« 大きな物語 | トップページ | 花の中学生応援団 »

ドンナ ビアンカ

2013年04月21日
誉田哲也の新刊「ドンナ ビアンカ」(新潮社刊)を読了しました。
<引用開始>
41歳の純粋な男と27歳の儚い女。二人の不器用な恋愛が犯罪を導いたのか――? 中野署管内で身代金目的の誘拐事件が発生した。被害者は新鋭の飲食チェーン店専務の副島。提示された身代金は二〇〇〇万円。練馬署強行犯係の魚住久江は、かつての同僚・金本と共に捜査に召集される。そして、極秘裏のオペレーションが始動した。
http://www.shinchosha.co.jp/book/465204/
<引用終了>
前作「ドルチェ」で颯爽とデビューしたヒロインが主人公の新作です。人が殺されたり死んだりする現場はもう嫌。警視庁捜査一課の腕利き刑事であった魚住久江(43歳)。彼女が勤めるのは練馬警察署刑事課強行犯。

作中で人が死んだり、殺されたりすることは本作でもありません。それは著者の別シリーズ、姫川玲子をヒロインとする「ストロベリーナイト」以降の物語で存分に語られています。それぞれに持ち味が異なっていて魅力があります。

ミステリー仕立てである誘拐身代金事件が物語の中心となっていますが、真の主題は純愛ということになるんでしょう。事件に巻き込まれる登場人物の村瀬邦之の純粋さに共感できる。41歳男性という分別からすれば、何を甘いことを、とあるいは見えるかもしれません。

ある女性を好きになって救済しようとするのですが、その人と交際するわけでも、まして手すら握るわけでもない。見返りを求めない愛。ただ、時々帰り道の定食屋で夕飯をともにするだけ。店を出て、手を振ってさようなら。
不器用な振る舞いが続きますが、男だったらよくわかる。思い当たることがあったな、なんてふと考えます。いい話。

ドンナビアンカとは、イタリア語で白い婦人。上記サイトで立ち読みも出来ます。

ご一読をお勧めします。

« 大きな物語 | トップページ | 花の中学生応援団 »

2021年8月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
無料ブログはココログ