爆国の日本はこの声明に署名せず、NGOなどから批判の声が上がりました。

この共同声明は、ジュネーブで行われているNPTの再検討会議に向けた準備会合で24日、南アフリカの代表団が提出しました。
声明では「核兵器の使用によって、直接に人が死ぬだけでなく、社会や経済の発展は停止し、環境は破壊され、将来の世代は健康や食糧や水を失うことになる」として、核兵器の非人道性を強調しています。
そのうえで、「いかなる状況でも核兵器を二度と使わないことこそが人類生存の利益につながる」として、核兵器の不使用を訴えています。
共同声明には74か国が名前を連ねましたが、唯一の被爆国である日本は署名しませんでした。

これについて、軍縮会議日本政府代表部の天野万利大使は、記者団に対し、「核兵器が使用された場合の影響が非人道的なものだという点では賛同している」としたうえで、「いかなる状況でも使用しないとしている点が、日本の安全保障政策と相いれない」と述べました。
日本がアメリカのいわゆる「核の傘」で守られていることを、署名をしない理由の1つにしたものですが、会議に参加しているNGOなどからは批判の声が上がり、ジュネーブの軍縮会議日本政府代表部の建物の前で、およそ50人が抗議活動を行いました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130425/k10014172481000.html
<引用終了>
反省とか学習とかないのか。原発だって今でも毎週金曜日に再稼動反対デモがあるのに。
使う権利を留保するよ、場合によっては使うかもよ、と宣言したのと同じではないですか。
こんなこと言って誰が得をするんだろう?アメリカ?まさか。日本の核保有が現実味を帯びれば彼らは本気で潰しにかかる。俺はいい、お前はダメと。

一方で、損のほうはもう膨大にある。あれだけ痛い目にあっても尚、固執するのは何故か?まだまだ遭うべき災難が足りないのか?それとも、前頭葉がないのか?と見られてしまう。

穿って考えれば、原発再稼動がもう織り込み済みだから障害となることには参加しない、と今から予防線を張っているということかな。

本当に恥ずかしい。

世界同一賃金

2013年04月24日
ため息。ユニクロの柳井正さんが、社員の給与を世界同一にするといって息巻いてますね。
<引用開始>
ユニクロ、「世界同一賃金」導入へ 優秀な人材確保狙うファーストリテイリングの「世界同一賃金」

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、店長候補として採用した全世界で働く正社員すべてと役員の賃金体系を統一する「世界同一賃金」を導入する考えを明らかにした。海外で採用した社員も国内と同じ基準で評価し、成果が同じなら賃金も同水準にする。

すでに役員や上級部長らは実施し、今後、一部の店長まで広げる。企業のグローバル展開が加速するなかで、賃金体系の統一にまで踏み込む企業が出てきた。

日本の働き手たちは、新興国や欧米の社員と共通の土俵で働きぶりが評価され、世界規模の競争を強いられることになる。新制度が根づけば、給与水準が全世界で均一化していき、比較的高い日本の給与が下がる「賃金のフラット化」につながる可能性もある。
http://www.asahi.com/business/update/0423/TKY201304220460.html
<引用終了>
ユニクロの製品は長持ちするので重宝はしています。私には袖丈がちょっとだけ長いけど。が、最近はまったく買っていません。なんだか経営者のあの顔を思い出してしまって気が進まない。

実は十五年前にお目にかかったことがあります。当然ながら、仕事熱心。でもかなりの倹約家で、話してて何度も閉口した覚えがある。如何にしたらさらに安くできるか?が変わらぬテーマ。また、取り巻きが哀しいくらいにイエスマンばかり。合議だとか議論だとか、社内にそんな文化はありそうでないんでしょうな。

優秀な人を登用するだ報いるだ、空々しいこといってますがつまりは買い叩きでしょ。
賃金テーブルを全体に下げる言い訳で、グローバル化対応とか言っているように見えます。
別インタビューでは、年収百万円と一億円の両極化が進むかもしれないがやむをえないとも言っている。本音が仄見えます。きっと、登用とか高額昇給とかは極めて細いクモの糸にするんでしょうね。優秀かどうかの判断ってのも経営者の恣意で決めるつもりでしょう。

それにしても、公用語が英語、採用もグローバルで、商品も世界展開。発祥こそ日本でも、日に日に国内での存在感は薄くなる。何処にいくんでしょうね。

スカラーシップ

2013年04月23日
画期的なように報じるけど、そもそもは給付型が本来の奨学金のスタイルではあるまいか。
<引用開始>
<給付型奨学金>大学生も対象に 返済義務なし 対象を拡大

 文部科学省が導入を検討している返済義務のない高校生向けの「給付型奨学金」について、大学生も対象に含める方針であることが22日、分かった。下村博文文科相が同日、就職活動に関する意見交換のため同省を訪れた大学関係者に明らかにした。当初は無利子の貸与型奨学金としてスタートさせ、給付型に移行させる考えだ。早ければ来年度から段階的に導入される見通しで、支給額や選考方法など制度の詳細を検討している。

 文科省は、教育再生のためには低所得世帯の生徒・学生が安心して学業に専念できる環境整備が重要と判断。高校生を対象とした給付型奨学金の制度設計に着手していたが、下村文科相が「高校だけでなく大学も含めて制度設計する」と決断した。

 財源は、現行の高校授業料無償化のための予算4000億円を削って充当する。現在の無償化の枠組みは一部見直し、所得制限をかける方針。
http://mainichi.jp/feature/news/20130423ddm001100073000c.html
<引用終了>
高等教育への家計からの支出、世界のなかで日本が際立って高いんですよね。
OECDの統計からみるとわかります。http://resemom.jp/article/2012/09/13/9820.html

奨学金といえば、旧日本育英会(現日本学生支援機構)の貸与型のものが一般的だけど、同級生は卒業後にこの返済で皆苦しんでいましたっけ。最近は高い利子もとるし。そこにはまだ、学生援助の心根があるんだろうか?

そんなところに以下の記事です。

毎日新聞 特集ワイド:続報真相 若者つぶす奨学金
<引用開始>
回収強化する学生支援機構/返済延滞で年10%の“罰則”/「貧困ビジネス」との批判も
 「奨学金は、貧困ビジネスになっている」。先月31日、この問題で初の全国組織となる「奨学金問題対策全国会議」が設立された。共同代表になった大内裕和・中京大教授は冒頭のように語り、社会的な救済が必要だと訴えた。今、非正規雇用の広がりなどで奨学金の返済延滞が急増し、独立行政法人・日本学生支援機構(旧日本育英会)が回収強化に乗り出している。その実態を追った。

 「寒い日でした。高校3年の冬、自転車の荷台にこたつを縛り付けて看護専門学校の寮に向かいました。車の多い環状7号線を通って東京・多摩地区の自宅から北区の寮まで。何時間かかったでしょうか。ようやく到着した時には排ガスで全身真っ黒でした」

 東京都内で看護師として働く恵子さん(33)=仮名=は、18歳の門出をそう振り返る。病院でアルバイトして自活した。所持品はこたつの他にインスタントラーメン3個とお年玉の現金2万円。日本育英会(当時)の奨学金制度を恵子さんは知らなかった。

 それから12年後。

 「突然、裁判所から奨学金の支払い督促が届きました。不思議に思って母に聞いたところ、父の借金返済のために私名義で母が借りていたことを知りました」

 実は恵子さんのような例は決して少なくないという。

 奨学金は、消費者金融のように貸金業法の規制を受けない。有利子タイプはほぼ無審査、無担保で利用できる。現在、大学生の半数以上が奨学金を利用しており、日本最大の奨学金事業者、日本学生支援機構の貸付残高は7兆円を超えている。

 同機構は小泉政権時代の2004年に独立法人化され、国から「延滞額を5年で半減」などのノルマを課せられた。しかし、若者層を中心に非正規雇用が広がり、逆に延滞額は増加。11年度末の延滞者数は33万人、延滞額は876億円に上っている。

 同機構の申し立てで東京簡易裁判所が恵子さんに支払い督促を出したのは10年11月8日。財務省の指導を受けた同機構が、滞納者を個人信用情報機関に登録(ブラックリスト化)するなど回収強化に乗り出した時期にあたる。12年5月までに滞納3カ月以上の1万2281人を登録。支払い督促は00年度の338件から11年度に1万5件と約30倍になった。

 恵子さんが督促されたのは156万円。高校3年間に貸与された元金に、延滞金62万4000円が加えられていた。同機構では毎月の返済が遅れると、割賦金(元金)に対して年10%もの延滞金が課せられるのだ。
http://mainichi.jp/feature/news/20130419dde012100056000c.html
<引用終了>
最近は、奨学金支給終了時の説明会で、延滞金とか利子とか取り立て方法のことを説明するんだそうです。いついつまでに払わないと延滞だ、とか取立てに回るとか、恫喝まがいの説明になっているそうな。
しかも、最初に立てた保証人以外に、もう一人連帯保証人をつけろと説明してくる。それも二週間以内に見つけろという。

こんな金のどこが奨学金なんだろう?若い人を脅かし苦しめて周囲にも迷惑をかけるとは。
もはや奨学金でなくて、単なる学資ローン。それも悪徳が頭につくという。
で、もうひとつ問題がありまして、この奨学金返済での督促や延滞金徴収の方法はなんと、貸金業法の規制を受けないのです。一昔前のサラ金みたいな強引なことをやってても問題にならない。なんとも悪質ですよね。

新しい貧困ビジネスという指摘、あながち間違いではないですよね。
教育立国とか教育問題を語りたがる人ってすごく多いけど、彼らの描くことって教育ではなくてだいたいは洗脳。優秀な人が欲しいのでは、けっしてない。
自分の意のままに動く人を大量に揃えて快感に浸りたいんだな。だから寝首をかくような優れた人は若いうちから摘み取る。その先駆けがこの学資ローンの実態ではないか、そんなことを思いました。

花の中学生応援団

2013年04月22日
村井明日香著「花の中学生応援団」(朝日新聞出版刊)を読了しました。
<引用開始>
今の時代に古くさいような応援団。
しかも中学生。
一見すると報われなく思える応援団でなぜ彼らはそんなに頑張るのか。
フジテレビ系『ザ・ノンフィクション』で感動を呼んだ同名の企画。
書籍オリジナル取材で、編まれた家族の絆とは。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022510668/opendoors-22/ref=nosim
<引用終了>
毎週日曜の午後二時からフジテレビ「ザ・ノンフィクション」をずっと視聴しています。
フジテレビでも最も時間をかけた丁寧な作りで、弱者に温かい視線を注ぐ優れた番組です。
この本は、番組で採り上げられた日本で唯一存在する中学校の応援団を題材にしています。
明治大学付属明治中学校、通称明大明治。私立でも難関で入学するには偏差値70は超えないと難しい。高校からも入学できますが、こちらも狭き門。
私の時代でも同級生が五人受けて一人だけ合格しました。文弱な学風かと思いきや、わりと硬派な面がある。大学でこの人たちと一緒になった際、家が商店とか町工場をやっているという息子が多いと分かりました。付属でも慶応とか青山等とは親の職業が違う感じです。

明治高校に応援団があるのは知っていました。学校に通っているとき、校舎真裏の錦華公園や、男坂あたりをランニングしてるのを目撃してます。しかしまさか中学校から応援団があるとは思いもしませんでした。

神宮で野球をよく見ていたので、明大の応援団はよくわかります。非常に厳しいルールがあり、我々の前でもよく団員が引っぱたかれていました。そこまでしなくてもいいのに、と思うこともしばしば。その付属の高校、中学ともなれば同じような気風があるのでしょう。事実、明治高校で応援団をやった人は大学でも数多く入団していました。

そんな厳しい集団に、面白そうだと入団した中学一年生のおよそ十年にわたる苦闘と成長とを番組では追っています。見違えるように成長を遂げます。

そして、もうひとつの変化がある。明大明治は2008年に共学化しました。チアリーダー部が出来て応援団に編入され、女子部員の登場があります。
なんと女子部員の一人が、後々団長に選ばれるという様も番組で報じられました。
厳しい練習と規則のせいか、本来継ぐべき男子部員が一人もおらず、やむなくチア女子の中から団長を選ぶという決断があります。64年の伝統で初めて女子団長が誕生するのです。
周囲の期待と懸念、選ばれた彼女自身の葛藤と努力を番組で見ましたが、本書でもあらためてサイドストーリー含めて読むことができました。
本人もそうだが、家族も大変な思いをするんだということがよくわかります。
200Pそこそこなのであっという間に読めました。
ご一読をお勧めします。

ドンナ ビアンカ

2013年04月21日
誉田哲也の新刊「ドンナ ビアンカ」(新潮社刊)を読了しました。
<引用開始>
41歳の純粋な男と27歳の儚い女。二人の不器用な恋愛が犯罪を導いたのか――? 中野署管内で身代金目的の誘拐事件が発生した。被害者は新鋭の飲食チェーン店専務の副島。提示された身代金は二〇〇〇万円。練馬署強行犯係の魚住久江は、かつての同僚・金本と共に捜査に召集される。そして、極秘裏のオペレーションが始動した。
http://www.shinchosha.co.jp/book/465204/
<引用終了>
前作「ドルチェ」で颯爽とデビューしたヒロインが主人公の新作です。人が殺されたり死んだりする現場はもう嫌。警視庁捜査一課の腕利き刑事であった魚住久江(43歳)。彼女が勤めるのは練馬警察署刑事課強行犯。

作中で人が死んだり、殺されたりすることは本作でもありません。それは著者の別シリーズ、姫川玲子をヒロインとする「ストロベリーナイト」以降の物語で存分に語られています。それぞれに持ち味が異なっていて魅力があります。

ミステリー仕立てである誘拐身代金事件が物語の中心となっていますが、真の主題は純愛ということになるんでしょう。事件に巻き込まれる登場人物の村瀬邦之の純粋さに共感できる。41歳男性という分別からすれば、何を甘いことを、とあるいは見えるかもしれません。

ある女性を好きになって救済しようとするのですが、その人と交際するわけでも、まして手すら握るわけでもない。見返りを求めない愛。ただ、時々帰り道の定食屋で夕飯をともにするだけ。店を出て、手を振ってさようなら。
不器用な振る舞いが続きますが、男だったらよくわかる。思い当たることがあったな、なんてふと考えます。いい話。

ドンナビアンカとは、イタリア語で白い婦人。上記サイトで立ち読みも出来ます。

ご一読をお勧めします。

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